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2023春・鉄道旅2日目 前半(長野→新青森)

2023 年 3 月 8 日、水曜日。

前回の記事では鉄道旅の 1 日目、観光編ということで長野の善光寺を観光し、長野駅前のビジネスホテルで 1 泊しました。
前回の記事のリンクを以下に示します。

2 日目である本日は観光などはほとんどしません!
超・鉄道旅をします。

本日の目的地は新潟です。

長野と新潟の距離は新幹線を使うと約 350 km。だいたい 2 〜 3 時間かかるそうです。が、私はそんな簡単なルートでは行きません。

私が今回の旅で使っているパス(前々回参照)は JR 東日本乗り放題です。
乗りたい列車に乗りまくって新潟を目指します。

本日の新潟駅到着は 20 時 11 分、移動距離は 1391 km の予定です。
果たしてトラブルなく到着できるのでしょうか……

早朝の長野駅

おはようございます。
時刻は 6 時 20 分。
ホテルをチェックアウトし、少し歩いて長野駅に向かうと、こんな景色でした。

図 1 早朝の長野駅善光寺口

旅先で泊まることの最大のメリットは、早朝の景色を見られることにあると思います。ほとんど人のいない、落ち着いた空気が、そこにはありました。

図 2 長野駅善光寺口:接近図

長野駅はやっぱりかっこいいですね。また来たいと思いました。

長野駅の中で気づいたことがひとつあります。

図 3 長野駅の床

長野駅構内には、図 3 左側のような黒い石が敷かれた床がありました。
前日に通った時は何も思わなかったのですが、この床の感触、どこかで感じたことがあります……
善光寺の石畳です。

図 4 善光寺の石畳(前日撮影)

長野駅の床は、もしかしたらなんとなく床材としてそこに組み込まれたものかもしれません。善光寺とは全く関係ないものかもしれません。
しかし、私の足の裏に伝わってきた感覚は、昨日善光寺の境内で感じた石畳の感触そのものでした。

私は昨日数時間歩いただけでこの街が好きになりましたし、その時すでに「近いうちにまた来よう」と思っていました。
長野駅の床材の感触は、私の足を掴んで、引き止めるような、そんな感触でした。

そんなことを思いながら、私は新幹線ホームへと向かいました。

念願の「かがやき」号

本日の第一走者は北陸新幹線かがやき 500 号、東京行きです。
この旅の 2 日目の目標は「乗りたかった列車にとことん乗る」です。北陸新幹線のかがやき号、1 度は乗ってみたかったのです。これが今日のひとつ目の目標です。

かがやき 500 号は 6 時 3 分に金沢駅を出発する東京へ向かう始発列車です。
長野駅を 7 時 8 分に発車します。

図 5 かがやき 500 号 東京行き

うまく撮れませんでした。動くものの写真を撮るのは難しい。
長野駅での停車時間は短いので、早速乗り込みます。
ちなみに、この乗車で 4 回まで使える指定席のうち、1 回目を使いました。
かがやき号は全車指定席なのです。

図 6 長野県内の景色

天気は快晴。長野県の景色はすごく良いです。絶景とトンネルの繰り返し。

そして、昨日時間をかけて越えた碓氷峠を迂回しつつも長大なトンネルで抜けていきます。

図 7 群馬県から見る浅間山

列車は関東平野へ。高崎の手前で遠くに浅間山が見えました。
さようなら長野、また来ます。

ここからは眠くなって少し目を瞑っていました。

真の東北新幹線

図 8 東京駅正面図

かがやき号は予定通りに快走し、8 時 32 分、東京に着きました。
しかし、東京での滞在時間は約 30 分です。
私は短い東京駅観光を済ませ、また新幹線ホームへと向かいます。

図 9 はやぶさ 11 号 新青森行き

東北新幹線はやぶさ 11 号、新青森行き。
これで新青森へ向かいます。

これが本日 2 つ目の目標、「東北新幹線を 1 回の乗車で全線完乗」です。

私は仙台に住んでいますから、東北新幹線には多分 20 回ぐらい乗っています。
しかし、その利用は全て仙台発着です。仙台-東京や、仙台-新函館北斗のような使い方しかしたことがありません。

