人生の谷を見ている②

2019年3月24日。

私はうつ病と診断された。昨年6月くらいからずっと体調不良が続いていて次第に気持ちも追いつかなくなってしまった。今年の1月末には何度も電車がやってくるのを見てははっとして、後ずさりするような状態だった。毎日消えてなくなりたい、死んでしまいたいという気持ちで、これからの数十年生きて行くことが絶望でしかなく、不慮の事故や病で亡くなる人々のニュースを見るたびに命を交換してあげたいと何度も願った。
 このうつ病は大学院時代にもかかっており(といっても診断はされていないが)、今回再発するまでの2年半くらい、うつ病についてかなりの本を読み病気について知識を蓄えていた。

だからこそ死ぬことができなかった。

客観視できたからだ。

今の状態はうつ病の初期症状だ、とか、いまのは希死念慮だ、とか。一歩踏みとどまれる知識がついてしまっていた。2月上旬には精神科を探し受診して薬物療法を始めた。ただそこからすぐには改善せず結局休職を選んだ。今の感情の無の状態や、自分を責めがちなのは病気によるものであることはわかっている。あとは重い体を動かすしかない。

そういう意味では少しは過去の経験に学んではいる。

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