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年賀状書くのも読むのも一苦労である
昔の話。上司は年賀状を2000枚ほど出していた。大晦日まで働き正月2日から仕事を始める。書く暇はないはずだが、宛名は自筆でコメント付き。元日に配達できるよう早めに投函した。
太字の舶来の万年筆。インクはブルーブラック。深夜帰宅し入浴もそこそこ机に向かう。一日 100枚と決め20日間、コツコツと年賀状を書く。名前と顔は一致するのか。かなり重労働だ。
年賀状は3000枚前後届く。そのため毎年、年末に配達してもらった。にわかには信じがたい。でも新年のあいさつに行ったとき年賀状の束を目の当たりにし、ウソではなく本当だと納得。
上司が亡くなったから言うわけではないが、枚数が半端じゃない。書くのはもちろん、読むのも一苦労である。とてもじゃないが真似は出来ない。いろんな人がいるもんだなと感心する。
週刊誌の広告に、70歳すぎたら年賀状は5枚でいい、みたいなものが出ていた。5枚ならだれに出そうかな。お世話になった人は鬼籍に入る。そして誰もいなくなる。5枚でも多すぎる。