有機土木🪵🍂 後編
10月6日
〜つづき〜
宮城県石巻市北上町
一般社団法人 ウィーアーワン北上さま の
被災地森林再生活動 の参加記録を綴りたいと思います。
もともと集合住宅地だった被災地跡の土壌は、地盤が転圧によって固く整地されていることと、
津波によってか、もしくはそれ以前からかは不明なのですが
砂の層が多く、
木々の生育には少し過酷な場所なのだろうか、と感じました。
今回の施工の内容を、以下案内から拝借します。
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宅地跡地と農地跡地間の段差を自然環境に配慮した工法で整える工法の体験となります。
具体的には麻土のう袋積立による段差処理になります。
従来から森林土木工事では植生土のう積立工を採用してきましたが、今回は単に崩落や土砂流出の防止だけではなく、
いかに土の通気通水性を保ち生物の力を借りて森林再生に適した土中環境をつくりだすか、この点に主眼を置いた工法を体験していただくことにしています。
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締め固められた土壌の中に
水の流れ=空気
を通し、土中に水の流れをつくることで、
土壌を木々の生育に適した環境にするのと、
法面に木々の根を這わせることでしっかりと切面を守る、という効果をもたせるための施工です。
土のう袋の中身は、法面の切り土を土のうの半分、そこへもみ殻燻炭、わらを入れ、
さらにもう半分、同様に土ともみ殻燻炭、わらを入れて完成です。
わらに糸状菌を発生させて、土を良くするためなのだそうです。
重さ約15キロ弱。
法面を垂直に切ったあと、
次に土のうを置く箇所へたて穴を掘りました。
約60cmほどの深さの穴に、ぐり石をいれ、
しっかりぐり石が固定されるよう、金棒でぐいぐい押して位置をきめます。
半分のところで、もみ殻くん炭、わらを詰め込み、また半分、繰り返します。
そして、その上に草の根ごと剥がした表土を戻して、土のう積み部分は仕上がりです。
そこへしがら(シバ)を鳥の巣のように
太い枝→細い枝 と下から順にしっかりと組み、円をつくりました。
言わば、枝で大きな植木鉢を作るような感じです。
その円の中へ、枯れ葉、燻炭、土を層にしながら重ねていきました。
ある程度重ねたのち、
植栽する木々のポットを配置、
そしてその上にレンガ片やぐり石を散りばめ、ハンマーで適当な大きさに砕きました。
これは、ダンゴムシやミミズ、微生物の住みやすい環境を作るのと、植栽したポットを落ち着かせるためです。
苔が生えると良好で、その苔が水をきれいにして木々にも良い影響を与えるそうです。
同じ関心を持つ方々との共同作業、とても楽しく参加させていただきました。
土中環境に配慮した土木、
有機土木という視点。
山仕事に於いて、作業道づくりに於いて、
また家の周辺空間づくりに於いても、
健全な土壌を育てるための、
貴重な知識を学ばせていただきました。
ウィーアーワン北上のみなさま
地球守のみなさま
参加者のみなさま
ありがとうございました。🌳