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BOOKSTORE 休学舎
https://kyugakusha.base.shopこんにちは。 BOOKSTORE 休学舎 の店主のサカイです。 商品のラインナップは、今のところ僕の蔵書です。 読んだ本や積読本で、誰かに手渡したいと思った本をチョイスしています。 自分の本が誰かの手に渡るということはとても面白いことだと思っています。 屋号について簡単に記します。 僕は学生時代に休学して、東南アジアをめぐる一人旅に出ました。 そこで経験したことはとても多くの学びを僕に与えてくれました。 この時から、僕は『休学』とは、ただ学校や大学を休むという制度の話ではなく、 休みながら学ぶ、という新しい学びのあり方だと考えるようになりました。 最近は、生涯学習とかリスキリングとかそういった言葉がもてはやされています。 僕はこうした言葉がどこか実態が軽く、浮ついて聞こえてしまうところがあります。 僕たちの本当の学びは、もっと内在的で実存的な問いから発せられるときに生まれるものではないでしょうか。 僕にとってこうした問いを生み出してくれるものが旅でした。 これを読んでいるあなたにも、あなた自身の問いが存在するはずです。 その問いと向き合うためには、自分のペースで「休みながら学ぶ」ことも重要なのではないかと思います。 そのことを僕は『休学』と読んでいて、『休学』ができる場としての『休学舎』を作ろうと思いました。 もっと自由に、もっと心豊かになるために、本を読もう。 そんなことを考えながら、あなたの思いと寄り添える場所になりたいと思っています。 2024年5月28日追記 新品本の取り扱いも始めました。 品揃えは少しづつよくしていければと思います 2025年1月6日追記 昨年末に移住&転職をしました。その関係で一旦新刊本の出品を取りやめます。 副業申請等々新たな環境での整理を行ってからまた本格的に始動したいと思っています。
【ZINE】休学Zine Vol.2
『休学舎』店主サカイが大学時代に休学して記したZine。 店主サカイの自己紹介的一冊! Vol.2は東南アジア放浪記。 大学3回生の秋、休学して旅に出ようと決意したサカイは、 半年間アルバイトで資金をため、半年間の旅に出た。 2016年3月~8月まで、巡った国は8か国。 フィリピン、ベトナム、カンボジア、タイ、ミャンマー、インドネシア、マレーシア、インド。 大学という制度に乗っかってこのまま卒業して就職してもいいのだろうか。 一回大学を休みたい!そして旅をしたい! 目的も設定せず、ただ自分の思いのままに旅をしたときに自分に起こる感情を知りたい! この旅は、ただの自分探しだったのだろうか。結局、自分は見つかったのだろうか。 正直、今ならもうちょっと違う書き方をするだろうなあ(2024年サカイ)満載の刺激的な作品であることは間違いなし! 旅、路上、自由、平和、愛、屋台、民族、、、、 一人の人間が全身で生きた時間を堪能あれ! ドキドキのバックパッカーの旅が幕を上げる!
500円
【ZINE】休学Zine Vol.1
『休学舎』店主サカイが学生時代に大学を休学して記したZine。 Vol.1は、工場労働体験記。 大学3回生の秋、休学して旅に出ることを決めたサカイは旅の資金を稼ぐために工場労働を始めた。 鳥取の片隅にある電気製品の工場で繰り広げられる悲喜こもごも。 この世界の末端の末端の末端でサカイが見たものとは。。。 正直、当時は工場労働を舐めていた。 ロボットにも代替できる仕事。つらいだけの労働。 昼休みになるとほとんどの工員は自分の車に帰って弁当を食べる。 ネジ止めが熟練している実習生の中国人を横目に指が痛いと訴える日本人のおじさん。 作業が滞るとラインから外されるおばさんは、もっと単純な作業をさせられていた。。。 深い人間関係もなく、時間だけが過ぎていく。工場にサカイは何を見出すのか。 等身大で精いっぱいを書き記した青春の一冊。
300円
文化の脱走兵
奈倉有里『文化の脱走兵』講談社 本を片手に、戦う勇気ではなく逃げる勇気を。 言葉を愛する仲間たちに贈る、待望のエッセイ集。 「国でいちばんの脱走兵」になった100年前のロシアの詩人、ゲーム内チャットで心通わせる戦火のなかの人々、悪い人間たちを化かす狸のような祖父母たち──あたたかい記憶と非暴力への希求を、文学がつないでゆく。 「もし本が好きになったら──私たちがその人たちを見つけて、めいっぱい大切にしよう。世界中のたくさんの本を翻訳して、朗読して、笑ったり泣いたりしよう。」(「クルミ世界の住人」より) 紫式部文学賞を受賞したロングセラー『夕暮れに夜明けの歌を』の著者による、最新エッセイ集。 【もくじ】 クルミ世界の住人 秋をかぞえる 渡り鳥のうた 動員 ほんとうはあのとき…… 猫にゆだねる 悲しみのゆくえ 土のなか 道を訊かれる つながっていく 雨をながめて 君の顔だけ思いだせない こうして夏が過ぎた 巣穴の会話 かわいいおばあちゃん 年の暮れ、冬のあけぼの 猫背の翼 あの町への切符 柏崎の狸になる あとがき 文化は脱走する 【装幀】 名久井直子 【装画】 さかたきよこ
1,760円
一度読んだら絶対に忘れない哲学の教科書
