第九コンサート(指揮者 栁澤寿男 日本国外務大臣表彰受賞記念コンサート)2024.12.25
会社早引けして聴きに行ってまいりました。
ベートーヴェン第九〜 指揮者 栁澤寿男 日本国外務大臣表彰受賞記念コンサート
於:板橋区立文化会館 大ホール
ベートーヴェン/交響曲第9番 ニ短調 作品125「合唱付」
EC. きよしこの夜
ソプラノ:天羽明惠
アルト:鳥木弥生
テノール:村上敏明
バリトン:近藤圭
管弦楽:World Peace Concert Orchestra
合唱:World Peace Concert Choir
指揮:栁澤寿男
昔、吹奏楽団や管弦楽団で栁澤さんにお世話になりました。
コソボフィルやバルカン室内管弦楽団においての活動はテレビでも取り上げられていたし、玉置浩二との共演や、坂本龍一が設立した東北ユースオーケストラで指揮する姿など、最近も度々テレビでお見かけする。
自分はその後ステージを共にさせていただくことはなくなりましたが、継続して共演を続けている音楽仲間も何人かいて、今回の第九コンサートにも出演してくれてる。
その出演する仲間から案内をいただき、会社からわりと近いこともあって聴きに行かせていただくことに。
チラシPDFをスマホで見ていたので、一見どこのオケの何の第九コンサートなのかわかりませんでしたが、よく見ると小さく「日本国外務大臣表彰受賞記念コンサート」と書いてある。
今年度の外務大臣表彰に栁澤さんが選出されたということで、その記念第九コンサートなのですね。おめでとうございます。
外務大臣表彰とは何ぞやと調べてみると、「日本と諸外国との友好親善関係の増進に多大な貢献のあった個人および団体について、外務省がその功績を称える表彰」だそうで、今年度は186個人、59団体が表彰されたそう。
栁澤さんはコソボと日本の相互理解促進の功績が称えられての表彰。
開場時間のちょっと前に到着したのに既に数百人の列ができてて驚きました。全席自由席というのもあるかもしれませんが、みんな早い。開場して間もなく1階席はほぼ満席になりました。
ここには以前ドラクエコンサートを聴きに来たことがあって、あまりにデッドで乾いた響きに面食らいましたが、この日もやはりカラカラに乾いていて、過去イチ乾燥した第九を聴くことができました(^ ^;)
プロアマ混合のオーケストラでしょうか。しかしみんな第九は何度もこなしてきた風で、オケも合唱も落ち着いた印象。
響かないホールはダイナミクスの幅も狭まりますよね。弦楽器はクレッシェンドしてもあまり大きくなった感じがしない。楽器が増えると音は大きくなるんですけど。
木管楽器はひな壇無し(ひな壇はソロ歌手と合唱のみ)なのもしんどそうでした。よく知っている曲なので自分は耳が勝手に音を拾ってくれましたが、全体的には埋もれてしまってました。
響きデッドでも演奏者個々の音色は綺麗なので、1〜2楽章は滑舌よくキビキビしていて、テンポも好みで良かった。でも3楽章の音楽の起伏はホールに殺されてた感じ(^ ^;) 木管楽器は特にキツいとこですし。
悪条件の中がんばっている演奏者たちを心の中で応援しながら聴いていると、4楽章でアクシデントが。
4楽章のまだ合唱が入る前ぐらいで、合唱の女性が一人、倒れてしまった(たぶん貧血)。その後、ひな壇に座って休んで、合唱のタイミングで立ってなんとか歌おうとしてましたがそのたびにフラついて隣の方に座らされ、そんなことを2回ほど繰り返して遂には座ってることもできなくなって両隣の方々に肩を貸されて袖に連れ出されました。なんとしても歌いたかったのかもしれませんが、客席から見ても顔面蒼白で絶対無理な状態だったから、こっちは大事に至る前にステマネさんか誰かが助けに来てくれないかとハラハラしながら見てました。結局スタッフは誰も助けに来なかったけど、、本番中の急病人対応も想定しておかないといけないなと。
ソロ歌手と合唱は3楽章の前に入場して、ソロ歌手以外はずっと立ったまま待機だったのだけど、本番の緊張もあるし、照明も暑いし、立ったまま待機は危険。
そんなこともあって4楽章はほとんど曲に集中できなかったのですが…(^ ^;) 今年も第九コンサートを1回は聴きに行くことができました。
出演者のみなさま、スタッフのみなさま、ありがとうございました。
今回この第九コンサートを聴きに行きたいと思ったのは、会社から近いこともあったけど、10月に亡くなった仲間(というか私にとっては恩人)が出演するはずだったこともあり、その魂に少しでも寄りそうことができるかなと思って聴きに行きました。プログラムにお名前も載せてくれて、ステージにちゃんと席も設けてくれてた。
今の自分の音楽生活があるのは、あの方のおかげと言っても過言ではない。何の恩返しもできなかったけど、一緒にアンサンブルしたり笑い合ったりしてた時のことを思い出しながら、これからも音楽を続けていきます。どうか安らかに。