つまり、仙台を「通り過ぎる」という経験はしたことがないわけです。
普通に考えて当たり前のことですが、乗り鉄的には 1 回ぐらいは東京から新青森まで(本当は新函館北斗まで行きたいですが、JR 北海道エリアには行けません)、ぶっ通しで乗ってみたい、そう思ったのです。

9 時 8 分、はやぶさ号はのろのろと東京駅を出発します。
大宮まではついさっき通ってきた道です。不思議な感覚でした。
ちなみにはやぶさも全車指定席ですので、使える指定席 4 回のうち 2 回目を使用しました。

大宮を出ると、仙台までノンストップです。
宇都宮を通過し、320 km/h 近くでの走行を開始します。
現在、東北新幹線は日本最高速度の陸上移動手段です。
仙台-東京が約 1 時間半。盛岡-東京は 2 時間強。
東京と東北の時間距離を恐ろしいほどに近いものにしています。

図 10 仙台駅手前の景色

仙台駅の手前では東北本線と並走します。
これは東北本線の仙台のひとつ手前の駅、長町駅です。仙台市太白区の中心の街として近年大発展している街です。駅からすぐのところに東北唯一の IKEA があります。

いつも東京から仙台に帰ってくるときは、もうこのあたりで降りる支度をしなければなりません。降り遅れでもしたら次は盛岡ですからね。

しかし、今回は座ったままです。
あぁ帰ってきたなと思いましたが、本日の行程の半分も来ていません。
私はこれから青森に行き、さらに新潟を目指すのです。

図 11 仙台駅停車

東京から仙台まで約 1 時間半。魔法のような速さです。
列車は仙台駅に着き、すぐさま発車。

人生初、仙台駅を通り過ぎました。不思議な感覚でした。

図 12 笹かまぼこ

ここで軽食タイム。東京駅の新幹線ホームで買った笹かまぼこです。
仙台の食べ物というと大体の人は牛タンを連想しますが、仙台人は日常的に牛タンは食べません。美味しい牛タンは高いのです。
しかし、笹かまぼこは日常的に食べます。人によって好きなメーカーが違うほどに、食べます。
ちなみに私は鐘崎の「大漁旗」が好きです。素材の味がダイレクトに伝わってきて非常に美味な笹かまです。

東京駅で買った笹かまは真空パックになっていて常温保存ができるすごいやつでした。さて、お味は……普通な美味しさ。不味くはないですが「本物」の笹かまぼこには勝てないと思います。以上、笹かまにはうるさい仙台人でした。

仙台から盛岡も異常な速さで駆け抜けます。約 40 分。
東北以外の人は知らないかもしれませんが、岩手県ってものすごく大きいのです。盛岡って仙台からもけっこう遠いんですよ……普通列車でも 3 時間かかりますからね。
やっぱりこれは魔法です。

図 13 いわて沼宮内付近の景色

盛岡を出るとトンネルが多くなります。いわて沼宮内駅付近でついに雪が現れました。まばらにある程度。

図 14 青森県内の景色

長い長い岩手県を抜け、青森県内に入ると雪原でした。3 月上旬でもけっこう雪がありますね。でも青森なんで不思議ではありません。

仙台は「東北入門編」みたいなところなので東北の他の県に比べれば、雪は降らないも同然です。
このとき仙台では花粉が舞って山のほうが黄色く霞んでいたりしましたが、青森はまだ雪。東北は恐ろしく広いのです。

図 15 新青森駅

約 3 時間半の乗車を終え、列車は東北新幹線の終点、新青森駅へと着きました。
時刻は 12 時 29 分。長野を朝 7 時に出て昼すぎには青森に着いてしまうのですから、新幹線のスピード恐るべしですね。

私はこの乗車で様々な経験ができました。
旅行は「体験」してなんぼだと思っています。今回の乗車では、
「自分の住む仙台を通り過ぎる」体験と、
「青森と東京の距離を感じる」体験と、
「東北新幹線の両端を一気に制覇する」体験をしたのです。

全区間を走り切る「真の東北新幹線」に乗ることができた、非常に有意義な乗車でした。

図 16 新青森駅前

新青森駅前には雪が集められていました。3 月ですよね……?

さて、新幹線の旅はここまで。ここからは特急で新潟を目指すことになります。
そうなんです。時間的には本日の行程の半分も来ていないのです。

次回は 2 日目後半戦、特急列車パートになります。お楽しみに。

最後まで読んでくださりありがとうございます。


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