ネオ高等遊民・著 『一度読んだら絶対に忘れない哲学の教科書』 SBクリエイティブ 【累計100万部突破シリーズ最新刊!】 西洋哲学史を1時間で解説する動画が13万回、5時間半におよぶ西洋古代哲学史の講義動画が12万回など、これまでの動画総再生回数は400万回を超える哲学YouTuberによる“画期的な”哲学入門書が誕生! 小難しい用語や抽象的な説明ばかりで、つまらないと思われがちな哲学。 ですが、この壮大な学問は、たった2つの哲学思想から始まります。そして、その後の思想同士の対立構造が「哲学の歴史」を形作っているのです。 本書では、難解な哲学用語や年号を用いることなく、大学4年間の哲学の基礎を、1つのストーリーで学べます! 古代から現代まで、60人の哲学者を網羅的に取り上げた、一生役立つ教養が身につけられる必読の1冊! 現役の学生さんから学び直しをしたい社会人の方まで、幅広い年代層におすすめの教科書です。 ホームルーム① 「哲学の歴史」が分からない理由は構成に問題があるから ホームルーム② 難しい哲学を、正確にわかりやすく理解する方法 ホームルーム③ 哲学は「2つの思想の源流と対立軸」を“数珠つなぎ”にして学べ! 第1章 【古代】自然哲学vs形而上学 第2章 【中世】キリスト教vsギリシア哲学 第3章 【近代】自然世界vs人間理性 第4章 【現代】旧哲学vs新哲学 (版元HPより)
1,760円
エッセンシャルワーカー
社会にとって不可欠な仕事(エッセンシャルワーク)の待遇はなぜこんなにも悪いのか。 あまり知られていないそれらの仕事の実態から、なぜ待遇悪化が起きているのか、それが私たちの社会にどう跳ね返ってくるのかをあきらかにする。 エッセンシャルワーカーの国際比較を通じて、現状を変えていくためのヒントも提言。 序章 知られていないエッセンシャルワーカーの働き方 田中洋子 ●第Ⅰ部 スーパーマーケット、外食チェーンの現場 フルタイムとパートタイムの処遇格差‒‒—ドイツとの比較 第1章 日本のスーパー 三山雅子 第2章 ドイツのスーパー 田中洋子 第3章 日本の外食チェーン 田中洋子 第4章 ドイツのマクドナルド 田中洋子 ●第Ⅱ部 自治体相談支援、保育園、学校、ごみ収集の今 予算削減で進む公共サービスの非正規化 第1章 自治体相談支援員 上林陽治 第2章 保育士 小尾晴美 第3章 教員 上林陽治 第4章 ごみ収集作業員 小尾晴美 ●第Ⅲ部 病院、介護の現場はどうなっているのか 女性が中心に担うケアサービスの過酷さ 第1章 日本の看護 田中洋子、袴田恵未 第2章 日本の訪問介護 小谷幸 第3章 ドイツのケア職(看護・介護) ヴォルフガング・シュレーダー、ザーラ・インキネン、田中洋子[監訳] ●第Ⅳ部 運送、建設工事、アニメーション制作のリアル 仕事を請け負う個人事業主の条件悪化 第1章 トラックドライバー 首藤若菜 第2章 建設業従事者 柴田徹平 第3章 アニメーター 松永伸太朗、永田大輔 ●第Ⅴ部 働き方はなぜ悪化したのか そのメカニズムと改革の展望 第1章 「女・子ども」を安く働かせる時代を終わらせる 田中洋子 第2章 公共サービスの専門職を非正規にしない 田中洋子 第3章 市場強者による現場へのしわよせを止める 田中洋子 結語 田中洋子
2,750円
【中古】読書会の教室
タイトル:読書会の教室 著 者:竹田信弥+田中佳祐 出版社:晶文社 出版年:2021年 みんなで読むと こんなに楽しい! 話題の書店〈双子のライオン堂〉が教える 手とり足とりの決定版ガイドブック! 大ブームの読書会。だけど、参加する勇気がない? 主催したい。でも、何をすればよいかわからない? 大丈夫! 本書は、話題の書店〈双子のライオン堂〉が教える手とり足とりの決定版ガイドブック。参加・開催・運営に関する実践的なノウハウに加えて、有名読書会の主催者へのインタビュー、実際の読書会の様子を書き起こしたドキュメント、読書の達人との座談会など、読書会の楽しみ方を全方位的にガイドします。 ※中古品のため、ある程度の使用感・経年劣化、傷み、日焼けなどがある場合がございます。また、帯や付録等の欠品がある場合がございます。予めご了承ください。
1,000円
【中古】勉強の哲学
タイトル:勉強の哲学 著 者:千葉雅也 出版社:文藝春秋 出版年:2017年第5刷 勉強ができるようになるためには、変身が必要だ! なぜ人は勉強するのか。勉強の本質とは何か。勉強の概念を覆す哲学的勉強論。勉強ができるようになるためには、変身が必要だ。 勉強とは、かつての自分を失うことである。 深い勉強とは、恐るべき変身に身を投じることであり、 それは恐るべき快楽に身を浸すことである。 そして何か新しい生き方を求めるときが、 勉強に取り組む最高のチャンスとなる。 なぜ人は勉強するのか? 勉強嫌いな人が勉強に取り組むにはどうすべきなのか? 思想界をリードする気鋭の哲学者が、 「有限化」「切断」「中断」の技法とともに、 独学で勉強するための方法論を追究した本格的勉強論。 ※中古品のため、ある程度の使用感・経年劣化、傷み、日焼けなどがある場合がございます。また、帯や付録等の欠品がある場合がございます。予めご了承ください。
500円
【中古】さよなら、男社会
タイトル:さよなら、男社会 著 者:尹雄大 出版社:亜紀書房 出版年:2020年 僕らはいい加減、都合のいい妄想から目を覚まさなければならない。 圧倒的な非対称を生きる僕らは、どうしてその事実に気づけないのか。 真に女性と、他者とつながるために、乗り越えねばならない「男性性」の正体とは何か。 50歳となった著者が、自らの体験を出発点に「いかにして男はマッチョになるのか」「どうすれば男性性を脱ぎ去ることができるのか」を問う。 ——これまでにない男性をめぐる当事者研究! ※中古品のため、ある程度の使用感・経年劣化、傷み、日焼けなどがある場合がございます。また、帯や付録等の欠品がある場合がございます。予めご了承ください。
800円
【中古】経験の政治学
