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Hvalaセルビア‐22:イケメンが跳ねた

空港のロータリーを抜けて、車は一般道に出た。
片側二車線ある道路を真っすぐと走ると、すぐに郊外の居住地区へ出た。
車道の横には十分な幅の歩道があり、黄色く色づいたイチョウの木々の横を犬を連れたカップルか夫婦がのんびりと歩いている。
住居はレンガ色をした建物が多く高層階のビルは少ない。
窓の外を眺めて、ふと車内に視線を戻すとドライバーがミラー越しにこちらの様子をうかがっている。
話しかけるタイミングを見計らっているようだった。

「It is lovely town. 」(きれいな街並みだね)
こちらから切り出した。
「Is this your first time to visit Serbia?」(セルビアは初めて?)
「Yes, I’ve always wanted to visit Serbia. I am super excited now」
(うん。ずっとセルビアに来たいと思っていたから来られて嬉しいよ)
「チャイナから?」
「No,日本からよ」

「・・・・・ジャッ、ジャパーーーーーーーーーーーアアン?」
数秒の間のあと、彼はウサギがぴょんと跳ねたような様子で0.3ミリくらいシートから腰を浮かし、素っ頓狂に叫んだ。

え、日本から来たの?
今、日本に住んでいて日本から飛んで来たの?

初めて外国人に接する子供のような顔で、彼は私に正真正銘、日本から来たのか?ということを確認した。

※To Be Continued「Hvalaセルビア‐23」へ続く。

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