2枚目のプレッシャー

真夏の扉

デビューシングルのプロデューサーにYOSHIKI氏を迎え、かつピアノも弾いてもらうというプレミアがついた状態で世に出たGLAYにとっては、2枚目シングルは、さぞかしプレッシャーだったのではないか。1枚目に、自身の思わぬところでの予期せぬ「箔」がついたことにより、通常よりも色眼鏡で見られたこともあっただろう。また、よく言われるヴィジュアル系なのかという問いに対しても、世間が納得する「正解」がない状態。勝負どころである楽曲が、少し置き去りにされがちな状況だったのではとも想像できる。

その鮮烈なデビューから時を空けずにリリースされたのが、「真夏の扉」だ。2枚目も著名な土屋昌巳氏がプロデューサーとなり、GLAYのこれからに華を添えてくれた。リアルタイムで楽曲リリースを追いかけていた時ではなかったので、世間でどのように評価されたのかということの肌感はないが、最初の華やかさと資格してしまうと、地味な感じを受けるようだったのではないかと思う。

個人的には、結構ライブ向きの楽曲であるとは思うが、あまり積極的に選曲はされない。だからこそ、選曲された時のプレミア感がすごい。いつぞやの公約に「真夏の扉をやります!」なんて形で使われたり。まさに、GHOST楽曲としての代表曲のように存在。ぜひとも次のツアーでは、セトリにはいることを薄ーく期待している自分がいる。

再録とかもされていないので、それこそデビュー当時の音源からのアップデートがないので、今のGLAYが演奏したらどうなるのか気になるところ。特に、ドラムとベースの「競演」がこの楽曲にどのようなグルーヴをもたらし、どのような楽曲に仕上げるのか、楽しみだ。ドラムが変わるだけで、この楽曲の印象はガラッと変わるようにも思う。ヴィジュアル系っぽさや、若さから放たれるエネルギーのような30年前だからこそのアドバンテージを、30年選手のGLAYによってどんな変化を生み出すのか。もう、次のライブで聴けるつもりになっているくらい、ワクワクしている。

インディーズアルバム『灰とダイヤモンド』に収録されている「真夏の扉」は、シングルでリリースされた真夏の扉とはちょっと違う。インディーズアルバムの方は、2番のAメロ部分が少し多い。しかも、そこの歌詞が結構好きだったりすることから、ぜひともインディーズアルバムバージョンとして聴いみたいななんてことも期待してしまう。なぜ、あの部分がシングルとしてリリースされるときにカットされたのか。

争いの果てに木霊するサイレンの下
飛び立つ白い鳩 静かな朝の調べを
悲しみを包む太陽に手が届く頃 貴方を迎えに行こう

GLAY公式サブスクリプションアプリ「GLAY」

今見ると、それはそれで新鮮さしかないMVも必見です。

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