タイトル:経験の政治学 著 者:R.D.レイン 出版社:みすず書房 出版年:1974年第2刷(1973年初版) カバーに日焼け傷みあり。 本体にもシミあり。 「もし私たちが経験を奪われたならば、私たちの行為も奪われてしまうことでしょう。そして、もし私たちの行為が、いわば、子供たちの手からおもちゃをとりあげるように私たちの手からとりあげられたなら、私たちは私たちの人間性を失ってしまいます。私たちは目を眩まされはしません。人間は別の人々の人間性を破壊することができますし、また破壊しております。そしてこうしたことが可能であるための条件は、私たちが相互依存的であるという点にあります。私たちは、自分を照らす光を反射しあう以外には互いに何の影響も及ぼさないような、自己充足的モナドではありません。私たちは他の人々と互いに作用しあい、善にも悪にも変化させられるのです。」 『ひき裂かれた自己』『自己と他者』の著者、精神科医レインによる論文集。「反精神医学」の立場から、経験をめぐる欺瞞、制御、隠蔽、歪曲、破壊、といった「政治学」が考察される。 ※中古品のため、ある程度の使用感・経年劣化、傷み、日焼けなどがある場合がございます。また、帯や付録等の欠品がある場合がございます。予めご了承ください。
2,000円
宗教右派とフェミニズム
紹介 1990年代から2000年代初頭のバックラッシュから、安倍晋三政権以後の家族や女性、LGBTQ+をめぐる政策と右派・宗教との関係までを、具体的な政策や運動、テーマにフォーカスして解説し、フェミニズムの立場・視点から問題点を検証して論点を提起する。 解説 2022年7月8日に発生した安倍晋三元首相の銃撃事件。 これを受けて企画・配信された『ポリタスTV』の「宗教右派と自民党の関係――ジェンダーと宗教」(前篇・後篇)は、5日間限定の無料公開で10万回以上再生され、大きな反響を巻き起こした。 この配信コンテンツをもとに、全編書き下ろしでジェンダーやセクシュアリティ、家族をめぐる政治、それと宗教右派との関わりをまとめるのが本書である。 1990年代から2000年代初頭のバックラッシュから、安倍政権以後の家族や女性やLGBTをめぐる政策と右派・宗教との関係までを、具体的な政策や運動、テーマにフォーカスして解説し、フェミニズムの立場・視点から問題点を検証する。 知られざる宗教右派の実像と1990年代から現在まで続く苛烈なバックラッシュの実態を明らかにする問題提起の書。 目次 はじめに 第1部 安倍政権以前――一九九〇年代後半から二〇〇〇年代初頭のバックラッシュ バックラッシュのはじまり 前史――ウーマンリブ、第二波フェミニズムの広がり 優生保護法改悪運動と生長の家 「家庭基盤充実政策」と、それに抵抗した女性運動 「国際女性(婦人)年」と男女共同参画 一九九〇年代のバックラッシュ 性教育バッシング 選択的夫婦別姓への批判 「日本の教育を考える母親の会」とは 日本軍「慰安婦」問題と「新しい歴史教科書をつくる会」 「ジェンダーフリー」バッシング 拡散する「カタツムリ論」 男女共同参画推進条例と「日本時事評論」 山谷えり子と「過激な性教育」キャンペーン 都立七生養護学校(当時)の性教育に対する攻撃 「産経新聞」が果たした役割 都城市と統一教会 統一教会の関係者らが福井県や富山県行政の男女共同参画推進員に 男女共同参画図書や図書館蔵書もターゲットに 第二次男女共同参画基本計画(二〇〇五年)と「ジェンダーフリー」の削除 第2部 安倍政権以後――二〇〇〇年代中盤からのバックラッシュ 第一次安倍政権以降のジェンダー、セクシュアリティ、家族をめぐる政策と宗教右派 教育基本法改悪と「家庭教育」の導入 親学 親守詩 親学推進議員連盟 家庭教育支援条例 夫婦別姓問題に対する右派の運動 日本会議系の反対運動 旧統一教会系の反対運動 第五次男女共同参画基本計画(二〇二〇年)での夫婦別姓の後退 「女性活躍」「一億総活躍」 トイレと女性活躍 官製婚活・少子化対策 婚活議連、全国知事会、婚活・ブライダル業界 企業コンサルタントと「企業子宝率」 「女性手帳」から「ライフプラン教育」へ ライフプラン教育推しの右派シンクタンク 「恋愛支援」と内閣府「壁ドン」研究会 プロライフと右派運動 加賀市の「生命尊重の日」条例と「生命尊重センター」 プロライフによる「こうのとりのゆりかご」「妊娠SOS」 学校現場に浸透する旧統一教会系の禁欲教育 自民党改憲案 日本会議系の女性に向けた改憲運動――『女子の集まる憲法おしゃべりカフェ』や憲法「かえるん♪」エコバッグ 「美しい日本の憲法をつくる国民の会」と「家族」 第二十四条改憲が意味するものと「家庭基盤充実政策」 性的マイノリティの権利と右派運動 渋谷区同性パートナーシップ条例反対運動 自民党「性的指向・性自認に関する特命委員会」の紆余曲折 杉田水脈の「生産性」「男女平等妄想」「保育所コミンテルン」発言 神道政治連盟と世界日報社のLGBT冊子 LGBT理解増進法案をめぐる顛末 包括的性教育とLGBTQ+批判 トランスジェンダー差別の激化 「歴史戦」 右派団体による北米や国連を舞台とした「歴史戦」活動 「邦人がいじめられている」言説と右派による裁判 海外居住者団体の「歴史戦」 杉田水脈衆議院議員と「慰安婦」問題 歴史修正本などの送り付けとラムザイヤー論文問題 宗教右派と「歴史戦」 バックラッシュの政治を捉え直す あとがき 解説 津田大介 著者プロフィル ポリタスTV(ポリタスティーブイ) ネオローグ(代表:津田大介)が運営する政治情報サイト「ポリタス」から派生したネット発の独立型報道番組。「ポリタス」編集長の津田大介がMCも務め、平日毎日午後7時から多彩な専門家をゲストに迎えて番組を放送している。 山口 智美(ヤマグチ トモミ) 1967年、東京都生まれ。モンタナ州立大学社会学・人類学部准教授。専攻は文化人類学、フェミニズム。共著に『ネット右翼とは何か』(青弓社)、『海を渡る「慰安婦」問題』(岩波書店)、『社会運動の戸惑い』(勁草書房)など。 斉藤 正美(サイトウ マサミ) 1951年、富山県生まれ。富山大学非常勤講師。専攻は社会学、フェミニズム・社会運動研究。共著に『まぼろしの「日本的家族」』『国家がなぜ家族に干渉するのか』(ともに青弓社)、『徹底検証 日本の右傾化』(筑摩書房)、『社会運動の戸惑い』(勁草書房)など。 津田 大介(ツダ ダイスケ) 1973年、東京都生まれ。ジャーナリスト、メディア・アクティビスト、「ポリタス」編集長/「ポリタスTV」キャスター。著書に『情報戦争を生き抜く』『ウェブで政治を動かす! 』(ともに朝日新聞出版)など。 上記内容は本書刊行時のものです。
