夢が近付いてくるってこんな感じ
2019年11月に海岸で出会った人は息子の野球専属コーチとなった。
入団しているスポーツが終わり帰ってくると、いつも夕方からYouTubeを観ながら食事をして宿題をする息子の横で私はゴロゴロと転がって「母ちゃんはテレビがみたいよーテレビみよーよ~」と言うのが主流だった。
なんかつまらんな…と思う日常に
息子が夜釣りに行きたい!というから
ガバッと起きて返事をした。
「いーねー!!行こう!!」
冷凍庫から魚の餌を取り出して釣り道具を車に積んで
ルンルンと向かう
「何処に行く?」
「暗いから灯りがある港の海岸!」
「あいよ~!」
そこは、以前ドライブしたとき「母ちゃん!ここにたくさん魚が泳いでるよ!ここだと釣れる!」と言って親子でおおはしゃぎしながら息子が何匹も釣った所だ。
車を停めると、そこに二人の男性がいた。
細身の若い男の子と
がたいのいい坊主の男性が釣りをしている。
私はルンルンだと、無意識に気軽に声をかけてしまうことがある…
今回も絶好調で「釣れましたか~?」
なんて話しかけてしまった。
色々話しているうちに
がたいのいい坊主男が
野球で甲子園べスト4、社会人野球で給与をもらってた
と言う。一瞬で声が大きくなる。え!!もう、すごーい!すごーい!!この子とキャッチボールしてして!と騒ぎまくり約束をこぎつけてはしゃいだ。
そんな私をみて、息子は「母ちゃんバカ」と言いながら満更でもなさそうな顔をする。
離島で小さなこの島は野球よりもサッカーが盛んだ。
設備も野球人口もサッカーと野球では全然違う。
島で一般野球をしている大人も少ない中で
甲子園に出た人がまさか島にいるなんて
思ってもいなかった。興奮する自分を抑えられなくて、アホみたいに野球関係者の数人や監督にこんな人がいるんですけど知ってますか?と聞いてしまうほどだ。
それから数日経ってキャッチボールをしてもらった。
その時も勿論、息子よりはしゃいだのだけれども。
夢を実現させるためには、現状この島では厳しいと沖縄に住居を移すことまで考えて、少年野球を観に沖縄に行ったことがあった。だけど、願いは叶わず体育祭で練習が休みだと言われがっくりと肩を落として帰ったのは、9月のこと。
希望の光が注がれて
頭の中は、息子の夢が近付いてきたんだと脳内は花が咲いた。
あ~中学までは、この島で夢を追えるかもしれない!
今は大工をしているという坊主男
どんな人なのか分からないけど
ちょっぴり恐いけど
話してると、はやくはやく!と私の中から勢いがでる
畑の横にブルペン作りたかったんだよね~
うちに来てネットを建てれるか見てください!
お願いもした。
楽しくなって勢いがつくとこんなにも力がでる
人にお願いすることが苦手で、自分でいつもやろうとしていた自分が自分じゃないみたい。
また約束を交わしたあと、歌を歌いながら草木を刈って息子の練習姿を思い浮かべる
あ~近付いてきたんだ!
息子の夢✨
完成した手作りネット