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初めて「言葉のお手伝い」をしたお話 と 写真展のお知らせ

インスタのストーリーズでたまにつぶやくぼくのポエム的な🍻言葉に反応を返してくれるアリさん。FUJIFILM X-E1 使いの彼女は、彼女にしか撮れない写真表現をし、とても撮られ上手な被写体でもある。アリさんはいつもぼくをかわいがってくれるそのみんやともさん、ねーちゃんとなかよしだ。

▼ぼくをかわいがってくれる川越(?)写真界隈のひとたち
アリさん:https://www.instagram.com/ariiy_ph
そのみん:https://www.instagram.com/sonominnnn
ともさん(ハマっ子):https://www.instagram.com/tomo_1968
ねーちゃん(🧸):https://www.instagram.com/keiko_mini32

そんな彼女が初めての個展を開催するということで「言葉で手伝えることがあればいつでも言ってね🍻」と伝えたところ、早速お手伝いの機会が巡ってきた。

arii & Kenzii.🍻 & sonomi🍻 & Keiko.
@ ON A SLOW BOAT TO...
photo by りょうくん

『絵本の挿し絵』

今回アリさんの個展は ” ON A SLOW BOAT TO... ” という神保町のカフェで開催され、アーティストである Cantanua. の音楽との共演でもある。個展最終日には、 Cantanua. のLIVEが開催される。

ON A SLOW BOAT TO...:
http://slwboat.com/events/
https://www.instagram.com/slwboat

Cantanua.:
https://cantanua.jimdofree.com/
https://www.instagram.com/cantanua

以前彼女が Cantanua. の演奏を聴きに行った際に、LIVEと写真展で共演しようというお話しをもらい、その瞬間閃いた世界観が『絵本の挿し絵』だったそうだ。お話しをもらってから展示のテーマを決めるまでの瞬発力が野性的に速く、彼女らしい反射神経はさすがだなと思った。だって浴衣や着物で走れるくらいだ。

あるとき彼女が『本は読むのに、文章を書くのは苦手』と言っていた。感想を言葉には出来ないけれど、本を読んでいるときはその世界にどっぷり浸りきるという。きっと彼女の場合その内容が言語化されるのではなく、さまざまな感情として心に留められ、彼女自身の雰囲気、所作、あるいは作風としてアウトプットされていくのだろう。彼女の生き様こそがその感想であり、彼女の表現方法なのである。

ちなみに読書中はその世界に浸りきっているので、邪魔をされると本気でぶち切れるそう。いらんことしぃ(いたずら好きの意)のぼくとしてはいつか邪魔をしてみたいという好奇心を抱いている...

すでに個展の世界観は決まっている。ただ個展のタイトルをそのまま『絵本の挿し絵』にしてしまうのは可愛くないから、それに相当する言葉を探しているとのことだった。さて、ここからがぼくの出番だ。こういうときはまず、いろいろ調べることから始める。ぼくにとっては調べるということが、閃きを呼び起こすための儀式だ。

arii @ ON A SLOW BOAT TO...
photo by Kenzii.🍻

タイトルを決めるためのアレコレ

▼展示会場

ON A SLOW BOAT TO...

神保町にあるカフェ。一度行ったことがあるので雰囲気は知っている。webサイトを見てもわかる通り、店内で目に入るもの全てにこだわりが感じられる素敵なカフェだ。とても優しい雰囲気で心地いい音楽が流れている。様々なアーティストのLIVEも開催されているようだった。その時ぼくは水出しコーヒーを注文。珈琲のいい香りがぶわっと顔中に広がり、その味わいが身体中に沁み渡る美味しさだった。もちろんビールも飲んだ🍻

余談だが、アリさんとはこのカフェで初めて会った。所用で東京へ行ったとき、このカフェで開催されていたりょうくんの個展に立ち寄った。するとタイミングを合わせた訳でもないのに、そのみんとねーちゃん、みくさんがそこにいた。誰にも言わず黙って行ったからみんなもビックリしたんだろう。

『えー?!』
『なんでー?!』
『なにしに来たの?!』
『色が足りない!!なんでよ?!!』

おれは写真を観に来たんや。もうほんまにみんな好き勝手言う。りょうくんもそのみんもねーちゃんも同時に話しかけてくれたから「聖徳太子すげーな...」とか思ってたら、ねーちゃんが『ほら、前に話してたアリちゃん』と紹介してくれた。次々に話しかけられて耳も返事も忙しかったけれどそこは聞き逃さず、アリさんに2~3言あいさつを交わした、、、気がする。

りょうくん:https://www.instagram.com/r_miya1988
みくさん:https://www.instagram.com/mikuuuuuuus
※この時開催されていたりょうくんの個展。キューバで撮られたスナップ写真たちは本当に素晴らしかった。まさにキューバという国の文化を切り取っていた。彼のインスタのストーリーズは世界が楽しめるから好き。そして1年ぶりに会ったみくさんをぼくは忘れていた、、、というかアリさんの娘さんがいるのかと思った。 申し訳ございませぬ!🍻

