芸能人とSNS芸能人(インフルエンサー)の違いについて

「インフルエンサー」というワードから始まり、YouTuber、TikToker、インスタグラマー、17Liver といったワードが広く周知されるようになった2018年。

芸能人=TVに出ている人

という考えが確実に崩れ始めている。

釈迦に説法ではあるが、大きな背景として、SNSへの依存が10代を中心に高くなり、TVとの接触時間が減ってきていることがあげられる。
その流れの中で当然、各SNSメディアに存在しているカリスマが力を持ち始め、今では時として芸能人以上に大きな力を持つことが多くある。
彼らが商品を紹介すれば、何万という人がその商品を買うことだってある。

インフルエンサー、YouTuber、インスタグラマーなど様々な単語が存在するが、SNSで影響力のあるカリスマをここでは「SNS芸能人」と呼ばせてもらい、TVに出ている芸能人との違いについて話をしていこうと思います。
また企業のマーケターSNSを芸能人を起用し、インフルエンサーマーケティングを実施する際に気を付けておくべき点も合わせてお伝えできればと思います。

1、SNS芸能人そのものがメディアであること

芸能人と言えば、テレビ番組に出たり、映画に出たり、作品作る人というよりは、演者であることが多い職業だが、SNS芸能人はそこがちょっと違う。彼らは彼ら自身で企画を考えそれを演じる。自らをセルフプロデュースできることが大きな特徴だ。そして彼らがその企画を通して集めたフォロワーが多く集まる彼ら個人のSNSアカウントは1つのメディアとしての価値を持つ。
そのSNSで商品を紹介すれば、商品の認知が広がり、ものが売れるため、企業はお金を払いSNS芸能人に商品の紹介をお願いする。相場はフォロワー単価×1円と言われている。(下記リンク3分8秒参照)

彼らの出現により「個人」がより大きなメディアになる時代がやってきたのだ。国内最大手のYouTuber事務所、UUUMの決算資料の図が分かりやすくイメージしやすい。

引用:2019年5月期2Q決算説明資料

2、定量的なデータの中で生きている

彼らが活動するSNSではフォロワー数、コメント数などのユーザーデータが定量的なデータとして表れる。
またYouTubeのアナリティクスを開けば、視聴者の年齢、男女比などのデモグラ情報に加え、動画の再生数や視聴維持率、視聴者がどこから来たのかのトラフィックソースなども知ることができる。
SNS芸能人の多くはこういった定量的なデータから、何をしたらファンが喜び、もしくは離れるのかをよく理解していると言えるだろう。
また数値の分析をした上で、どうしたらフォロワーが多く獲得できるのか?と深く考える中で、自らが活動するプラットフォームのアルゴリズムをよく理解していることも特徴である。YouTube、Twitter、Instagram、Facebook、TikTokなどのSNSに対する知識はかなり豊富だと言えるだろう。

3、特定のコミュニティにおけるカリスマ/専門家であることが多い

最後に話すのが、SNS芸能人の多くが該当する特徴としてあげれるのが特定のコミュニティにおけるカリスマ/専門家であるということだ。例えばゲーム実況者系で有名になったSNS芸能人はゲーム界におけるカリスマ、美容系のコスメ情報を主に発信するSNS芸能人は美容に対しての専門家と様々な分野でそれぞれのカリスマが存在する。
それもそのはずで、多くのSNS芸能人はSNSを通して何か世に向けて発信したい!という強い気持ちをもっている。

今回はディズニーが大好きで情報を発信し続けているYouTuberのあいにゃんさんとチョコレートの専門家チョコレートカカオさんのYouTubeチャンネルの人気動画を貼っておく。

あいにゃんさんであれば、ディズニー好きコミュニティのカリスマ的存在、チョコレートカカオさんであればチョコレート界のカリスマ的存在なのだろう。


このようにSNS芸能人には各コミュニティにおけるカリスマ/専門家が存在する。企業のマーケ担当がもしSNS芸能人を活用しプロモーションを検討するときは、それぞれの専門家を探し出し、広告を検討するのがいいだろう。


今回色々と「SNS芸能人」について話してみましたが、SNS芸能人の出現により様々な生き方が幅広く世に認められるようになってきたことが彼らがもたらした最も大きな影響なのではと考えています。

「一隅(いちぐう)を照らす、これ則(すなわ)ち国宝なり」
私が好きな言葉で、「それぞれの立場で精一杯努力する人はみんな、
何者にも代えがたい大事な国の宝だ」という意味の言葉ですが、そんな言葉の意味をSNS芸能人の活動が体現してくれてるのではないかと思います。

またSNS芸能人はSNSへの知識が豊富であり、自らのファンのことを定量的に理解していることも大きな特徴です。企業のマーケターがプロモーションを依頼する際は、

特定のコミュティにいるカリスマが誰かを見極め、そのカリスマにクリエイティブなど全てお願いするくらいのスタンス

でプロモーションを実施することが大切でしょう。

「好きなことで、生きていく」

YouTubeのスローガンであるように、今後も様々な生き方を世に示してくれるSNS芸能人と、そんなSNS芸能人を活用したプロモーションを積極的に実施する企業を私は応援していきたいと思います!!

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