那須での暮らしをベースに自律的に生きる【キュンな転職ビフォーアフター 〜Asobica 赤井北斗さん編〜】
昨年、ロイヤル顧客プラットフォーム「coorum(コーラム)」を運営する、株式会社Asobicaに転職された、赤井北斗さん。
「移住先の那須での暮らしを一番に大切にしつつ、仕事でのモヤモヤも解消したい」。
そんな希望を持ちながら転職活動を始めたという赤井さんに、Kyun Agentと実際どんなやり取りがあったのか、転職前後でどんな変化があったのか、聞いてみました。
子どもの誕生を機に那須へ移住。新幹線通勤をするなかで感じたこと
ーーまずは今までのキャリアについて教えてください。これまでどんなお仕事をされていましたか?
新卒で大手食品メーカーに入社して約7年間、医療機関や介護施設に食品を提案する営業として働いていました。
その後、社員が5名ほどしかいない駆け出しのベンチャー企業に転職。メーカー向けの営業職で約1年勤務したのち、ヘルスケア領域でB to Bサービスを提供している会社に転職し、8年間働いていました。
ーーでは、そこからなぜ転職しようと思ったんですか?
結婚して1人目の娘が生まれたのを機に地方への移住を検討し始め、実際に2020年に那須塩原に移住したのですが、毎日新幹線通勤をするなかでもっと時間を有効活用したいと思い始めたのがキッカケです。
プライベートを重視しているので、移住当初は那須で仕事を見つけるのもありかな、と思っていたのですが、予想していなかったことにすぐにコロナ禍になり、リモートワークが当たり前の状況になりまして。
ただ、コロナが落ち着きフル出社に戻り、毎日新幹線通勤になってみると、やはり体力的な疲れも出てきて、長くは続かないかなと思い転職したいという気持ちに至りました。
プライベートを大事にしつつ、仕事のジレンマも解消したい
ーーなるほど。そんななかで転職活動を始めて、Kyun Agentとはどうやって出会ったのですか?
ビズリーチやリクルートダイレクトスカウトでお声がけいただいたのがキッカケです。
当時、20社くらいのエージェントから紹介を受けていたのですが、その中でもKyun Agentの奥本さん(Kyun株式会社代表)は、求人案件ありきではなく私が移住していることを前提に、プライベートも踏まえた要望ををきちんと汲んでくれているのがしっかり伝わってきました。
ーー仕事上で抱えていた “ジレンマ” というのはどういったものですか?
前職がヘルスケアの会社で、サービスを利用していただいている会社の人事や総務の方と従業員の健康に関してお話することが多かったのですが、お客様は現状維持を望んでいることが多く、新しいことにチャレンジしにくかったんです。
また、もっと自分の興味が引かれたり、自分がイチ人間として消費しているなかで、サービスの存在価値を体感できる・自分ゴト化できる仕事がしたいなと感じることもありました。
ーーなるほど。では、実際どんな企業の紹介があったんでしょうか?
まず、職種としてカスタマーサクセスといわれる、サービスを利用していただいているお客様との窓口になる役割に限定していました。
さらに、先ほど話したような業態やサービスの特性を持ち、アーリーフェーズの会社を希望していました。
具体的にいうと、飲食や保険や人材など、いろんな領域の “負” を解消しようとしている会社や、SaaSを提供する事業者が多かったです。
転職活動の軸は、本当に世の中の “負” を解消することなのか?
ーーご自身の想いを奥本に伝えるなかで、見えてきたことはありましたか?
そうですね、新しい発見もありました。
移住先として自身で選択したとはいえ、田舎に住んでいると不便なこともあるので、住む場所に関係なく平等に便利な世の中にしていきたいという想いがありました。
そこから、マイナスをゼロにしたり、あるいはプラスにしたり、かつ消費者としても“不便が解決された”と実感できるようなサービスを扱っている会社で働きたいと思っていたのですが、奥本さんとの会話の中で新しい考え方を見つけることができました。
ーー新しい考え方というと?
例えば何かモノを買うにしても、私は結構こだわりが強く、どういう体験ができるかということを大事にしています。
ただモノが手に入ればいいというよりも、どんな体験をしたいかを想像しながら消費していますし、惜しげもなく投資する面もあります。
つまり、マイナスをゼロにする(=“負”を解決する)ことではなく、1を100にすることも好きで自分ゴト化できるんだと感じるようになりました。
実は今まで “コミュニティ” に支えられていた
ーーいろいろな会社の選考を受けていくなかで、Asobicaさんに入社を決めた理由はなんだったんですか?