▼Cantanua. のおふたり

個展の最終日には Cantanua. のLIVEも行われる。Cantanua. は 新城 温古さん と タカスギケイさん からなるグループ。そのグループ名は【新しい音と歌の世界】という意味が込められた造語だそう。

新城 温古さん:https://www.instagram.com/atsuko_shinjo
タカスギケイさん:https://www.instagram.com/k_takasugi

実際にメロディを聴いてみて感じたことは、荒廃的な中から新たな何かが生み出されるような、深い海の底のようだけれども新緑の中静かに風が吹いていそうな、どこか遠い、でも手が届く未来を眺めている感覚。すこし悲しさを含んだとてもやさしい音楽。

おふたりをあらわすとてもいい音のグループ名だなと思った。そこに共演するアリさんの作品はどのように溶け込むのだろうか。

BEER @ ON A SLOW BOAT TO...
photo by Kenzii.🍻

▼そもそも絵本ってなんなん? 挿し絵ってなに?

そもそも絵本とはなんだろうか。世界で初めての絵本はどうやって生まれたのだろうか。挿し絵ってなんなのだろうかとふと思い意味を調べる。

絵本とは?

絵本(えほん、picture book)とは、その主たる内容が絵で描かれている書籍の一種。絵画(イラストレーション)を主体とした書籍のうち、物語などテーマを設けて文章を付与し、これを読ませるものである。

絵物語とは似ている面がある。コマ割りがなされていない点などで漫画とは区別され、文章がなかったり物語(ストーリー)の代わりに解説が付されていたりする点で画集・イラスト集とは異なる。

wikipediaより

じゃ、最古の絵本って??

『世界図絵』(Orbis Pictus)もしくは『目に見える世界図絵』(Orbis Sensualium Pictus)はチェコの教育者コメニウスが1658年に出版した子供向けの教科書である。ラテン語の教科書であると同時に、百科事典に近いものでもあり、子供を対象とした最初の絵本と考えられている。

wikipediaより

挿し絵は?

挿絵(さしえ、挿し絵とも表記する)は、イラストレーションの一種で、雑誌や新聞あるいは書籍など文字主体の媒体において、読者の理解を助けるため等の目的で入れられる絵のこと。挿画(そうが)ともいう。雑誌や書籍の見開きにわたる大きなものから、雑誌の片隅に使われる小さなものまである。正確に説明すれば、挿絵は、本、雑誌、新聞の間にさまざまな大きさで挿入された主に白黒の版画をさして言う。特に小さなものはカットとも呼ばれる。文章の傍らにあるものだけだとする考え方と、それに口絵を含むとする考え方がある。

wikipediaより

絵に文章を添えるのが絵本。文章に絵を添えるのが挿し絵。つまりはどちらもよりわかりやすく伝えるために、きっとやさしくふわっと添えられてきたんだろうな。子供たちにも伝わるようにね。

▼アリという人

DMなどのやりとりで、前述の通り言語化は特別得意ではないんだろうなーとは思った。(失礼)

でもそんなことはどうでもよくなるくらい直感力に優れた人である。実際に話してみても、物事の本質をしっかりと掴んでいる印象。自分を信頼しているから迷いのない生き方をしているし、だからこそ話を聴くのがとてもうまい。表現にブレがなく、芯を感じる人。

今回の個展で彼女と話したり実際に彼女の作品を観たら、会場の雰囲気やCantanua. おふたりの音楽と彼女の直感から生まれた『絵本の挿し絵』が絶妙に調和するんだろうなととても期待している。

arii @ ON A SLOW BOAT TO...
photo by Kenzii.🍻

タイトルをつかまえにいく

事前のアレコレはこれで十分。情報がありすぎても迷ってしまうので、ここまで色々と調べてみた結果を鑑みながら、脳内でふわふわ漂っている雰囲気をハッキリさせるために3つの要件を設けてみた。

▼3つの要件

■ Cantanua. が造語だから個展のタイトルも造語にしてみる

■ 作品の意図するところや内容はタイトルには含めない。行って観てみりゃわかる。伝わる。

■ ただ可愛い言葉なのではなく、彼女の直感から生まれた作品たちを一言であらわせるような『「絵本の挿し絵」って意味だよ』と言われたらそう感じてもらえるような音の言葉を目指す。

▼そして、紡いでいく

検索
【 絵本を意味する外国語 】
【 絵 他国語 言い方 】
【 絵本 他国語 】
【 挿し絵 類語 】
【 挿し絵 外国語 】
【 挿し絵 英語 】
【 絵 外国語 】

みたいな感じで。造語にするとしてもまずは基礎となる言葉が欲しい。こんな風にいつも言葉の意味や語源を調べている。便利な世の中。

検索してみたところ検索結果によく出てきた言葉は “ illustration “ あとは ” picture ” とかね。でもなんかしっくりこない。普段から見慣れ過ぎたこれらの言葉はぼくが欲している言葉ではないようだ。試しにタイトルを作ろうといくつかチャレンジしてみたけれどやっぱりダメ。思い描きたい音が出てこない。ここは「絵本の挿し絵」がそのまま顕現される様な雰囲気を纏った言葉が欲しいんだ。

しばらく色んな角度から調べていたが、クリティカルなものが見つからなかった。そこでいちど当初の話に立ち返り、彼女との話の隅で上がっていたいくつかの言語のうちフィンランド語を調べてみた。

検索【 絵 写真 フィンランド語 】

おっ、出てきた...

