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30分で登れて眺めが素晴らしい春日井東部の「弥勒山」

(この記事は2020年8月に書いたこちらの記事を再編集して書いています。有料となってますが全文読めます。

コロナ禍になって、気分転換を兼ねて近所にある山に出かけています。今回はこれまで行った山の中でお薦めの山の1つ、愛知県春日井東部にある「弥勒山(みろくさん)」を紹介します。

1. 弥勒山の説明

弥勒山についてまず簡単に説明すると、愛知県春日井市と岐阜県多治見市の境にある、春日井市内では最高峰の山です。標高は437メートル。並んである「大谷山」・「道樹山(どうじゅさん)」と合わせて「春日井三山(かすがいさんざん)」と呼ばれています。

春日井三山

麓から中伏までのメインルートは道幅が広く、急な部分は少ないです。ただし中伏から頂上までは、ルートによってはかなり急な所があります。

中伏までのメインルート
頂上手前の急な階段

頂上からは春日井東部〜名古屋市内、犬山方面がよく見えます。岐阜県方面は木々の関係で少し見づらいですが、こちらも岐阜の山々が見えます。

春日井東部〜名古屋方面の景色のパノラマ写真

ちなみに麓から頂上までは、30分くらいで登れます。また私はいつも春日井市側から登っているのですが、多治見市側からも30分くらいで登れるそうです。

2. 地図のダウンロード

弥勒山に登ってみたいと思ったら、まず登る前に地図をダウンロードした方が良いです。決して高い山ではありませんが、道に迷う可能性や途中危険な箇所もあるので。

また現地でダウンロードすると言う手もありますが、山なので通信環境が悪いところもありますし。

なお「Google マップあるから、要らないんじゃねぇ?」と思う方もいるかもしれませんが、Google マップは弥勒山の山道は全く表示されません。OpenStreetMap だと一応山道は表示されるので今どの辺りを歩いてるかを知るには役に立つかもしれませんが、専用の地図のような危険箇所や分岐点の番号などは表示されないので。😅

弥勒山の地図は、春日井市の公式サイトや弥勒山の麓にあるグリーンピア春日井の公式サイトからダウンロードできます。春日井市の方はより広範囲の情報が載っていますが、単に弥勒山に登るだけなら、グリーンピアの方がお薦めです。

3. トイレについて

もう1つ重要な点。弥勒山内にはトイレはありません。最寄りのトイレは麓の多目的広場かグリーンピア春日井の園内になるので、心配な方は「携帯トイレ」か、あるいは紙とスコップ、あと使用後紙をしまう為のビニール袋などを持って行った方が良いかもしれません。

なおトイレの場所は上記で紹介した地図に記載されています(※. グリーンピアの地図の方には多目的広場のトイレが記載されていませんが、実際は存在します。)

4. 駐車場について

弥勒山周辺には駐車場がいくつかあります。『2』で記した地図に記載があります。一番分かりやすいのは、弥勒山の隣りにある大谷山の麓にある施設「グリーンピア春日井」の駐車場でしょう。

グリーンピア春日井、奥に見える山は「大谷山」

ただここは一応施設専用となっています。ここに停めてそのまま弥勒山に登っても注意されることはないと思いますが。実際皆さんそうしてるので。もし気になるようであれば、弥勒山に登る前か登った後に一度グリーンピアに入ってみてはいかがでしょう。

なおグリーンピアの駐車場は、施設の閉園時間に合わせて夏季(4月~10月)は午後6時、冬季(11月~3月)は午後5時に閉鎖されてしまうので、その点は注意して下さい。

4. 登山口について

春日井方面に登山口は複数あります。その中で一番お薦めは、グリーンピアを出て少し北側に進んで多目的広場前の道路を渡ったところにあるこの場所です。グリーンピアの地図では「弥勒山近道入口」となっています。

弥勒山近道入口

たぶん多くの人は、その手前にある下の写真の場所から山に入ろうとするのではと思います。上の近道入口よりも手前にありますし、「弥勒山登頂入口」「登山口」と言う矢印板も設置されてるので。

グリーンピア脇の登山口

しかしこちらから山に入ると少し道が分かりづらいです。こちらか入っても上の近道入口と同じ道に出られますが、初めてなら近道入口の方から登られた方が良いと思います。

ちなみに近道入口のさらに北側にも登山口が複数あります。またグリーンピア内からも弥勒山の隣の山の大谷山経由で登れる入り口もあります。

5. お薦め登山ルート

以下は上記の「近道入口」から山頂までのお薦め登山ルートです。こちらは動画にしました。約13分の動画ですが、スキップするなり早送りするなり、お好みのやり方で見てみて下さい。

