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【PREP書評】グッド・ライフ【ロバート・ウォルディンガー、マーク・シュルツ】

読書の世界をもっと楽しみたい、でも何を読めばいいのかわからない――
そんなあなたのために、「PREP書評」をご提供します。

この企画では、私が読んで勉強になった本の概要やポイントをわかりやすく紹介し、皆さんの読書、noteやブログの執筆に役立ててもらうことを目指しています。

具体的には、PREP手法(Point(主張)・Reason(理由)・Example(具体例)・Point(再主張))を使って、本の魅力を分かりやすくお伝えします。

今回ご紹介するのは、ロバート・ウォルディンガー、マーク・シュルツさんの『グッド・ライフ』です。

【Point(主張)】

幸せな人生を築くための「最高の投資先」は、良質な人間関係


『グッド・ライフ』が伝える最大のメッセージは、「幸せと健康な人生を左右する本当のカギは、お金や地位ではなく、人とのあたたかなつながりにある」ということです。

どれだけ立派な肩書きや高い収入があっても、孤独でギスギスした人間関係に囲まれていたら、生きる喜びは感じにくい。

逆に、経済的に厳しい状況や多少の不自由さがあっても、気心の知れた仲間や家族がそばにいれば、毎日が満たされた気分になります。

本書は、85年以上にもわたるハーバード大学の歴史的な研究結果をもとに、「人とつながること」が幸福度と健康寿命に深く関わっていることを明確に示しています。

【Reason(理由)】

長期的な科学的データが、人間関係こそが幸福や健康に最も深く影響する要因だと裏付けたから。


この本の凄さは、何十年にもわたる追跡研究によって、人間関係が幸せの根幹であることを科学的に示している点です。


ハーバード大学の「史上最長の幸福研究」では、若者だった被験者たちが年齢を重ねるにつれ、何が彼らの健康状態や精神的な満足度に影響を与えたのかを丁寧に調べています。


結果は明快でした。


豊かな人生を支えたのは、高収入や地位よりも、人と人とのあたたかな交流や信頼できるパートナーシップでした。


さらに、孤独感は肥満以上に健康リスクを高め、良い関係性は筋肉や体力と同じように「鍛え」なければ衰えてしまう、という指摘は新鮮です。


つまり、幸せになるためには、良い関係性を育み、維持するために日々の努力が必要だ、とこの本は教えてくれます。

【Example(具体例)】

私自身も、「良い人間関係」の価値を身にしみて感じた経験があります。


学生の頃、私にはほとんどお金がなく、アルバイトと勉強に追われて余裕のない日々を過ごしていました。


でも、振り返ってみると、その時期は意外と幸福度が高かったんですよね。


理由はシンプルで、気の合う友人に恵まれていたからです。


夜中まで語り合ったり、ちょっとした遊びで盛り上がる。その「人とのつながり」こそが、当時の私を支えていたんだな、と今になって思います。


一方で、社会人になってから割と大きな会社に入り、社会的な地位や給料は上がりました。


でも、その職場は人間関係がギスギスしていて、ちょっとした相談もしづらかったんです。


結果として、せっかく条件が良くても心は満たされず、幸福感は落ち込みました。


その後、結婚して家族ができ、子どもが生まれたあたりから、私の交友関係も自然と広がりました。


家族や近所付き合い、友人関係が豊かになるにつれ、いつのまにか日常に「心地よい安心感」が生まれていました。


そんな体験を通して、「良い人間関係」というのがどれだけ人生を豊かにするかを、まさに身をもって理解したんです。

【Point(再主張)】

本当の幸せを得るには、人とのつながりを意識的に育むことが欠かせない


繰り返しになりますが、『グッド・ライフ』は、私たちに「お金やステータスに走る前に、人との関係を見直してみよう」と語りかけています。


誰と、どんなふうにつながるか。


ちょっと勇気を出して連絡をしてみること、相手の話に耳を傾けること、少しの時間でも「一緒に何かする」ことが、長い目で見れば健康や幸福度を大きく左右するというのは、本当に目からウロコです。


良い人間関係を紡ぐための「ソーシャル・フィットネス」は、一朝一夕では手に入りません。


でも、あたたかな繋がりは、大金よりも、人生を豊かに彩ってくれる最高の資産なんです。


さあ、あなたも今、目の前の人との関係を改めて見つめ直してみてはいかがでしょうか。

きゅうさんの本棚:さらに本書に興味をお持ちの方へ。

この記事をお読みいただき、さらに『グッド・ライフ』に興味をお持ちになった方は、お近くの書店やオンラインストアでおすすめの本を手に取ってみてください。

きっと理解が一層深まることでしょう。

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ぜひ一度お試しください!

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