【今更聞けない用語解説】リスキリング
現在、noteに何を書くか模索しているところですが、タイトルの通り、報道などでよく耳にする言葉を、誰にでも理解できるようにコンパクトにまとめて紹介する企画です。これは別企画「中学生2年生でも理解できる用語解説」(下記リンク参照)を少し難しくしたものです。
学術的に深く掘り下げるわけではなく、「話題に出た時にふんふん頷けるくらいに知っておきたい」「ふんわり理解しておきたい」というニーズに応える内容を目指しています。
第2回は、「リスキリング」(学びなおし)。英語で書くとRe-Skilling。2021年頃から注目が集まってきましたが、2024年の自民党総裁選で小泉進次郎さんが解雇規制の見直しとセットで言及して一時期話題になりましたよね。
1.リスキリングの定義
「リスキリング」自体を定義することは簡単ではありませんが、調査を重ねた結果、リクルートワークス研究所の定義が最も分かりやすかったため、ここで引用させていただきます。
非常に分かりやすいですね!あえてもっと短くするのであれば「新しい仕事やスキルの変化に対応するためのスキル習得」というところでしょうか?
2.リスキリングすることの恩恵
それでは、「リスキリング」をすることで労働者にとってどのような恩恵があるのでしょうか。
図のイメージは、リスキリングによって労働者が次の3つのステップで成長する過程を表しています。①新しい技術を学び、まずは人材としての競争力を高め、②新しい職業(もしくは会社内の新しい部署)に就くための機会を得る、③最終的にキャリアの成長を達成する、という流れです。
社会が高度化するにつれて、労働者には新しい技術の習得が求められ、それに伴い、上記の①~③のプロセスを経ることになるでしょう。
3.リスキリング今昔
近年、特にデジタルトランスフォーメーション(DX)の進展により、新たな職業が生まれたり、業務の進め方が大きく変化したりする職種が増えています。
そのため、これらの変化に対応するためのスキル習得、すなわち「リスキリング」が重要視されるようになり、新しい概念と思われがちです。
しかし、「リスキリング」は決して現代に始まったものではありません。
例えば、18世紀後半のイギリスで始まった産業革命にも「リスキリング」の例を見ることができます。産業革命はまず綿工業から始まりました。産業革命以前の綿工業は、手作業による生産が主流で、生産効率も低く限られていました。
しかし、産業革命後、繊維産業ではジェニー紡績機や水力紡績機などの新しい機械が導入され、生産性が飛躍的に向上しました。
これらの機械を操作するためには新たな技術や知識が必要であり、手工業に従事していた労働者は新しいスキルの習得を余儀なくされました。
産業革命によって多くの従来の職種が消滅する一方で、新しい職種も生まれ、労働者は機械操作やメンテナンス、生産管理などのスキルを身につける必要がありました。
具体的なリスキリングの例として、工場内での職業訓練プログラムや、地域社会での教育機関による講座が開設されました。
これらのプログラムでは、新技術に対応した研修やカリキュラムが提供され、労働者は新たな役割や業務内容に適応していきました。下記の図のように、これらの取り組みは労働者のスキルアップと産業の発展に大きく貢献しました。
リスキリングの波に乗れなかった人たちは廃業を余儀なくされ、多くの手工業職人が失業しました。それが後に機械打ちこわし運動(=ラッダイト運動)につながっていきます。
4.まとめ
現在でも、米国のカリフォルニア州で俳優たちを守るために人工知能(AI)を規制する州法が制定されるなど、新しい技術の登場により既存の業界は影響を受けています。
そのような中で、自分自身の市場価値を高めるために「リスキリング」を行う必要があります。
世知辛い世の中と感じるかもしれませんが、私たちの先祖も同じような困難を乗り越えてきたと考えれば、「リスキリング」を少し頑張れるかもしれません。(私もAIの勉強を頑張ろう。。。)
以上で「リスキリング」の説明は終了です。ご不明な点や共感できた点など、ぜひお気軽にコメントをお寄せいただければ幸いです!また、もしこの記事を読んで難しいと感じた方は、下記のリンクから別記事「中学2年生でもわかる今更聞けない用語解説 リスキリング」をぜひご覧ください。
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おすすめ本:リスキリングは新しいスキルを学び職業を変えることを指し、企業や個人で重要視されています。特にDX時代における必要性が高まっています。本書はリスキリングの基本から実践方法、最新トレンドまでをわかりやすく解説し、キャリアアップや企業導入に役立つ情報を提供します。
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