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noouchi
梅雨の気配と腸内環境
家族の記事が多い。noteを振り返って思った。リビングでくつろぐ、構成員の面々を見ながら「私はこの人達を、そんなにも大切に思っているのか」と再認識する。
小5にして私と同じくらい身長のある息子。我が家の元気印。
可愛さよりも常にユーモアを追い求めるヒョウキン者の娘。
そしてヒョロ長い主人。
10年で形成した、この『族』が、いまや私の心の大部分を占領してしまっているらしい。謎にニヤける。
ふと、テーブルで晩酌をしている主人に視線を移す。顔が険しい。眉間に二本、シワを寄せて難しそうな表情を浮かべているのだ。即座に、さっきまでのニヤけた顔を引き締め、私は主人に向き直した。
毎日、汗水ながして働いて、家族に話せない辛いこと苦しいこともあるのだろう。週末くらい、お酒を飲んで難しい顔をして当然だ。何を考えているか気になるが、こんな時はきっと、私から深く追求しない方がいい。そっとしておくのも優しさ。「主人が話してくれるなら、その時は存分に耳を傾けよう。」そう決意する。
そして、その時はきた。
「1週間ずっと考えてきたんやけど……」
カランと氷の揺れる高い音。ハイボールを一口飲んで絶妙な間をとると、夫は続ける。
「家族で同じ物を食べて過ごしているのに、オナラとトイレ後の匂いが人によって違う理由を、腸内環境の4文字で片付けて良いのだろうか?」
……
なんのはなしですか。
「っくっっさ!!!」
主人の一番近くにいた長男が大声をあげる。
瞬時に全てを理解した私はそっと立ち上がり、窓を開けた。遠くでカエルの音が聞こえる。
「おっならぷー、おならぷー」という娘のコミカルな歌に合わせて、主人が躍り出す気配を背中で感じた。
明日は休みだ。
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