奥本さんから「会社のカルチャーにフィットすると思いますよ」と強く勧められて。
試しに面接を受けてみたら、本当にいい会社だなと思ったのが理由です。 面接官の方々もすごくいい人で。
また、代表の今田(孝哉さん)との最終面接のときに、幼少期について話すなかで今の会社のビジョンやミッションにかける想いや人柄に引かれたというのが理由としてあります。
また、面接を通してAsobicaが提供している “コミュニティ”に関わっていたり、助けられたこともあるとい気付いたんです。
Asobicaが扱っているサービスのロイヤルユーザー(ファン)と、私の消費志向が似ていて、イチ消費者として面白いと思うところはありましたし、弊社のサービスである「coorum」を導入してくださっている企業の中に、カインズのDIYコミュニティがあるのですが、実はユーザーとして使っていたんですよね。
そのコミュニティで、「これまでの買い物のなかで、他人に自慢したいと思えるような、一番印象に残ってるものはなんですか?」という質問があって、ログハウスを建てた『BESSの家(自然材をふんだんに使った個性的な木の家の提供するサービス)』の話をしたのですが、これこそまさにコミュニティのあるべき姿だと感じました。
というのも、家を建てる前にBESSユーザーの家に何回か遊びに行かせてもらったり、実際の暮らしや周辺環境について聞かせてもらったり。先に住んでいるユーザー同士の繋がりに仲間として入れてもらうような感覚でした。
そのとき、この消費の仕方はコミュニティの良いところを体現しているんだなと感じたんです。自分の消費は、何かを好きになり、何かのファンになることに支えられているんだなと。
こうした考えの変化から、自分の興味に携わることができれば、自分ごと化できると思うようになりました。
日々気持ちよく働けて、那須での暮らしもさらに充実
ーーそういったご自身の気持ちの変化を経て、実際に入社されてみてどうですか?
入社して一番驚いたのがコーポレートの機能がとても強いことです。今はほぼリモートで働いていますが、リモートでも何も問題がないのを前提に仕組みが作られていて、土台の部分がきちんと仕組み化されています。
また、どのメンバーもすごく真面目で、誰かが困っていたら当然のように手を差し伸べますし、大きな会社にありがちなセクショナリズムがない。
中途半端なところに落ちてしまったボールを誰かがきちんと拾いに行く姿勢があり、働いていて気持ちいいなと思います。
ーープライベート面では何か変化はありましたか?
仕事は大体自宅でしているので、家族と顔を合わせる時間は増えました。働き方も個人の裁量に任されているので、少し仕事を抜けて、娘のお迎えに行ったり。
休みの日は、子どもを連れてどこかに遊びに行って、あとは家でゆっくり過ごすことが多いです。我が家は、玄関を開けたらすぐに焚き火ができる環境なんですよ。
ただ、庭が広いので、必死に草刈りをしたり、意外とハードワークな面もあります(笑)。また、娘たちからのリクエストで、DIYでブランコや鉄棒を作ったり、物置も作りましたね。
あとは、最近の話ですが、那須の知り合いも少しずつ増えてきました。移住を決めたときは、子育てをここでしたいという想いが一番強かったので、自分のコミュニティは二の次でしたが、今はリモートワークのおかげで平日の日中も動きやすくなり、新たな関係性を築くのに物理的にも心理的にも負担にならなくなったのが大きいです。
また、新しいことを始めやすくなったので、実は那須塩原市内にコワーキングスペースを作ろうとしています。身体が那須にあっても家でずっと働いていたらコミュニティは出来上がらないですし、家で仕事を始めると今度はもっといろんな場所で仕事したいと思うようになったのですが、そういう場所が那須になくて。
実際に那須は移住者が増えていて、私のように東京の会社に勤めながらリモートで働いている人も少なくないのですが、移住者同士の接点を生み出せるコワーキングスペースを作り、幅広く接点を持てたらいいなと思ってます。
転職を通じて実現したいこと、大切にしたいもの
ーー転職を機にプライベートもさらに充実されていそうな赤井さんですが、転職活動を検討している方にアドバイスをお願いします。
何を実現したいのかを明確にしないと、ブレてしまうと思います。
私の場合、最初にいろんなエージェントと会話をしたことで、いろいろな意見を聞きながら、自分の軸を言語化していくプロセスが重要でした。
最初は自己実現や自己肯定感のために、社会の “負” を解消したいという言い方をしていましたが、解像度が上がっていくなかで、転職活動を始めた当初から自分の志向が変わりました。
ーー最後に、Kyun Agentとのやり取りのなかで、印象に残っていることがあれば教えてください!
担当の奥本さんはフルリモートにしたい、 プライベートも大事にしたいという、自分が大切にしていることに寄り添ってもらえた印象があります。
あとは、きちんと各社に入り込んでいるように感じました。面談が終わった後に、印象なども含めて、フィードバックをしてもらえたので進めやすかったです。各社と関係性をしっかり築けている状態で紹介をしているからこそできることだと思います。
私自身、赤裸々に相談もさせていただきましたし、奥本さんには壁打ち相手になってもらいました。
私は過去の転職活動と比較し、転職エージェントにとてもお世話になったなと感じています。奥本さんには感謝していますし、今回の転職が成功したと仮定するなら、成功要因としてKyun Agentさんの存在は大きかったです。
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Interview & Text/國保まなみ Design/ハヨン Edit/篠原泰之