なお動画字幕に注意書きとして書いてますが、この動画で 23番の分岐点から頂上まで「約7分」とキャプションしていますが、実際は「約13・4分」です。

以下ポイントになる点だけを書くと、その 23番の分岐点は山頂への最短ルートとなっていて、「山頂はこちら」と言った感じで「みろく山まで 0.4‪km」と矢印案内が設置されています。そのため多くの方がここから登っています。

弥勒山 23番の分岐点

しかしここからのルートは坂が急で登りづらく、特に『1』で紹介した「頂上手前の急な階段」はかなりきついです。お子さん連れや高齢者、山を登り慣れてない人には、あまりお薦めしません。

お薦めは動画に登場するロッジ風の休憩所、グリーンピアの地図で言う「みろく休憩所」を通り過ぎ、しばらく歩いたところにある矢印案内のない「近道分岐」のところから「尾根道」を経由して登るルートです。

矢印案内のない「近道分岐」

距離は少し長くなりますが、ここからのルートは 23番からのルートと比べると坂が急ではなく、頂上手前の階段もきつくありません。なので、足腰に自信がない方や子供連れの方は、こちらから登った方が良いと思います。

ちなみに 23番からのルートの動画も撮影したので、もし興味があればこちらも見てみて下さい。

6. 頂上展望台と眺め

頂上に到着。頂上にある展望台はこんな感じです。

弥勒山 頂上展望台

目の前に高い山はなく平野が広がっているので、遠くにある名古屋駅のビル群を含む名古屋方面が一望できます。また犬山市の入鹿池方面も一望できます。

展望台から見た景色:名古屋市中心部方面
展望台から見た景色:入鹿池方面

また頂上には展望台以外に開けた場所があり、そこにはベンチが複数設置されています。ここからは木々が多くてちょっと見づらいですが、岐阜方面も一望できます。

山頂の休憩スペース
山頂休憩スペースから見た岐阜方面

7. 野生生物について

弥勒山には様々な野生生物が生息しています。それも魅力の1つです。特に上記の山頂にはシジュウカラやソウシチョウなどの野鳥が生息しており、中でもヤマガラは手から直接エサを与えることができるので、人気を博しています。

ヤマガラの好物はピーナッツ。なので弥勒山に出かける際は、コンビニ等でピーナッツを買って行くと良いでしょう。ちなみに「みろく休憩所」にもヤマガラが現れる時があります。

また弥勒山は昆虫の種類も豊富です。街中では見かけない昆虫が沢山います。それら弥勒山に生息してる野生生物の写真は、以下のページにまとめています。

ただ注意点としてはイノシシもいます。イノシシは基本警戒心が強く、人に気づいたら逃げていきますが、危険を感じたりパニックになると向かってきて襲われることがあります。

イノシシ Photo by Valentin Panzirsch (CC BY-SA 3.0 AT)

なので、もし遭遇しても決して威嚇したり無理に追い払おうとせず、ゆっくりとその場を離れて下さい。

8. 県境と大理石

その他の見どころとしては、まずは「県境」。『1』で書いた通り弥勒山は、愛知県と岐阜県の堺に存在します。そのため登山道などに県境を示すブロックが設置されています。

麓近くにある県境を示すブロック
山頂にある県境を示すブロック

普段県境を意識することなんて少ないでしょうし、県境を通っても見るのは看板くらいだと思うので、もし見かけたら写真に撮ってみてはいかがでしょう?

あと弥勒山の麓、グリーンピアの地図で言うと 19番の分岐点の近くに、自然の大理石が露出しているところがあります。

麓の大理石が露出してる渓流
露出してる大理石

『郷土史かすがい』によると「今から7千万年ほど前、地中深くにあった石灰石の地層にマグマが 触れて出来たもの」だそうで「長い年月の間に大地が上昇し、岩石が少しずつ削られ、地表に出てきた」そうです。

鉱物などに興味ある方いたら、見に行ってみてはいかがでしょう?

9. 東海自然歩道

弥勒山の山頂と尾根道は、東京から大阪までの11都府県約90市町村にまたがる長さ 約1700km の自然歩道「東海自然歩道」の一部となっています。

山頂にある標高と東海自然歩道を示した案内板

近場で言うと内津峠を経て犬山方面へ、隣りの大谷山・道樹山の山頂を経て定光寺方面へと道が続いています。

後者の方は「春日井三山縦走ルート」と呼ばれ、結構歩く人もいます。私も一度定光寺駅からこのルートを歩いたことがあるのですが、アップダウンが激しいところもあり、結構きつかったです。春日井市公式サイトの地図にはこの春日井三山縦走ルートの情報も書かれていて、所要時間が「3時間10分」と書かれています。

しかし実際はそれ以上かかるのではと思います。もし足腰に自信がある方いたら、チャレンジしてみてはいかがでしょう?

ちなみに詳細なルートは、以下の愛知県公式サイトの PDFファイル「1. 犬山城-入鹿池-定光寺-岩屋堂-猿投神社-勘八峡」に記載されています。

参考になりそうな本↓↓

最後に

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