【読書覚書】最近読んだ本2冊


『抱く女』
『二人キリ』

最近読んだ本ニ冊。
桐野夏生さんは『東京島』しか読んだことが無い。
武田砂鉄のプレ金ナイトに出ていたのを聞いて、お人柄に興味を持った。
生放送の出演を忘れていらしたようで、遅刻されてきたのだが、すでに砂鉄さんとの関係も構築されていたせいか、ほとんど動じていない。
 まずそこで『なんて人だ(呆れているのではなく)私もかくありたい』と思った。その日の放送で扱われた最新刊『オパール』はさっそく買い求めて少しづつ読みはじめたが、作中で扱われている人物が登場しているということをリスナーさんの投稿メールで聞いて、こちらを借りてみた。

私が知らない時代の話なので、途中までは読んでいても苦痛でいっそ
図書館に返してこようかと思ったとたんに話が展開して最後まで読むことができた。
とはいえ、連合赤軍事件など調べながら読んだが正直、気分はよくなかった。

他方、『二人キリ』。
おそらくこちらも砂鉄さんのラジオがきっかけだったと思う。
ボリュームが有るのと、本を開くとなんとなく血の匂いがただよっているような気がして少しづつ読んだ。

言わずもがな、この2冊に共通するのは『私からすると癖があるけど、自分をしっかり持っている女性が主人公』ということ。
他人を好きになることに対してちょっとタガが外れている。
自分を保つことが強いのか、自分の欲に素直なのか‥

少なくとも自分にはないものを持っている主人公たちだから
どうなるのかが知りたくて読んだようなもの。
時間がかっかったがが、無駄な時間を過ごしたという思いはしなかった。

日本の近現代は戦争を経験し、生活も今よりは質素で不便、
最小の人間関係である家族も家父長制で今とは価値観がまったく
異なると思うが、今よりは『生きやすい』のかな
と考えたりもする。
 違う、自分の欲にまっすぐだったらいつの世でも
いきやすいのか、いやそうでもないのかな。

今は変化の時期、私の行きている間に今より生きやすい良い世の中に
ならないかと少し期待してしまう。
そのためにはこれらの主人公のように、行動力が第一と思うけれど
その元となる考えは誤ってはいけない。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?