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あなたらしいと言わせてください

私には妹がいる。
小さい頃から、母に「妹が見てるから。」と言い続けられて来た。
妹が真似するから、良い子でいろと言うのだ。

私は、やけに厳しい両親に嫌気が差し、土日が休みではない仕事を選んだくらいだ。
通常は、思春期=反抗期だが、私は万年反抗期、と言われていた。
嫌いな物は、嫌って当然。態度にも出てしまう。
当然、良い子のお姉ちゃんも、高校生の頃に卒業。
と言うか、放棄した。
常に、1番に親の目を気にしたし、ほめられたくて勉強も頑張った。
でも、結局、自分のための努力でないと、長続きしないのだ。

高校は進学校に進んだものの、部活ばかりして、成績は散々。
親と妹の目を気にしない生活は、自由で楽しい物だった。
でも、勉強もスポーツも出来る友達に囲まれて、中学の時には感じた事のない劣等感を、抱えていた。

そんな高校生活を終え、1年の浪人期間を経て、短大に進学した。
近隣の大学のサークルに入り、仲間に恵まれ、私の生活は一気に華やいだ。
精神的に大きく作用したのが、先輩が後輩をとても可愛がってくれる事。
普通、無償の愛は、親から与えられる物だが、私はそれを感じてこなかった。
その時に初めて、愛される、構ってもらえる、と言う感覚に目覚めたのだ。
これまでも、友達には恵まれていたし、お付き合いした彼も居た。
でも、サークルのフレンドリーな仲間達のおかげで、自己肯定感がUPした事は間違いない。

私は、第一に親に認められたかったのだ。
そのままのあなたでいいよ、と。

高校の卒業アルバムの1言書き。
私は「あなたらしいと言わせてください」と書いた。
ドリカムの歌詞の引用だったが、自分がそう言われたかったのかも知れない。

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