ほんとうのさいわい
またニディガネタでかたじけない
ネタバレ有り
Milky way trainエンドがすごいツボにハマった
にゃるらに嫉妬した。二次創作センスの高さ、パロディの上手さは知ってたけど、こんなに上手にやれてしまう人がいてしまうなんて…… しかもマルチエンディングの中の一つでしかないもの。
元ネタをきっちり学んで踏襲して、新たに、メンヘラ配信者の物語という個性を足している。1.5次制作的だろうとも、こんな傑作をうみだせることには嫉妬不可避。私もこんな作品をいつか作りたい。いつか、わたしにも、あめちゃんをうみだせるような精神性が欲しい。わたしもこんな作品をかきたい!
きっとほとんどのひとが気づいただろうが、当エンディングには銀河鉄道の夜を意識した描写が多い! エンディングを解禁しての「おでかけ」先の名前にしろ、自殺?配信?のタイトルにしろ。
どうやったらたどり着くエンドなのか
ネットロアLv.5 配信済みの状態で
昼にお薬をやって
夜に配信せずおでかけを選んで
銀河ステーションに行く
ある程度のステータス調整は必要かもしれない?
ネットロアLv.5を配信するには?
ネットロア Lv. 1
けいじばんで配信ネタをGETできる。
ネットロア Lv.2
けいじばんで配信ネタをGETできる。
ネットロア Lv.3
フォロワー数が1万人を超えた状態で、いちがやにお出かけすると配信ネタをGETできる。
ネットロア Lv.4
フォロワー数が10万人を超えた状態で、SNSをすると配信ネタをGETできる。
ネットロア Lv.5
フォロワー数が25万人を超えた状態で、けいじばんで配信ネタをGETできる。
※ ニディガでは同じテーマについては5回までしか配信できない
ステータスなどについて
ストレス70↑
好感度60↑
やみ度80↑
で銀河ステーションに出かけるためのフラグが発生する、と噂に聞いたことがあるが未検証。
朝に摂取するお薬は
なんもいい
まほうのきってorまほうのけむり
のどちらの説も聞いたことが有るが未検証。まほうのけむりが無難か?(まほうのきっての使用回数はエンディングに影響する恐れがあるため。)
都市伝説を話し続けて
あめちゃんは、裏垢やJINEで配信にまつわることについて自分が思っていることを話してくれる。ネット上の都市伝説であるネットロア。都市伝説にまつわる配信を重ねていると、やがて、JINE上で
「もう、あらかたネットロアの話しちゃったね」「ということで次は特別にオクスリと幸せの話をする」「自己肯定感ぐんぐんあがってくる これはオクスリ以上の快楽だッ どんどん幸福度が増すのを実感……」
と送られる。
ネットロアLv.5配信解禁時、あめちゃんは
「その時は、いっしょに汽車に乗って宇宙を回って遊ぼうね 約束だよ」「……わたしが小学生の頃に流行ったおまじないなんだけどね ねえ、星が降る夜に空に向かってお願いごとをしたら願いを叶える夜汽車が通るって知ってた?」
というようなJINEメッセージを送る。
ついにネットロアLv.5の配信をすると、配信内であめちゃんは、
「オタク達の『天使がいたらいいな』という願いを背負ったインターネットエンジェルを名乗る配信者がいて、その配信者は全世界のオタクを救済する使命を宿した魂を持ち、指名を果たせば己も救われる」
旨を話す。
最後の夜のお出かけ
銀河鉄道に乗って星空を旅するときの、始点になっている場所が銀河ステーション。昼から夕方までラリって、夜にお出かけしようとすると、銀河ステーションなる詳細不明な行き先が出現している。配信チャンスを逃すことを承諾して汽車に乗ると、汽車は夜空を登っていく。そして、銀河ステーションに着くと、星空をバックにした配信【ほんとうのさいわい】が始まる。
【ほんとうのさいわい】配信は、なんと、汽車の中から行われる。ほんとうに、汽車に乗ってしまうのだ! 車窓から北十字をみた超てんちゃんは「神様がいるなら、善いことをしたら わたしたちを天国に連れていってくれるかな?」と言い、ネット配信は自己犠牲のようなものであったことを吐露する。そして「ほんとうの幸せ」が何だったのか問いかけて、ずっとそばにいてくれた誰かを解放する。やがて汽車は終点に着き、物語の終了を表すポップウィンドウが現れる。
ほんとうのさいわい
終点が存在しているため、超てんちゃんは亡くなったであろう。これは『銀河鉄道の夜』においては死者であることが確定した者には降りねばならないところがあり、ジョバンニだけは行き先が決まっていなかったことを踏まえての推測だ。
また、唇の血色の悪さから超てんちゃんの肉体も亡くなっている、と解釈できる。超てんちゃんはあくまでもバーチャルアイドルであり、あくまでも現実世界を生きる肉体はあめちゃんのものだった。
以上より、あめちゃんはいつの間にか超てんちゃんそのものになったうえで亡くなった、と考えられる。
超てんちゃん≒あめちゃんは自己犠牲の如く、自分自身そのものを見て欲しいと思いながら、配信を続けていた。自分自身にとってやるべきことをやり続けることは善行だとされたからか、天使になることができたことは確定していて、わざわざ天使と書くのだからきっと天国には行けたのだろう。
きっと、ピは超てんちゃん≒あめちゃんを隣で座って撮っていて、超てんちゃん≒あめちゃんはカンパネムラが先に降りたようにピをのこして居なくなってしまった。ピはどうなったのか言及されていないので、ジョバンニ同様に銀河の旅のその先があったのかもしれない。エンディング終了後に現れる小さなウィンドウメッセージからは、ピがどうなったのかは分かりえない。
そして、例え苦しかろうが善行を重ねることが超てんちゃん≒あめちゃんにとっての幸いだったのか、本心を見てくれる人が現れることが超てんちゃん≒あめちゃんにとっての幸いだったのかも、私にはわからない。
ハッピーエンド……なのか?
あくまでも私個人の感想だが
「性質の悪い自殺配信」
に見えてしまう。
このエンディングは、おくすりをやった直後にしか見られないのだ。
だとすれば、この配信内容は救われているように見えようが、あくまでも幻想世界のなかでのみの救いではなかろうか?
しかもネットロアについて話し続けて、ネットに自分自身を乗っ取られてやいやしないか? キマった状態ですら。
おくすりをやった直後で、肉体の死を迎えている可能性も高いもなれば、よもすればODを死因としていそうで「己を救ってくれた妄想」を見せられているのではなかろうか?
そのように考えてしまうと、絵面の美しさや穏やかさとは相反する闇の深いエンディングに見えてきてしまう。