自動運転の6つのレベル
自動運転とは、人間に変わって機械が運転してくれる技術のこと。
定義はレベル0から、レベル5までに分類される。
レベル0
ドライバーが主に運転操作する。前方が衝突しそうになった時に、警告が出るような仕組みはこのレベルに該当する。
レベル1(運転支援)
アクセル・ハンドル・ブレーキのどれかをシステムが支援する。衝突時に被害を軽減する自動ブレーキシステムなどがこのレベルに該当する。
レベル2(部分自動運転)
システムが状況を観測しながらアクセル・ハンドル・ブレーキを複数組み合わせて運転する。ただし、ドライバーは運転状況を常に監視し、ハンドルにすぐに手が伸ばせる状態にしておく必要がある。すでに市販されており、日産のセレナや、テスラのオートパイロットもレベル2に該当。
レベル3(条件付自動運転)
自動運転モード時は、ドライバーは運転から解放される。したがって、運転中に、漫画を読んだり、スマホをみていても大丈夫。システムが要請した場合のみ、ドライバーが対応する。
2020年11月、ホンダのレジェンドがレベル3の認可を取得し、2021年の早い時期に、世界で初めて市販される見通し。
なお、レジェンドに搭載されている「トラフィック・ジャム・パイロット」は、渋滞時にのみ作動し、時速50km/h以下に限られているため、自動運転時に事故は発生しにくいと考えられている。むしろ人の運転よりも安全。
そして、万が一、自動運転モードで走行中に事故が発生した場合でも、基本的にドライバーが責任を負う可能性は低いと考えられている。なぜなら、事故が発生した場合は、動画で判定されるが、回避操作によって避けられない事故であれば、相手側に責任となり、自動運転側に責任があると認定された場合は自動車メーカーが責任を負うことになるからだ。
レベル4(高度自動運転)
システムがアクセル・ハンドル・ブレーキの全てを操作し、その状態である限りドライバーは操作に関与しない。ただし、特定の条件下(例えば、高速道路のみや、空港から主要駅までの区間、特定のバス路線、一定エリア内におけるタクシー営業、鉱山などで使われる無人ダンプカー、軍事用車両など)に限られる。
日本では、2025年までにレベル4自動運転車の実用化を目標としている。米国では、Google系のウェイモを筆頭に、GM、Cruise、Tesla、Uber、中国では、Baidu、WeRide、Pony.ai、AutoXなどがこの分野でのサービス展開を狙っている。日本ではインテルが出資するZMPが先行しているが、TOYOTA含め、各社も販売に向けて対応に追われている。
レベル5(完全自動運転)
ドライバーさえ乗車しない、無人で運転している状態。
現在、自動車メーカーだけでなく異業種からも企業が参入し、レベル5相当の自動運転車の開発を行っている。日本政府は2025年あたりを目途に、レベル5の認可を解禁することを目指していると言われている。