ちょっといい音で聞きたいだけなのに その4

はじめに

 聞こえなかった楽器の音聞こえるようになり、どこで弾いているのかわかるようになったので、自宅でオーケストラの音に聞き惚れることができるなんて初めてだなと自己充足しています。貴重な情報を発信してくれている方々に感謝します。
 イコライザーを追加しようと思いますが、その前に以下の4項目が気になってます。悩んでいるサブウーファは脇にそっと置いといて・・・無意識に買って置いてあるかも。

  1.  Distortionが暴れている

  2.  騒音計の数値が安定しない

  3.  音像が頭より少し高いのが好みでない

  4.  周波数特性の山谷のデメリット

Distortionが暴れている

 Distortionが暴れているのが前から気になってました。歪のない出力範囲について創造の館さんが言及していたのを思い出した※1ので、音圧レベルを86dBからREW推奨の75dB SPL(測定値はボリュームの設定で76dBです)に下げて測定しました。THDはおおむね暗騒音以下に収まっています。
 「めでたしめでたし」と思っていたのですが、いやなことに気が付きました。86dB測定後、面倒でそのまま作業してたらスピーカからジーという雑音がでます・・・。マイクの影響かと思い、ファンタム電源のオン/オフ、MONITOR BALANCEつまみの調整、電源アダプタの取付(USB延長測定用)など試してみたけど変わりません。足掻いていたらPreferencesパネルにASIO Control Panelボタンを見つけました。押してみるとTASCAMのDirect Monitor Settingsに飛びます。LINE OUT 1-2の選択をComputer Out 1-2に変更するとスピーカに耳を当ててもかすかに聞こえるかどうかぐらいに改善しました。ただし、PCの動作雑音は、ばしばし入るんですけどね。PCオーディオの限界と思って聞かなかったことにしました。

図1.Distortion 76dB エアコン、通気停止

※1.一旦戻って、PMX900の特性を測定しようかと思いましたが、素のオーディオ特性取れる自信ないし、諦めて以下で代用しました。

騒音計の数値が安定しない

 スピーカから出る信号は、「Generator」ツールで設定できるようで、「Pink random」となってました。REWサンプルを見るとピンクノイズのランダム波形はかなり変動が大きい、騒音計の数値が安定しない原因かもしれません。

図2.ピンクノイズ(REWサンプルより)

 REWには「F/S ボタンで選択した「Fast」(125 ミリ秒) または「Slow」(1 秒) の時間定数の設定」がありますが、RAMA11O08にはなかった、うーん。

時間重みづけ設定には、Fast・Slowの2種類があり、基本的にはFastで設定します。Fastは人間の耳が音を拾う感覚に近い設定で、Slowは数値の変動を平均化した設定です。

株式会社ソーキ Webページ

 Fast/Slowの設定がある騒音計を買えば良かったということね。諦めてだいたい真ん中あたりで我慢することにします。

音像が頭より少し高いのが好みでない

 音が頭の上からするのは好みではありません。スピーカスタンドの角度です。レンガ+KAIRYAL スピーカースタンド 卓上の音は結構良かったです。KAIRYALの売り文句に仰角5度がよいと書いており、定在波対策に効果あるかも知れません。追加で試してみました。

  1.  スピーカスタンド最低高+仰角5度
    机に座っている時はいい音ですが、すこし離れるとスイートスポットから外れます。定在波以前の問題です。前掲の創造の館さんの測定では、軸正面からずれた場所でも似たような周波数特性だったので仰角の影響かも?

