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「病気が治ったら墓参り」は実現せず

まるでお正月だ。全く人がいない。お昼どきとはいえ、お見事というしかない。実家の周辺と同じように、静まり返っている。

故郷を離れて40年以上もたつと、知っている人も少ない。勘当されていた弟との会話。「病気が治ったら墓参りに行こう」。「ちょっと恥ずかしい」。「お前のこと誰も知らないよ」。結局、生前ずっと安否を心配していた両親と兄の墓参りは実現しなかった。

毎日、散歩している。気が向けば8㌔ほど歩く。田舎の中学校は片道4㌔だから、いまと同じ距離である。雨の日も雪の日も休まず通学した。この夏こそ帰省したいが、できるのかな。

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