1,980円
フェミサイドは、ある
2021年8月6日夜、小田急線車内で女子大学生が複数回刃物で刺されて重傷を負い、男女3人が切りつけられ、6人が転倒するなどしてけがをした事件が発生しました。「幸せそうな女性を殺したい」と殺意を持って女性を刃物で刺した、との容疑者の供述が報道されました。 これは「性別を理由にした女性の殺害」と定義される「フェミサイド」だ、女性であることを理由に向けられた暴力と差別をなかったことにしてはならない。そう考え、立ち上がった一人の大学生が、「フェミサイドは、ある」と言い続けた行動の記録です。 目次 まだ知らなかった日 ポストイット・テロリスト フェミサイドは、ある 要望書を作る #小田急フェミサイドに抗議します デモ 「私たち」とは誰か? 1ヶ月後の #小田急フェミサイドに抗議します デモ 南米の反フェミサイド運動 運動には人とお金と時間が必要だ 大学生たちが記者会見をする 内閣府男女共同参画局長に署名を提出する おわりに
1,100円
反「女性差別カルチャー」読本
女性差別的発言、誹謗中傷、攻撃、からかいなど、SNSやメディア、リアルの生活において女性差別を「ネタ」として扱う、いうなれば「女性差別カルチャー」はなぜなくならないのか。この問題について研究、メディア、書店など多様な立場の執筆者たちがさまざまな形で考察した、読み応えある論考集です。 より尖がった、踏み込んだコンテンツのZINEや小冊子を発行するレーベル「gasi editorial」、第一弾。 目次 小林えみ ハトシェプスト 小山内園子 お仕置き名刺 関口竜平 文化=刷り込まれた価値観を認識するために 北村紗衣 うぬぼれ屋さん、この文章もたぶん自分のことだと思ってるんでしょ? 濵田真里 「女性差別カルチャー」の背景にある、男同士の絆 能川元一 「表自戦士」のフェミニズム・バッシング 河野真太郎 岐路に立つこと 小川たまか ミサンドリスト裁判 隠岐さや香 終わらない革命 山田亜紀子 私たちは屈しない――女性運動に対するSNS上の誹謗中傷 松尾亜紀子 「女性差別カルチャー」を知り、脱するために読みたい5冊 宮川真紀 どこから、どうやって人は変わるのか 山口智美 メディア抗議と「フェミだんまり」批判 越智博美 「不愉快な思いをされた方がいたら申し訳ないんですが」——ホモソーシャル共同体入会への符牒 松永典子 性差別のない文化の夢を見る 渚 一介の映画好きにできる二、三の事柄(あるいはもっと?)。 清水晶子 無題
1,100円
セーファースペース
書店やアート・音楽空間などを「セーファースペース」にしようとする動きが増え、そうした場が注目されています。 ジェンダー、セクシュアリティ、障害の有無、人種、国籍、階級、年齢、能力などに基づく差別や抑圧、ハラスメントや暴力をできるだけゼロに近づけ、さまざまな属性を持つ人がお互いを尊重し合える空間をつくる試みを紹介。あらゆる空間をより安全にしていくための一冊です。ZINEレーベルgasi editorial第6弾。 目次 セーファースペースとは 堅田香緒里 集合的なスナップとセイファー・スペース 清水晶子 コラム 1 | セーファースペースステッカーアクション セーファースペースをつくる 本屋lighthouse 本屋メガホン ケルベロス・セオリー 本と喫茶 サッフォー 集まるクィアの会 Chosen Family Shobara NAMNAMスペース コラム 2 | 「読む」から始めるセーファースペース コラム 3 | セーファースペースでのパレスチナ連帯イベント イベントレポート |クラブカルチャーとセーファースペース WAIFU@SUPER DOMMUNE #4
1,100円
顔! パプアニューギニアの祭り
«学問にこれほど幻想的な風景を取り込んだ人はいなかった!!» アフリカ諸語やピジン・クレオール語の研究の先駆者で、その人柄から「裸足の学者」と呼ばれた文化人類学者西江雅之。ジャンルを超えて多方面に影響を与えた伝説の学者が異国の祭り「シンシン」で出会った驚くべき数々の「顔」の写真集。 ――見つめているうちに自らが交換のなかに引き入れられる 港千尋(写真家) ――この謎めいた顔たちを、その光と色とともに「狩りとって」きた先生に、感謝せずにはいられない 管啓次郎(詩人・比較文学者) 著者等紹介 西江雅之 1937年、東京生まれ。文化人類学者・言語学者。早稲田大学政治経済学部卒、同文学部大学院芸術学修士課程修了。フルブライト奨学生としてカリフォルニア大学大学院で学ぶ。その後、東京外国語大学、早稲田大学、東京藝術大学などで教鞭をとった。世界各地で言語と文化の研究に従事。現代芸術関係での活動も多いほか、エッセイの名手としても知られ、多くの高等学校国語教科書に作品が採用されている。2015年没
3,080円
[決定版]ナチスのキッチン 「食べること」の環境史