  2.  スピーカスタンド最低高+アクリル筒22mm(ストッパー代わり)※2
    音像が少し下がって結構いい感じ、これで行こうと思います。

※2.アクリル筒の加工は大変でした。アクリルパイプ( 36 mm内径x40 mm外径)を買って、パイプカッターで切ろうとしたけど、切断できず。結局、角利産業塩ビ/アクリル用 のこぎり を買い直して切断し、やすりで切断面を滑らかにし、高さを調整しました。

周波数特性の山谷のデメリット

 定在波が音を悪くするとはいろいろなところで耳にしますが、実際にどうなっているのかを解説している人がいました。すごい時代だ。

 周波数特性に山ができることでその周波数の音が強調される、音がいろいろ含まれる声などの音色が変わる、こもった音(マスキング効果)になる、定位感、臨場感、空気感が損なわれる・・・なるほど、すごい分かり易いですね。定位感は左右スピーカのばらつきだそうです。PMX900のスピーカに右左の表記があったのを思い出しました。

お試しでイコライザーAPO導入

 windows11用のイコライザーを情報量で選んで「イコライザーAPO」をインストールしました。選択基準機能ではなく情報量というのが昨今らしい。以下に情報公開しているのを真似してREWでフィルタを作成し、APOにincludeしました。

【インストール時のトラブル】
1. フィルタを読み込むとエラーになる The file is not readable for the audio service. Change the file permissions on copy the file to the config directory.
=> 文面通りAPO の configディレクトリにフィルタファイルをコピー
2. musicbeeが立ち上がらない
=> musicbeeのプレーヤーをWASAPIの(Exclusive)から(Shared)に変更

効果測定しようと思ったけどあえなく挫折

 イコライザーAPOを通した結果を測定しようとして結果が変化ないので調べました。

  1.  ASIOドライバーではREWで測定できない、古いバージョンだとできる報告有り

  2.  javaのEXCLではないデバイスをPreferencesで選択すると動作する

  3.  USBマイクを買ってやり直したというコメントあり

 PreferencesパネルでDriversからJavaを選択後、デバイスから「java->スピーカー(US-2x」を選択し、Soundcardの校正を掛け直し、測定した結果でフィルタを作成しました。イコライザーAPO適用前後で周波数特性が変化しているのは確認できましたが、なんか音楽を聴いているとときどきノイズが入る気がします。結局、なにやっているのかわからなくなって効果測定は断念。校正データ付きUSBマイク買い直し~!理解できる。
 結局、ASIOドライバーに戻してREWの「Match response to target」ボタンで作成したフィルタをイコライザーAPOに取り込んで拝聴、楽器、ボーカルの位置がはっきりし、聴感上はこもった感じがなくなり音の切れが良くなった気がします。

REWとサウンドドライバの関係

ドライバー関連なにをやっているのか調査しました。
 MusicBee Wikiによれば、ASIO対応のサウンドデバイスメーカ提供のドライバーへ出力、WASAPIはWindows提供のASIO、Direct SoundはWindows標準インタフェースだそうです。
 REWの説明を読むと、JavaオーディオドライバーはWASAPIとのこと、制約として最大192kHzサンプルレートと16ビットデータのみサポートとあります。EXCLはExclusiveの略だったんですね。「REW:=javaでフィルタ作成して、音楽再生ソフト:=WASAPI(Shared)で再生する」を前提で設計されてそうです。プチプチ音はイコライザーAPOを少しづつ試しながらアプローチするしかなさそうですね。

 ※3.今回気づいたのですが、MusicBee出力にChromecastデバイスが検出されてました。試してみたら、え!動くんかい???

経験値が増えたところで新しいイコライザー再調査

 経験値増えたところで調査再開。結果は、フリーで良さげなものはなし。しかも、Windows標準はEqualizer APOだったとは!

Equalizer APO は、Windows Vista で導入されたシステム エフェクト インフラストラクチャ用のオーディオ処理オブジェクト (APO) として実装されています。

SOURCEFORGEサイトより

 そういえばFrieve-Aさんが、5万円位のARC Studioというガジェットに言及してたなと思って、見に行きました。ハードがないと無理ということですね。常設ルーム用・・・私には関係のない世界ですね。

ARC Studio は、スタンドアローンの音響補正ハードウェア・プロセッサー、音響測定、解析を行う ARC 4ソフトウェア、高精度な MEMS 測定マイクの組み合わせにより、常設ルーム音響補正を可能にするシステムです。

IK MULTIMEDIAより

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