メキシコサッカーのクラブでの仕事の役割
ワールドカップでも躍進しているメキシコ代表、その土台を支えている育成スタッフについて説明していきます。
現在、LigaMXに所属しているMonarcas Moreliaの育成では、カテゴリーごとに監督、コーチ、フィジカルコーチ、ドクター、用具係がおり、育成全体の中では心理学者が1名、管理栄養士が3名在籍しています。
・監督、コーチ
チームの方針、練習メニューの作成、戦術、戦略の決定など日本と同じような仕事役割ですが、その他のスタッフが充実しているので遠征や練習会場の確保などの必要がないため、日本よりは雑務は少ないので、自分の仕事に集中して臨めます。。
・フィジカルコーチ
毎回のトレーニングの30分ほど使ってアジリティやフィジカル、ダウンなどを行います。ボールを使ったパス練習や鳥かごなどのロンドも指導することもあります。彼らは2年間で1000時間に及ぶ講習で、メキシコサッカー協会の公認のフィジカルコーチのライセンスを取得しています。監督やコーチと相談しながら、しっかりとした理論を持ってトレーニングを組み立てます。各カテゴリーに一人ずつはいないので、カテゴリーを兼任しているコーチもいます。
・ドクター
ドクターは全員が理学療法士で、日本のようにトレーナーがウォーミングアップやダウンを担当するというより、怪我人が出たときの治療やリハビリに専念しており、病院とも連携を取りながら選手を治療しています。
・用具係
練習時にはボール、コーンやマーカーなどの用具、水を用意して、試合時にはそれらとユニホームも準備します。日本のように試合のときに中学生や高校生の選手たちがすべての用具を持ってくる必要がありません。
・心理学者
育成全体で心理学者が1名おり、各カテゴリー毎週1回は30分ほどのセッションがあり、そこで目標の組み立て方やアンガーマネジメントなど、心理的なサポートをしていきます。また、スタッフが問題を抱えているときなどもサポートします。
・管理栄養士
U-15以上のカテゴリーでは、トレーニング後にプロテインや捕食を摂取するので、その栄養管理と準備をしています。
これらの他に、各スタッフをまとめるコーディネーターが1名ずつおり、日本と比べると非常にスタッフが充実しています。
育成のスタッフでこれだけ充実しており、ハード面でも十分すぎる施設とサッカーに集中できる環境がある中で良い選手たち育っていきます。