心の中にいつもあるその風景は何か

ホワイトロード

LUNA SEA好きの友人がおもむろに「ホワイトロードの歌詞にめちゃくちゃ共感した」と言ってきた。タイプ的に、GLAYのバラード調の、しかも歌詞に着目した感想をその友人から聞くことなど想像もしていなかったので、「ホワイトロード?」と1回聞き返したはず。何かの楽曲と間違えていないか。
カラオケで誰かが歌っているのを聴いて、歌詞に共感したそうな。

片想いの切なさを超えた2人のこの恋は
最初じゃなく最高でもないかもしれないけれど
やがて愛に変わる 最後の恋と呼べる
そう思うよ

GLAY公式サブスクリプションアプリ「GLAY」

しかもサビど真ん中のここに共感したとは。どうやら結婚相手に対しての感情とぴったり重なったということらしい。
自分が好きなバンドの楽曲を大切な人に好きと言ってもらえるのは、純粋に嬉しい。だからというわけではないが、一層ホワイトロードが好きになった。

そういえば、この楽曲のMVに出演している俳優は、2004年のEXPOのライブ映像に出演した人だったはず(今、鮮明に思い出したけれど、そのEXPOライブの円盤映像があまりにもいじくり回されていて、ライブ感が失われてしまったため、WOWOWさんで生放送してくれた映像ばかりをリピートしている。完全に余談)。
この映像は函館が舞台になっており、函館のあちこちの景色が詰まっている。そして、メインでメンバーが演奏しているどこかの屋上からの景色には、函館山が常にその存在感を見せている。いつでもそこに函館山があって、どこからでも拝めるという安心感が、このMVから伝わってくる。
まさに

心の中にいつもあのWHITE ROAD

GLAY公式サブスクリプションアプリ「GLAY」

この歌詞のように、函館山の存在感の大きさを感じる。
この楽曲リリースから10年ほど経過した時には、まさに函館山がセットの一部となるような函館史上最大の野外ライブが実現する。このMVは、そこへの伏線だったのではないかと思うほど、函館山の存在が身に沁みる。

そして、もう一つの「映像」。
この楽曲がリリースされた当時、友人がとある人のことを好きになり、その人の誕生日にこの楽曲がリリースされた縁もあり、この楽曲に運命のようなものを感じた友人が、初めてライブで聴いた時に涙していたこと。
もう20年も前の話で、本人すら忘れているかもしれないが、私の中のでホワイトロードは、やっぱりその友人だ。
JIROファンの友人は、特に大サビ最後の「そう思うよ」の後のベースがとにかく好きで、何回聴いても「ココ!」というほど。JIRO本人もバラードの時のベースはナーバスになることが多いというくらい、メロディアスなベースラインが多く、それが楽曲にバンドとしてのうねりのようなものを生み出している。ホワイトロードの最後の最後のベースがまさにそれ。
楽曲を支えることに徹しながらも、要所要所に沁みるフレーズを差し込んでくるところは、ベース職人だ。

イントロの音は雪を彷彿とさせる。
雪がさほど降らない地域に住む身としては、雪が降ると、喜びよりも翌日のことを心配する方が先に来てしまうが、窓の外にチラチラと雪が降る様子を見ながら聴く「ホワイトロード」は、趣深い。

#GLAY #ホワイトロード #ふるさとは場所ではなくてあなたでした #ぐるりと函館山

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