お酒大好きでね、夫の話で盛り上がる
線香をあげにきた主婦が「主人はお酒が大好きでね。お世話になりました」と苦笑い。すぐ帰りますと言っていたが、夫の昔話で盛り上がった。業界新聞勤務のご主人には、よく奢ってもらった。
馴染みの酒場が浦安橋(千葉・浦安)近くにあった。ママやウエートレスを交え2時間ほど楽しく飲む。ときにはダンスも。店を出て鮨屋に立ち寄る。ほどなくして、酒場の女性が4人合流した。
この流れはいつものパターン。私は飲むときは酒だけで何も食べない。同席のママに「あなたは横さんより若いのに、いつもお店で偉そうにしている。どっちが偉いかは関係ないよ」と苦言する。
若造が接待をされているように見えたらしい。「偉いも何も会社が違う。町内会の友人で、ため口はそのため。私より早く生まれた人は、すべて尊敬しているんだから」と言い、話を打ち切った。
お金払いがきれいだった。会社のお金ではなく自腹である。亡くなって数年経つ。「こちらこそご主人にはお世話になりました」と最敬礼した。
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