【中学2年生でも理解できる用語解説】人間の安全保障(Human Security)
1. 人間の安全保障って何?
みんなは「人間の安全保障」って聞いたことあるかな?
ちょっと難しそうに聞こえるかもしれないけど、実はとても大切なことなんだ。
これまでは「安全保障」と言うと、国家を守ること、つまり国と国の戦争や対立から自分の国を守ることが中心でした。
でも、世界が変わってきたことで、私たち一人ひとりの生活を守るための「安全」も大切になってきたんだよ。
これが「人間の安全保障」という考え方なんだ。
例えば、貧困、感染症、自然災害など、国家だけでは解決できない問題がたくさんあるよね。
そういった問題から私たちを守るのが「人間の安全保障」なんだ。
2. どうして人間の安全保障が大事なの?
じゃあ、どうして「人間の安全保障」が大事なのか、もう少し詳しく考えてみよう。
① 新しい脅威への対応
昔は、国同士の戦争が大きな脅威だったけど、今はそれだけじゃないよね。
例えば、新型コロナウイルスみたいな感染症や、貧困なんかも、私たちの生活を脅かす大きな問題だよ。
こういった脅威に対して、国家だけでは十分に対応できないことも多いんだ。
そこで、地域や国際社会、そして私たち一人ひとりが協力して安全を守ることが必要なんだ。
② 人々の生活を守るため
例えば、貧困で困っている人たちがいるとするよね。
そういった人たちを助けるために、食べ物や医療を提供する取り組みが必要だよ。
これも「人間の安全保障」の一環なんだ。
国だけじゃなく、地域の力や国際的な協力があってこそ、多くの人たちが安心して暮らせるんだよ。
③ みんなの自由と尊厳を守るため
「恐怖と欠乏からの自由」や「尊厳を持って生きる自由」は、すべての人が持つべき大切な権利だよね。
人間の安全保障は、これらの自由を守るために存在しているんだ。
例えば、戦争や紛争で家を失った人たちが安心して暮らせる場所を提供することも、この考え方の一部だよ。
3. 人間の安全保障の具体例
ここで、いくつか具体的な例を紹介するよ。
① 感染症の対策
新型コロナウイルスのパンデミックは、みんなの生活に大きな影響を与えたよね。
コロナを防ぐためには、各国が協力して情報を共有し、ワクチンを開発したり配布したりする必要があったんだ。
これは国家だけでなく、国際的な協力が必要な問題だったから、「人間の安全保障」の良い例と言えるね。
② 難民の支援
紛争や戦争から逃れてきた人たち、つまり難民も「人間の安全保障」の対象だよ。
彼らが新しい場所で安全に暮らせるようにするためには、受け入れ国だけでなく、国際社会全体での協力が必要なんだ。
難民の生活を支えるための支援も、人間の安全保障に含まれるんだよ。
③ 自然災害への備え
例えば、地震や台風といった自然災害が起きたとき、地域のみんなで助け合うことが大切だよね。
災害時に避難所を提供したり、食べ物や水を配ることも「人間の安全保障」の一部なんだ。
こうした取り組みで、被災した人たちが安心して暮らせるようになるんだよ。
4. これからの人間の安全保障
未来のことを考えると、「人間の安全保障」はますます重要になっていくと思うよ。
地球温暖化による自然災害の増加や、経済格差の拡大など、私たちの生活に影響を与える問題はこれからも増えていくからね。
そのためには、国だけじゃなくて、私たち一人ひとりができることを考えて行動することが大事なんだ。
例えば、環境に優しい行動をしたり、地域の活動に参加して困っている人を助けたりすることが、「人間の安全保障」に貢献するんだよ。
5. まとめ
「人間の安全保障」という考え方は、国家だけでなく、私たち一人ひとりの生活を守るためのものなんだ。
感染症や貧困、自然災害など、国家だけでは対応できない問題に対して、地域社会や国際社会、そして私たち自身が協力して取り組むことが必要なんだよ。
これからの社会では、みんなが「誰かの安全を守る」という意識を持って行動することで、もっと安心して暮らせる世界を作っていけるはずだよ。
参考文献:
「よくわかる開発学」 大森佐和、西村幹子
国連広報センター
(https://www.unic.or.jp/activities/human_security/)
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