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Vitra .04
2024 年の 12 月上旬、私は毎日のように Yahoo!オークションとにらめっこしていました。
Vitra というスイスのメーカーの .04(ゼロフォー)というデスクチェア、コレを競り落とすためです。
出会ってしまった、こころときめきするもの
かの清少納言は、雀の雛を飼育することや小さい子どもが遊んでいるそばを通ることにこころときめいていたらしいですが、私がときめいてしまったものはコレです↓
ときめいてしまった。
直線的で、無機的な形。
人間に合わせることをやめて「座ること」の概念だけを抽出して具現化したようなその出で立ちに、私は恋してしまいました。
欲しい、と思ってしまったのです。
一目惚れのお相手はとんでもない高値の花でした。
上記のリンク先の通り、新品で買うとだいたい 15 万円ぐらいする椅子です。
1.5 万円ではないですよ。15 万円です。
さすがヨーロッパ家具、とんでもない。
もちろんそんな金額は出せません。
なので中古で探すことにしました。
というのも、デスクチェアは中古になるとけっこう値下がりします。
この .04 も例外ではなく、ヤフオクやメルカリなどで 1 万円台(送料は別)から買えてしまったりするのです。
買った。
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で、買えました。
送料込みで 2 万円台で購入することができちゃいました。
カラーは鮮やかなグリーンです。
私の部屋は基本的にグレーや白系のものが多いので、グレーのモデルが欲しかったのですが、人気なようでなかなか出回らず、結局グリーンにしました。
けっこう派手めな色なので部屋に溶け込むか不安だったのですが、意外とアクセントカラーになっているのでこの色にして良かったと思っています。
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座り心地は……?
結論、悪くはないです。
悪くはない。良いということではありません、許容できるということです。
見た目よりは柔らかい素材でできていて、背もたれがしっかりと身体にフィットしてくれます。
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また、座面はフラットに見えますが自分の重みによって少し凹んでくれます。
そしてこの座面のおかげで意外にもあぐらがかきやすいです。
ベルギー人がデザインしたスイスのメーカーのオフィス向けの椅子ですから、靴を履いた状態で使う前提でデザインされているでしょう。
それなのに靴を脱いで生活する日本の家で使われ、「あぐらがかきやすい椅子」として紹介されるとは、デザイナーも考えなかったと思います(笑)。
もちろん良いところばかりではないです。
背もたれの角度調整はもちろんできませんし、見た目よりは柔らかいというだけでクッションなどでできた他の椅子に比べると圧倒的に固いです。
長時間座るとお尻が痛くなってきます……それは事実です。
当たり前ですが万人向けではないです。
オススメできる人はどんな人?
前述の通り、Vitra .04 は万人……なんなら億人向けではないレベルで、人を選ぶ椅子だと言えるでしょう。
私はこのミニマルなデザインに一目惚れし、また仕事も在宅ワークではなく家でデスクチェアに座る時間が短いことからこれでも良いだろうと思って購入に至りました。
ヨーロッパ系の家具が好き、とにかくミニマルなデザインのモノが好き、機能性よりも見た目重視なモノが欲しい……など、この椅子とやっていける覚悟があるという方にはオススメできる椅子だと思います。
こう考えるのです、これは座るために作られたのではなく、座ることもできる芸術品なのだと……
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以上になります。
普段よりも眺めの文章でしたが、最後まで読んでくださりありがとうございます。