【のほほん音楽閑話Vol.2】STOP！間違い探し

　所属するアマチュアオーケストラで、数年前から演奏会チラシを作成しています。背景写真を選んだりイラストを考えるのは楽しい作業です。

　全体のイメージは季節感や演奏曲に合わせます。春には可憐な桜や、艶やかな薔薇。重厚な曲がメインなら、緻密に組まれた石畳の風景を。記念演奏会はゴージャスなステンドグラス。

　コロナ対策をしつつの演奏会では、元気が出るオレンジ色をベースに、作曲家の似顔絵を配し、ワクワクするひとときを願いました。不敵な笑みを浮かべるベートーヴェン先生、ぺろりと舌を出すおちゃめなモーツァルト先生、なぜかおちょぼ口のメンデルスゾーン先生……なにとぞご無礼をお許しください。

　文字も工夫しています。サイズや色はもちろん、影をつけて立体的にするなど、なるべく読みやすく。そして最も気を使うのが、演奏会情報の正確さ。日時・会場・曲名・指揮者名・チケット発売日……何度も確認します。「完璧！」と自信満々で念のため団員に確認してもらうと……ひいい！　月日は合ってるけど「２０２０年」のまま！　これが世にも恐ろしい「作った本人だけが見落とす呪い」。冷や汗をかきながら修正して印刷発注。たとえ間違いがあったとしても、未来永劫、誰も気づきませんように！　もちろん仕上がったチラシは敢えてじっくり見ないようにしています。あっ、ダメですよ～間違い探しは絶対にしないでください。演奏会での演奏の間違いも探さないでくださいね！　温かい見守りをどうぞよろしくお願い致します。