てのひらからこぼれ落ちる てのひらの上で踊る。滑稽でずっと美しくて 存在しない永遠を見た 妄信 私 ころころと転がされる 滑稽で滑稽で 醜い のりを外れる 葦の髄からは見えないもの 未熟の罪
梶井基次郎の美しい描き方は到底真似できません。一文を何度も反芻しています。『器楽的幻覚』は大変お気に入りです。私が表現できないと思っていた感覚が文字となっています。
深夜は思考が深くなりすぎるのが悩みですね。考えたい事と思考の矛盾が多すぎるが故に、何も分からなくなってしまいます。
彼もまた、一様に人間だったのだ。 彼らもまた、一様に幸せを願ったのだ。 生きていると、焦ると、また一様に過ちを犯す。 人間の性 悪とは 彼らに他ならない。 もう誰も、過ちを犯さないことを、切に願う。
暗喩を入れると、どうしても何を指し示すのかを言いふらしたくなるものです。 すこし見当違いな解釈をされるのは嫌いなのですが、暗喩を入れる上では仕方の無いことなのでしょう。
街は消えました。 文化も消えました。 食べ物も消えました。 ぬくもりも消えました。 もう、お肉もありません。 命の道は死の道。 止まない音楽。 充満する洋梨の香り。
青い。ここが何処かは分からぬが、私の望んだ世界がそこにある。そんな気がするのだ。 知らない少年が横にいる。声が私の耳に届く。 「貴方には、ここがどう見えますか。」 「青いです。とても。青しかない。」 初会とは思えぬ心地に口が開く。 「何処かで、お会いしたことがありますか。」 「出会った方、みなそう言います。僕はあなたに会いに来た。ただそれだけですよ。」 ただ、ただただ見つめる。青い世界を。 「ここは、きっと貴方が望んだ世界のはずです。」 少年の視線に包まれる。柔