” kuva ”

なるほど。日本では見慣れない言葉が出てきた。" クヴァ" と発音するらしい。実際に発音を聞いてみると " クワァ " の音にも近い。他にも絵や写真を意味する単語は出てきたけれど、音もスペルもこの単語がなかなかいいかもしれない。

こんな聞いたこともない言葉を使うフィンランドってどんな国なんだろうか。調べ出すと関連しているものを次々と調べたくなる。浅く広く湖の水面を眺め、なにか視線に引っかかるものを粗探しするかのように。興味の赴くままにフィンランドという国を調べてみる。そこでひとつ見つけた。

” 世界一幸福な国 ”

なるほどなるほど。いつも笑顔で、どんなことも笑い飛ばして、自分に対しても人に対しても正直者な世界一幸福な人。彼女の雰囲気にピッタリな国じゃないか。そして " kuva " は世界一幸福な言葉ということにもなるんじゃないかい。縁起もいいやん。早速この言葉にアリ風味を加えてみた。

" kuva ” と ” arii ” で ” kuvarii ”  (クヴァリ)

おぉ、「アリの絵(写真)」風な言葉がやってきた。いい響きなんじゃないかな。でもまだこのままじゃ挿し絵という意味にはならない。Cantanua.  のおふたりにアリさんの絵を添えなきゃならないから、、、シンプルに足してみるか、、、

『 + kuvarii. 』(プラス クヴァリ)

おおぉ、、、「アリの絵(写真)」をふわっと添えるような音が降りてきた、、、

arii @ ON A SLOW BOAT TO...
photo by Kenzii.🍻

アリ 写真展 『 + kuvarii. 』 (プラス クヴァリ)

と言うことで「アリの挿し絵」という意味が込められた言葉が生まれました。

アリさんに連絡するとめちゃくちゃ喜んでくれた。もう喜び方チャンピオン。報告するときに「写真展タイトル第一案」と伝えたけれど、第二案なんてとてもじゃないけど浮かぶ気がしなかった。気に入ってもらえなかった場合の逃げ場としてそう表現してしまったけれど、その割には「これは絶対に気に入ってくれるな、、、」という自信もあった。生きていくにはあつかましいくらいがちょうどいい。

実は自分以外の誰かのために言葉で手伝うというのは初めての経験だったと思う。たまたま気に入ってくれたからよかったけど、いま思うと「言葉で手伝えることがあればいつでも言ってね」なんてとんでもないことを伝えてしまったなぁとも思う。もし気に入ってくれるものがなにも思いつかなかったらと思うと、、、おそろしや。

これにて、初めて行ったカフェで初めて出会った人の初めての個展で、初めて「言葉のお手伝い」をしたお話しは終了。とてもいい経験をさせてもらいました。ご縁というものは、望んでいればベストなタイミングで巡ってくるもんやね。ということで、写真と音楽を楽しみつつ美味しい珈琲(ビールも)を飲みに、是非とも展示会にいらしてください。

photo by arii

▼展示会詳細

アリ 写真展『 + kuvarii. 』(プラス クヴァリ)

日時:
2024年12月3日(火)〜 7日(土)
3日(火)11時30分 〜 17時00分
4日(水)11時30分 〜 16時00分
5日(木)12時00分 〜 21時00分
6日(金)12時00分 〜 21時00分
7日(土)11時30分 〜 16時00分

最終日7日(土)は Cantanua. LIVE
「ある物語の向こう側」- The other side of a story -
開場18時 開演19時
入場料3,500円(2order)

場所:
ON A SLOW BOAT TO...
〒101-0064 東京都千代田区神田猿楽町1-5-20
田端ビル1階
📞 03-5244-5655

もう1つの展示会詳細

そしてわたくしども「Leicaに恋して。」も写真展をします。 ぼくとしてはこっちが本番! どうぞよろしくお願いします。心斎橋ということは、、、行くよっ!🐙🍢🍻🍶

写真展『Leicaに恋して。』

日時:
2024年11月20日(水)~24日(日)
11時頃~19時過ぎ頃(20時)まで

場所:
ai galleryhttps://www.instagram.com/aigallery1117/
大阪市中央区南船場2-10-17
(大阪・心斎橋駅から徒歩6分)

出展メンバー / Instagram
Andy / https://www.instagram.com/io_andy
Kenzii. / https://www.instagram.com/kz_sky0022
Norifune / https://www.instagram.com/nf_tty

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