紹介 国民社会主義(ナチス)による支配体制下で、人間と食をめぐる関係には何が生じたのか? この強烈なモティーフのもと、竃(かまど)からシステムキッチンへ、近代化の過程で変容する、家事労働、レシピ、エネルギーなどから、「台所」という空間のファシズムをつぶさに検証し、従来のナチス研究に新たな一歩を刻んだ画期的な成果。第1回(2013年度)河合隼雄学芸賞を受賞した、著者の代表作。 目次 序章 台所の環境思想史 1、歴史の基層としての台所 2、テイラー・システムとナチズム 3、台所の変革者たち 4、 台所をどうとらえるか──定義とアングル 第1章 台所空間の「工場」化──建築課題としての台所 1、ドイツ台所小史──「煙と煤」から「ガスと電気」へ 2、ドイツ台所外史──「キッチンの集団化」という傍流 3、第一次世界大戦の衝撃──集団給食の登場 4、フランクフルト・キッチン──「赤いウィーン」から来た女性建築家 5、考えるキッチン──エルナ・マイヤーの挑戦 6、ナチス・キッチン? 7、労働者約一名の「工場」 第2章 調理道具のテクノロジー化──市場としての台所 1、電化される家族愛──快適、清潔、衛生的 2、台所道具の進歩の背景 3、ニュアル化する台所仕事──人間から道具へ 4、市場化する家事──消費者センター「ハイバウディ」の歴史 5、報酬なきテイラー主義の果てに 第3章 家政学の挑戦 1、家政学とは何か 2、家政学の根本問題──『家政年報』創刊号 3、家政学の可能性と限界──『家政年報』1928―1932 4、家政学のナチ化──『家政年報』1933―1935 5、家政学の戦時体制化──『家政年報』1939―1944 6、家政学が台所に与えた影響 第4章 レシピの思想史 1、ドイツ・レシピ小史 2、読み継がれる料理本──食の嗜好の変化のなかで 3、企業のレシピ──ナチズムへの道 4、栄養素に還元される料理 第5章 台所のナチ化──テイラー主義の果てに 1、台所からみたナチズム 2、「第二の性」の戦場 3、「主婦のヒエラルキー」の形成──母親学校、更生施設、そして占領地へ 4、無駄なくせ闘争 5、残飯で豚を育てる──食糧生産援助事業 6、食の公共化の帰結 終章 来たるべき台所のために 1、労働空間、生態空間、信仰の場 2、台所の改革者たちとナチズム 3、ナチスのキッチンを超えて 註 参考文献 「食べること」の救出に向けて──あとがきにかえて 針のむしろの記──新版のあとがきにかえて --------- 付録1 ベストセラーの料理本 付録2 ダヴィディス著『日常的かつ洗練された料理のための実用的料理本』の版別レシピ構成 付録3 ハーン著『市民の台所のための実用的料理本』の版別レシピ構成 人名索引 477 版元から一言 本書は、2012年に刊行された、藤原辰史『ナチスのキッチン:「食べること」の環境史』(水声社)の増補リマスター版です。 今回、共和国から再リリースするにあたって、デザインや本文レイアウトを一新。旧版にみられた誤字や脱字、一部の表記を修正し、旧版刊行後にさまざまなメディアに掲載された本書への批評に著者みずからが応えた「針のむしろの記」(20頁)を追加。本体価格も4000円 → 2700円とお求めやすくなりました。 日本があらたなファシズムへと進みつつある歴史と現在を、日常生活からあらためて問い直してみたいと考えているみなさんにおすすめします。 著者プロフィール 藤原 辰史 (フジハラ タツシ) (著) 1976年、北海道に生まれ、島根県で育つ。京都大学大学院人間・環境学研究科博士後期課程中途退学。博士(人間・環境学)。京都大学人文科学研究所准教授。専攻は、食の思想史、農業史。 著書に、『食べること考えること』(共和国、2014)、『稲の大東亜共栄圏』(吉川弘文館、2012)、『カブラの冬』(人文書院、2011)、『ナチス・ドイツの有機農業』(柏書房、2005。新装版、2012。第一回日本ドイツ学会奨励賞)、『第一次世界大戦を考える』(編著、共和国、2016)、『第一次世界大戦』(全四巻、共編著、岩波書店、2014)、 『大東亜共栄圏の文化建設』(共著、人文書院、2007)、『食の共同体』(共著、ナカニシヤ出版、2008)など、共訳書に、フランク・ユーケッター『ドイツ環境史』(昭和堂、2014)、エルンスト・ブロッホ『ナチズム』(水声社、2008)がある。
2,970円
やなせたかしの新アラビアンナイト① 魔神島の秘密
没後10年。アンパンマンの生みの親、やなせたかしによる“幻の名作”待望の復刊! 著者不明の世界的大作が、やなせたかしの新解釈によって子どもたちに向けた新たなストーリーに生まれ変わりました。今こそ伝えたい、子どもたちの心を照らし、輝きを失うことのない王道の冒険譚『やなせたかしの新アラビアンナイト』シリーズ(全3巻)を、没後10年となる2023年に順次復刊いたします。 1983年に発売された本作は、全ページにイラストが入った漫画と童話の中間を行く、やなせたかしの意欲作です。第1巻目となる『やなせたかしの新アラビアンナイト① 魔神島の秘密』、是非お楽しみください! 少年ハッサンは、魔法使いのハーラムにだまされて、海に浮かぶ7つの島、魔神島にやってきます。そこで不思議な美少女アネモネ姫に出会いますが、次々に怪事件にまきこまれていきます。巨人を呼び出す魔法のたいこ、空飛ぶジュータン、姿をかくす秘密の帽子、謎の剣士との出会いなど、12章の冒険物語。 ぼくは、胸のわくわくするようなお話が好きです。世界中の、いろんなお話の中では、なんと言っても「アラビアンナイト」が、いちばん好きです。(中略) 死ぬまで「アラビアンナイト」を書き続けていきたいというのが、僕の願いです。なぜなら、コンピューター世代の子どもたちにとっても、何よりも夢と空想と冒険を愛する、熱い血が必要だと信じるからです。 ―やなせたかし(1983年版あとがきより)
1,485円
応答、しつづけよ。
