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二字熟語は「誘惑」と「口唇」にとどまらず
時計
タイトルの楽曲に加えて、ライブの起爆剤「嫉妬」、ここ最近で言えば「祝祭」に、結構重めの「鼓動」とアルバムの中心的楽曲である「航海」と、代表曲だったり、楽曲としてのインパクトの大きな楽曲に二字熟語は多いが、その中で群を抜いて、爽やかで透き通った楽曲が「時計」だ。
この楽曲は、GLAYが函館史上最大の野外ライブを開催する時にリリースした楽曲「Eternally」と同じディスクに収録されているため、夏の涼しい函館の景色が浮かぶ。
ベタだが、八幡坂から見える夏の澄んだ景色が似合う。
何度かライブで披露されているが、まだ、出会えたことがない。今のTERUが歌ったら、音源とは一味違う深みを出してくれるのではないかと期待をしてしまう楽曲でもある。
TERUの地声ともファルセットとも言い切れない絶妙なラインの声がとにかく心のどこかをくすぐるような感覚をもたらすのだが、これは何が原因なのだろう。
数値を計測したら、何らかの数値だけ飛び抜けて高く表示されるはずだ。
そして、この楽曲、ピアノの綺麗なメロディーに乗って、空をすべるように展開するのだが、途中で、エレキギターがキュイーーーーンと入ってくる。これ、バンドでなければ、いやGLAYでなければやらないアプローチだと思う。四者四様のメンバーだからこそで、それぞれのアレンジに絶対の信頼を持っているGLAYだからこそ、あのタイミングであのギターをブッ込んで来られて、成立しているのだと思う。
楽曲の絶対的な存在感やクオリティへの信頼と、そのキュイーーーーンが楽曲を彩ることを知っていることへ信頼。そして、それを全員が受け入れるだろう信頼。そういう小さなことは、一朝一夕でどうになるものでもなく、取り繕ってできるものでもない。長年積み重ねてきたものが、こういう時に楽曲に出る。
この楽曲を聴いていると、函館で過ごす高校生活ってどのようなものなのだろうと、その地での生活に思いを馳せてしまう。
制服を着て、電動じゃない自転車に乗って、学校からの帰り道にソフトクリーム食べて・・・という想像というか、妄想がいくらでも展開できるのが、この楽曲の持つ力だ。
時計よ動き出して あの哀しみ連れ去ってよ
時計よ動き出して あの笑顔を連れて来て
時計が刻んだ時間が積み重なって、25年以上の月日が経ちました