自分の歳あやふやで姉の歳は知らない
病院に行くと看護師に氏名、生年月日、年齢を聞かれる。本人確認のためだという。ある時は年号、ある時は西暦、その日の気分で答える。今は慣れっこだが最初、突然聞かれた時は面食らった。
友人の姉が亡くなった。「お姉さん何歳で?」と聞いたら「何歳かなあ」。話はこれで終わった。年齢を聞き、死因を聞いて何になる。友人も詳細は知らされていない。すべてはこれからである。
メール大好き友人から連絡があった。「〇〇にメールしたら田舎の姉が亡くなり告別式をしているとのこと。何歳だった」。自分の歳もあやふや、姉の歳なんて知るものかだってよ、と返信した。
入院を知り見舞いに行く、危篤状態で駆け付ける。この過程が抜けて、急死の報告を受け驚く。心配掛けたくない気持ちと、もっと早く教えてくれよという無念さ。歯車がかみ合わず悔いが残る。
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