1杯の水から学んだこと
あれは私が二十歳のころ。
成人式を迎えたお祝いにと、叔母からディナーに誘われた。
地元では有名なレストラン。
エスコートされて座ると、すぐにウェイターの方がメニューとグラスに入ったお水を持ってきて…
パッとメニューを開いた私に、叔母がグラスにふれながら、つぶやくように話し出したの。
『この1杯のお水は当たり前じゃないの。キレイなお水を作るために、さまざまな工程を経て来ているのよ』
『グラスだってそう。職人さんや検品する方、お店まで運んでくれる方や洗って保管してくれる方…そして、テーブルまで運んでくれた方がいる』
『いろいろな方のおかげで、この1杯のお水が目の前にあるの。そう考えると、とてもありがたいわね』
叔母は諭すようにそう話した。
お店に入ってお水が出てくるのは当たり前のことだと思っていた私は、なんだか恥ずかしくなった。
それからは、給仕の方やレジの方にも『ありがとうございます』ってきちんと言うよう心がけている。
元夫達の中には「お金を払っているんだから、いちいち『ありがとう』って言わなくていい」って言う人もいたけれど…
私は今でも、お水を運んできてくださる方に『ありがとう』って伝えます。
1杯のお水に感謝して。
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