〈世界と向き合い、「つくる」ために〉 人類学とアートの刺激的な出会い。 --------- 現代の人類学を牽引する思想家が随筆、批評、寓話、詩などさまざまな形式を駆使して、アート、建築、デザインを論じる。 火、樹木、山、飛行、地面、時間、石、絶滅、線、糸、言葉、手書き、頭字語、色……創造と想像を刺激する思考の集成。 訳者・奥野克巳による詳細な解説を付す。 --------- 【目次】 ◆序と謝辞 ◆招待 森の話 ■はじめに ■北カレリアのあるところで…… ■真っ暗闇と炎の光 ■樹木存在の影の中で ■Ta, Da, Ça, ! 吐き、登り、舞い上がって、落ちる ■はじめに ■泡立った馬の唾液 ■登山家の嘆き ■飛行について ■雪の音 地面に逃げ込む ■はじめに ■じゃんけん ■空へ(アド・コエルム) ■私たちは浮いているのか? ■シェルター ■時間をつぶす 地球の年齢 ■はじめに ■幸運の諸元素 ■ある石の一生 ■桟橋 ■絶滅について ■自己強化ための三つの短い寓話 線、折り目、糸 ■はじめに ■風景の中の線 ■チョークラインと影 ■折り目 ■糸を散歩させる ■文字線と打ち消し線 言葉への愛のために ■はじめに ■世界と出会うための言葉 ■手書きを守るために ■投げ合いと言葉嫌い ■冷たい青い鋼鉄 ◆またね ◆原注 ◆訳者解説 --------- 著者紹介 ティム・インゴルド(Tim Ingold) 1948年イギリス・バークシャー州レディング生まれの人類学者。1976年にケンブリッジ大学で博士号を取得。1973年からヘルシンキ大学、マンチェスター大学を経て、1999年からアバディーン大学で教えている。 『ラインズ──線の文化史』(2014年、左右社)、『メイキング──人類学・考古学・芸術・建築』(2017年、左右社)、『ライフ・オブ・ラインズ──線の生態人類学』(2018年、フィルムアート社)、『人類学とは何か』(2020年、亜紀書房)、『生きていること』(2021年、左右社)などがある。 奥野 克巳(おくの・かつみ) 立教大学異文化コミュニケーション学部教授。 著作に『ありがとうもごめんなさいもいらない森の民と暮らして人類学者が考えたこと』(2018年、亜紀書房)、『これからの時代を生き抜くための文化人類学入門』(2022年、辰巳出版)、『人類学者K』(2022年、亜紀書房)など多数。 共訳書に、エドゥアルド・コーン著『森は考える──人間的なるものを超えた人類学』(2016年、亜紀書房)、レーン・ウィラースレフ著『ソウル・ハンターズ──シベリア・ユカギールのアニミズムの人類学』(2018年、亜紀書房)、『人類学とは何か』(2020年、亜紀書房)。 (亜紀書房HPより)
3,080円
路上の陽光
チベット文学を牽引する作家ラシャムジャ。 代表作「路上の陽光」をふくむ日本オリジナルの短編集。 日本を舞台にした短編「遥かなるサクラジマ」も収録! 第9回日本翻訳大賞最終選考対象作選出。 10歳の少年が山で父の放牧の手伝いをしながら成長していく姿を描く「西の空のひとつ星」、 センチェンジャの横暴におびえる中学校の教室を舞台に気弱な男子ラトゥクが勇気を持つにいたる「川のほとりの一本の木」、 村でたった一人の羊飼いとなった15歳の青年が生きとし生けるものの幸せについて考える「最後の羊飼い」など8作品を収める。 ラサは懐の深い町だ。見た目も言語も異なる様々な民族が、あらゆる通りを川の流れのように行き交っている。(本文より) 【著者プロフィール】 ラシャムジャ(lha byams rgyal/拉先加) 1977年、チベットのアムド地方ティカ(中国青海省海南チベット族自治州貴徳県)生まれ。北京の中央民族大学にてチベット学を修め、現在は北京の中国チベット学研究センターの宗教学部門の研究員としてチベット仏教に関する研究を進めるかたわら、チベット語の小説を雑誌等に発表している。小説集としては『路上の陽光』、『ラシャムジャ中編小説集』、『眠れる川』、長編小説『雪を待つ』、エッセイ集に『私の孤独、あなたの文学』がある。チベット語文芸雑誌『ダンチャル』の主催する文学賞を歴代最多となる5回受賞(うち1回は新人賞)しており、2012年には中国の民族文学母語作家賞、2020年には全国少数民族文学創作駿馬賞(中短編小説賞)を受賞しているなど、現在30‒40代の作家の中で最も注目される作家の一人である。 【訳者プロフィール】 星泉(ほし・いずみ) 1967年千葉県生まれ。東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所・教授。チベット語研究のかたわら、チベットの文学や映画の紹介活動を行っている。訳書にラシャムジャ『雪を待つ』、ツェワン・イシェ・ペンバ『白い鶴よ、翼を貸しておくれ』、共訳書にトンドゥプジャ『ここにも躍動する生きた心臓がある』、ペマ・ツェテン『ティメー・クンデンを探して』、タクブンジャ『ハバ犬を育てる話』、ツェラン・トンドゥプ『黒狐の谷』がある。『チベット文学と映画制作の現在 SERNYA』編集長。 (書肆侃侃房HPより)
2,200円
みんなの「わがまま」入門
