アンコールのひとつ前

BURST

アンコールの1曲前ということ=本編のラスト。「BURST」か「ACID HEAD」か。
圧倒的に、「ACID HEAD」の方が多かった時期が長かった。
昨年のFCライブの時に、1日目と2日目の本編ラストがそれぞれ「ACID HEAD」と「BURST」だった時、そして、「ACID HEAD」を聴いた時に、翌日は「BURST」ではないかと予想していたら、まさにそうだった時は軽く震えた。

GLAY以外がどうかはわからないが、ライブのセットリストには、ある種の定石的なものがあり、それが良くも悪くも根付いてしまったりするものだ。
「悪くも」という表現をしたのは、定番を良しとする風潮とは逆に、お決まり的になってしまうことで、面白みが薄れ、白けてしまうのも否めないから。

割と初期の頃のライブは、この「BURST」が定位置にいることが多かった(と記憶している)。
でも、いつからかすっかりと影を潜めるようになった。
だからこそ、久しぶりにあのイントロが響くと、奥底の方に「なり」を潜めていたものたちが一瞬にして外に噴き出して行く。
そう、この楽曲のよいところは、とにもかくにも暴れ倒せるところ。

本編の最後、TERUが「ラストーーーーーーーー!」と高々と叫ぶもんだから、終わりを感じ、しんみりとしてしまうことも多い。でも、ラストが「BURST」だと、しんみりしている暇などない。ガンガンと走る楽器隊にTERUの歌声が拍車をかけ、こちらのしんみりした気持ちなどお構いなしに先に先に進んで行く。
そして、繰り返される「Let me burst」のコール&レスポンス。TERUがマイクを向けたら、歌わないわけにはいかない(声出し禁止の2022年のFCライブはよくぞ我慢したと自身でも感心する)。そして、当たり前にTERUは
「もっともっと〜」と煽る。今まで2時間弱くらい全力で歌ってきた人とは思えないほどの声量で。
それに乗っからずにいられる人は、少なくとも会場にはいないだろう。
だからこそ、終わることも何も考えずに、とにかく暴れて、叫んで、メンバーの名を呼んで。

『灰とダイヤモンド』がリリースされてもうすぐ29年。それより前から歌われている曲が、作者たちにまだまだ演奏されて進化していく。
楽曲にとって、これほどに嬉しいことはないだろう。

さてと、あっちの世界でthree, two, one  go mad!!!

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