xxxに秘められたものの重さを知る

I am xxx

「I am xxx」がリリースされた2009年は、デビュー15周年のアニバーサリーイヤー。そして、この「I am xxx」は、デビュー日の5月25日にリリースされた。そして、この年の夏には、GLAYとしては初めて日産スタジアムでアニバーサリーライブを開催。2日間それぞれ別のテーマで、ほぼほぼセットリストを変えて臨んだ2日目。1日目の「ROCK」の日に演奏されたのが、この「I am xxx」であり、この日のハイライトのような記憶として、今も残っている。
少し話がそれるが、このライブは本当に自身にとっても思い入れの深いライブで、だからこそ、2日目を控えているにも関わらず、この日が終わった後、当時横浜に住んでいた一人暮らしの自宅に相方を泊め、近くの焼き鳥屋で、泣きながら、焼き鳥とビールでその日の思い出に華を咲かせたことを今でも結構鮮明に覚えている(余談だが、2日目は1日目以上に泣いた)。

この「I am xxx」という楽曲、曲の持つダークな感じというか、重たい楽曲の感じが好き。「I am xxx」という主張をしているわりに、ポジティブさがなくて、ふかーい泥の中で、なんとかスコップを動かして、せめて自分の周りだけでもと泥を掻き出していくが、そんなそばからどんどん足を捉えてしまい、深みにはまっていくような感覚。でも、その泥が、絶望的な深さではないので、なんとか空を飛びたいという微かな希望を捨てずにいられる、そんな感じ。
15周年イヤーのスタートシングルは、「SAY YOUR DREAM」というなんとも聖人君子的なタイトルの楽曲。夢はちゃんと夢として言葉にしていこうという背中を押してくれるような楽曲。2部構成で、後半は少しメッセージ性の強い内容ではあるが、アニバーサリーイヤーにはふさわしいというか、象徴となるような楽曲。
一方で、デビュー日にリリースされた楽曲は、自分にベクトルが向いた「YOU」ではなく、「I」の楽曲。しかも、自分が何者であるかを特定できない「xxx」付き。ちょっとファンとしては、ドキッとするわけ。楽曲がとにかくかっこいいから、かっこいいGLAYをみられるという点においては申し分ないが。。。当時モコの楽曲の意味については、インタビューとかを読んで考えを巡らせたと思うが、改めて今になってみて思うのは、GLAYにとって、日産までの数年間の経験が、あの時の原動力になっていたのだろうなということ。想像ができないくらい嫌なことや屈辱的なこともあったことだろう。それこそ、これまでの実績とか実力さえも否定されるような気持ちになったかもしれない。そんな中で、15周年のアニバーサリーライブを目の前にしてリリースされた「I am xxx」に覚悟がないわけがない。ちゃんと自分たちを晒して、晒し尽くして次に進む、そんな覚悟を楽曲の中に見つけると、なんとも頭が痛くなるような感覚に苛まれる。

私は私受け入れたいのだ 
そんな事実さえ見えないままに汚れてしまった

重い翼で飛び立ちたいのだ

GLAY公式サブスクリプションアプリ「GLAY」

きっとこの日をGLAYと過ごしたファンは、その後もGLAYについていこうと心底感じたのではないだろうかと思えるほど、GLAYファンであることを誇りに感じた2日間だった。


#GLAY #IamXXX #日産スタジアム2days #ROCKの日


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