昭和41年上京バンザイ風呂なし4畳半
上京後の生活(09年9月24日)朝日新聞社会面の砂時計(9月20日付)で、岩手・遠野市出身の不動産屋社長が載っていた。タイトルは 風呂なし 夢あり 4畳半。夢を描いた東京でのスタートは4畳半のアパートだった。
大学受験に失敗した少年は、着替えと預金通帳の入ったバッグを手に夜行列車で上京した。不動産屋に新宿近くの、風呂なし、4畳半を紹介された。家賃2万2000円。それから25年が過ぎた。
私は昭和41年上京、生活費と学費を稼ぐことに必死だった。文京区の新聞販売店に住み込み後、新聞販売店近くに8畳の部屋を3人で借り同居した。その後、日本橋近くのビルで夜警をし、事務所のソファーで仮眠を取った。
卒業後入った会社にも、このビルから出勤した。半年後、一泊100円の看板に誘われ(実際は200円)2年ほど簡易旅館(一部屋4人、2段ベッド)で生活し、豊島ケ岡御陵裏のアパート(風呂なし4畳半=5000円)に入った。
昭和40年代の思い出。テレビとステレオを買った時はうれしかった。風呂なし、4畳半、トイレなしのアパートには学生や会社員、夫婦らが住んでいた。当時は結婚しても新居が4畳半一間という人も珍しくなかった。
遠野市出身の不動産屋社長。現在は結婚し、近郊の一戸建てで暮らしている。東京で成功し、3年前に「風呂なしアパート専門」の情報サイトを立ち上げた。万歳! 風呂なし4畳半。