“権利を主張する”は自己中? 言っても何も変わらない? デモや政治への違和感から、校則や仕事へのモヤモヤまで、意見を言い、行動することへの「抵抗感」を、社会学の研究をもとにひもといていく、中高生に向けた5つの講義。 目次 はじめに ◎1時間目 私たちが「わがまま」言えない理由 わがまま=自己中? 日本が30人の教室だったら/「ふつう幻想」が「ずるい」をつくる/わがままは自己中ではない 意見を言うと浮いてしまう? ふつうと平等はどこへ消えた?/グローバル化で「ばらばら」に/私のわがままはみんなの「それな!」/今のわがまま・昔のわがまま/違いからはじめて同じ根っこを探す/私、別に「かわいそう」じゃないし… エクササイズ1 その人になってみる エクササイズ2 あだ名ワークショップ ◎2時間目 「わがまま」は社会の処方箋 「わがまま」批判はどこからくるの? わがまま下手な日本人/「批判するからには、別の案があるんだよね?」/「社会のためとか、意識高いよね(笑)」/「社会運動って、迷惑じゃないですか?」/「価値観の押し付けでしょ?」/「自己責任じゃないですか?」 それで、結局意味あるの? わがままはきっかけづくり/自己満足でもいい/「わがまま」はアイドルの出待ち?/長い目で見てみる エクササイズ3 20年前と今を比べてみる エクササイズ4 変化を説明してみる ◎3時間目 「わがまま」準備運動 どこまで「わがまま」言ってもいいの? アウトなわがまま・セーフなわがまま/わがままの背景を考える/わがままの落とし所? 伝え方が悪いと、話を聞く気になりません 過激な表現にひるまない/「おうち語」化に気をつける 「〇〇派」を超えて言葉を伝えよう 知らない人に教えてみる/イベントを大事にする/いろんな大人に会う/大学に行ってみよう/「中立」も「偏り」も、そんなにこだわることじゃない/「うちの地元に大学はねえよ」/人をカテゴライズしない エクササイズ5 「おうち語」を翻訳する ◎4時間目 さて、「わがまま」言ってみよう! 社会的「わがまま」のススメ モヤモヤで「わがまま」キックオフ/わがままは、直接相手に言わない/伝えるための工夫/趣味の雑誌を読もう もっと気軽にできる方法はありませんか?(やっぱり恥ずかしいし) ちょっと文化系なわがままが好きな人に/代わりのものをつくってみる/買う・選ぶもわがままのうち/こっそりやってみる 気が向かないときはやめてみる 遠くに行ってやってみる/うまく行かなくても気にしない/自分をカテゴライズしない エクササイズ6 モヤモヤするものを探す エクササイズ7 署名を呼びかけてみる! ◎5時間目 「わがまま」を「おせっかい」につなげよう 他人のことでも「わがまま」言っていい 「うち」と「よそ」はつながっている?/よそ者だからできることがある/よそ者がいると「その人」が目立たなくなる/よそ者資源が役に立つ/だれだっていつかはよそ者になる。でも、それでいい/わがままで遊ぼう! おわりに 本書に出てくる読みもの一覧 「わがまま」入門ブックリスト (左右社HPより)
1,925円
男性育休の困難 取得を阻む「職場の雰囲気」
紹介 なぜ仕事を優先することが正当化され、男性育休は職場の逸脱と見なされるのか。長時間労働の経験をもつ社員にインタビューし、仕事と私生活をめぐる時間意識の観点から「職場の雰囲気」を可視化して、男性の育休取得を困難にしている職場のあり方を照射する。 解説 育児休業制度が整備されているにもかかわらず、育休を取得する男性はほかの社員から冗談やからかい、あるいは仕事を盾に「休むこと」を批判される。なぜ仕事を優先することが正当化され、男性育休は職場の「逸脱」と見なされるのか。 本書に登場するのは、育児休業を取得した男性社員だけでなく、長時間労働の経験をもつ男性社員や女性社員たちである。 男性が育休取得の際に感じる「モヤッとする思い」やなんとなく取得を言い出せない「職場の雰囲気」、育児と仕事を両立することがなぜ困難なのかなど、職場でのリアルな様子を、インタビューの語りをふんだんに用いて描く。 仕事と私生活をめぐる時間意識の観点から「職場の雰囲気」を可視化し、男性の育休取得を困難にしている職場のあり方を照射する本書は、育児と仕事の両立だけにとどまらず、働くすべての人にいまの働き方を問い直すものである。 目次 序 章 「職場の雰囲気」に着目する理由 1 男性にとっての育児休業制度 2 男性の育児休業と職場の雰囲気 3 本書の課題 4 調査対象 第1章 育休男性と職場のコンフリクト 1 職場の性別役割分業意識――「お母さんじゃだめなの?」「休めるんだから仕事頼むよ」 2 手続きの確実さと育児の不確実さ――「いつから休むのかちゃんと出して」 3 交渉力の発揮――「特別だからできる」 4 潜在化する批判――「なんかいやーな感じ」 第2章 育休男性の新しい意識 1 育休取得前――稼ぎ手役割の委譲 2 育休取得経験で顕在化する意識 3 育休取得後――意識化される〈時間帯〉 第3章 育児・仕事の時間配分の三つの様相 1 労働時間を短縮せず、育児に関わる 2 労働時間を短縮して、育児をする 3 仕事を辞める 第4章 仕事/私生活をめぐる時間意識 1 長時間労働に対する認識 2 私生活の時間に対する認識 3 コントロールできない労働時間が私生活の時間をコントロールする 4 残業ゼロと多彩な活動 第5章 「望ましい労働者」像と育児の特殊性 1 二つの時間意識――〈仕事優先〉と〈仕事も育児も〉 2 男性が育休取得をためらうのはなぜか 3 職場の「望ましさ」と育児の特殊性 第6章 なぜ男性育休は困難か 1 〈仕事優先〉の時間意識に内在する「しかけ」 2 性別役割分業意識の作動 3 なぜ男性は育児休業制度の利用が難しいのか 終 章 男性育休の困難を解消するために 1 ジェンダー視点を「カッコに入れる」とは 2 組織成員の相互作用を視野に入れる 3 交渉当事者を拡大する あとがき 著者プロフィル 齋藤 早苗(サイトウ サナエ) 東京大学大学院総合文化研究科修士課程修了。会社員、団体職員として約20年働き、2度の育児休業を経験。その後、大学院に進学。調査報告に「親はどのような保育を求めているのか――株式会社立保育所に着目して」(「相関社会科学」第24号)、「育児休業取得をめぐる父親の意識とその変化」(「大原社会問題研究所雑誌」2012年9・10月号)など。 上記内容は本書刊行時のものです。 (青弓社HPより)
