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ピアス【詩】

夏の終わりに、ピアスを開けた。
別に意味があって開けたわけじゃない。
何に影響されたんだろう。
三年間、何も変わっていない自分に嫌気がさしたのかもしれない。

夏の終わりに、ピアスを開けた。
ドンキでピアッサーを買って、友達の家に転がり込んだ。
思ったより痛くなかった。
少しだけ、強くなれた気がした。

夏の終わりに、ピアスを開けた。
地元の友達はみんな開けてる。
共通の話題に、入り込めた。
地元に溶け込めた気がした。

夏の終わりに、ピアスを開けた。
夏が終わったから、学校が始まった。
学校では少し浮いている気がした。
透明ピアスに付け替えた。

夏の終わりに、ピアスを開けた。

秋の始まりには、その穴は閉じてしまっていた。

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