料理覚えた方がいいと先輩風吹かせる

「食事はどうしているんですか」。妻に先立たれた直後、女友達は会うたびに同じことを聞いた。一人で行く外食は味気ないので自炊生活をしていた。独身時代に戻りなんとかやっている。

男友達はあっけらかん。「自炊しているって。ご飯と味噌汁、漬物があればなんとかなるさ」。お前もそうだろうと言いたげだ。私は「料理を覚えていた方がいいぞ」と先輩風を吹かせる。

最近は友人や親戚に「週に１度の墓参り、今も続けているんですか」と聞かれる。１周忌のとき「週に１度の墓参り欠かさず」と挨拶したことを覚えていた。約束ごとは忘れず守っている。

喪中はがきが20通を数えた。例年に比べ少し多い。最高齢は96歳だが、悔やまれるのは後輩の63歳。早すぎる。用意した年賀状が余る。２人の孫には出さないつもりが従来どおりとなった。