2,200円
平成転向論 SEALDs 鷲田清一 谷川雁
選考委員からレベルが高いとの指摘があった第65回群像新人評論賞候補作、その中から優秀作に選ばれ、「群像」誌上に発表されると大反響と共に話題となった傑作批評に大幅加筆した増補改訂完全版。シールズの運動とその後を総括、我々と鷲田清一の平成における転向の軌跡、後続する臨床哲学の担い手たち。日本社会のひずみに鋭く切り込み、コロナ禍に顕在化したケアの問題にまで発展する極めてアクチュアルかつクリティカルな論考である。 目次 序 論駁するということ 射影の方法をめぐって 第一章 二〇一五年の鷲田清一 第二章 〈戦前〉から〈戦後〉へ 第三章 〈ふれる〉ケアと加害の反転 第四章 平成の転向者たち 第五章 〈戦中〉派としてのSEALDs 第六章 鷲田清一から臨床哲学へ 第七章 軸と回転 谷川雁vs.鶴見俊輔 第八章 〈地方〉と〈中央〉 第九章 〈旗〉と〈声〉 臨床哲学再論 第十章 SEALDsとその錯誤 終論 待兼山の麓から エッセイストたち (講談社HPより)
1,650円
暇と退屈の倫理学 増補新版
『暇と退屈の倫理学』(2011年刊)の続篇として、著者・國分功一郎さんは、『欲望と快楽の倫理学』を構想しています。 その助走として、本増補新版は、新たな読者に向けて(価格を大幅に下げて)刊行されます。 『暇と退屈の倫理学』旧版刊行後、多くの書評に恵まれ、哲学以外の分野との連携を深めていった著者は、テレビやラジオ・雑誌・講演会・イベント等々で、広く知られるところとなりました。もっとも注目され期待される哲学研究者・若手論客と言えるでしょう。 440頁に達する本書をつらぬく著者の関心は、「人間らしい生活とは何か?」です。 パスカルの有名な断章「部屋にじっとしていられないから、人間は不幸を招く」を皮切りに、文化人類学、考古学、経済学、消費社会論、動物行動学、そして「退屈論の最高峰」と著者が考えるハイデッガーの『形而上学の根本諸概念』を渉猟し、答えに接近します。 平易な文体、熱く勢いある思考が、ポジティブで自由な生の可能性を拓きます。 「私たちはパンだけでなく、バラも求めよう。 生きることはバラで飾られねばならない」 ──このウィリアム・モリスの宣言を真正面から受けとめ、現在と未来に生かそうというのです。潑剌と、明るく、しかも、哲学的な根拠をもって、「私はこう考えた。みなさんはどう思いますか?」と問いかけます。 今回の増補新版にあたって、渾身の論考「傷と運命」(13,000字)を付しました。熊谷晋一郎さんとの共同作業の中で、著者が手にした概念が語られます。 目次 増補新版のためのまえがき まえがき 序章 「好きなこと」とは何か? 第一章 暇と退屈の原理論──ウサギ狩りに行く人は本当は何が欲しいのか? 第二章 暇と退屈の系譜学──人間はいつから退屈しているのか? 第三章 暇と退屈の経済史──なぜ“ひまじん”が尊敬されてきたのか? 第四章 暇と退屈の疎外論──贅沢とは何か? 第五章 暇と退屈の哲学──そもそも退屈とは何か? 第六章 暇と退屈の人間学──トカゲの世界をのぞくことは可能か? 第七章 暇と退屈の倫理学──決断することは人間の証しか? 結論 あとがき 付録 傷と運命──『暇と退屈の倫理学』新版によせて 注 (太田出版HPより)
1,320円
だれのための仕事――労働vs余暇を超えて
たのしい仕事もあればつらい遊びもある。仕事/遊び、労働/余暇という従来の二分法が意味を消失した現代社会にあって、わたしたちが生きることを支えているものはなにか、それは「働く」ことと「遊ぶ」こととどのようなかかわりがあるのか――。人間性の深みまで掘り下げて労働観・余暇観の歴史にせまり、人間活動の未来像をさぐる、清新な労働論。(講談社学術文庫) 「働く」ことと「遊ぶ」こと われわれの日々の活動とその価値はどこへ向かい、どのように変化してゆくのか たのしい仕事もあればつらい遊びもある。仕事/遊び、労働/余暇という従来の二分法が意味を消失した現代社会にあって、わたしたちが生きることを支えているものはなにか、それは「働く」ことと「遊ぶ」こととどのようなかかわりがあるのか――。人間性の深みまで掘り下げて労働観・余暇観の歴史にせまり、人間活動の未来像をさぐる、清新な労働論。 わたしたちが仕事のなかにもとめる移行の感覚とは、未来のために現在を犠牲にする<前のめり>のものではなく、むしろ同時的なものであろう。それは他者との関係のなかで<わたし>の変容を、そして<わたしたち>の変容を、期するものであるから。「希望はつねに帰郷であるとともに、何かある新鮮な新しいものである」。<希望>という、この美しいことばで、「途上にある」という移行の感覚を表現したのが、ガブリエル・マルセルであった。――<本書第四章より> (講談社HPより)
968円
京都の平熱――哲学者の都市案内
古い寺社は多いが歴史意識は薄く、技巧・虚構に親しむ。けったいなもんオモロイもんを好み、町々に三奇人がいる。「あっち」の世界への孔がいっぱいの「きょうと」のからくり――。〈聖〉〈性〉〈学〉〈遊〉が入れ子になり都市の記憶を溜めこんだ路線、京都市バス206番に乗った哲学者の温かな視線は生まれ育った街の陰と襞を追い、「平熱の京都」を描き出す。(講談社学術文庫) 古い寺社は多いが歴史意識は薄く、技巧・虚構に親しむ。けったいなもんオモロイもんを好み、町々には三奇人がいる。「あっち」の世界への孔がいっぱいの「きょうと」のからくり――。〈聖〉〈性〉〈学〉〈遊〉が入れ子となって都市の記憶を溜めこんだ路線、京都市バス206番に乗った哲学者の温かな視線は、生まれ育った街の陰と襞を追い、「平熱の京都」を描き出す。 (講談社HPより)
1,078円