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伸展型腰痛の評価・アプローチ

1.始めに

伸展型腰痛はその名の通り、伸展動作時に腰部に痛みが出る状態になります。
伸展型腰痛の代表的な疾患名として、椎間関節性疼痛、腰椎分離症が挙げられます。

体幹伸展動作では胸椎伸展、仙骨後傾、股関節伸展動作で成り立つことから、それぞれの機能障害が腰部にストレスを集中させ、痛みを発生させていると考えられます。

このnoteでは伸展型腰痛の代表的疾患の病態、機能評価、アプローチについてご紹介していきます。

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2.病態

腰椎分離症

育成年代で発症することが多い、腰椎椎間関節突起間部の疲労骨折です。
主に伸展・回旋ストレスによって椎弓部に圧縮ストレスが加わることで、応力が集中し疲労骨折が生じるとされています。

腰椎分離症の急性期では3ヶ月程度の安静にて骨癒合を優先します。
MRIにて骨浮腫がなく骨癒合していないような慢性期では、骨癒合が期待できず進行と共に偽関節やすべり症へと移行するリスクが高まります。

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椎間関節性腰痛椎

間関節包内にて椎間関節の構成体の炎症及び、脊髄神経後枝内側枝が支配する同一高位の多裂筋の筋スパズムによる痛みが生じるとされています。

椎間関節には痛みを感知する自由神経終末が存在し、また椎間関節周囲の深部筋の感覚受容器の疼痛閾値も低いことから、椎間関節周囲は痛みを感じやすい部位であると考えられます。

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3.局所評価

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