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自伐型林業の在り方🌲

11月30日
釜石で自伐型林業家として、そして自伐型林業推進のために自ら講師も務められている、
東北広域森林マネジメント機構 事務局長 三木真冴さんより、
事業面、技術面についてご教授を賜りました。

三木さんは、自伐型林業に携わり8年、現場歴7年、
現在年間200日ほど現場作業をされているということで、経営・山主さんとの契約から施業、木材販売に至るまでの一連のノウハウを構築されています。

岩手県の同じフィールドで、
我々自伐型林業を志す新人にとって
道標となる、大変心強い存在です。


今回の研修では、まず三木さんが現在どのように自伐型林業に取り組まれているかを教えていただきました。


釜石市では、私有林で間伐が10年以上行われていない山の持ち主にアンケートを行い、
「管理をお願いしたい」と答えられた山主さんの山林を集約し、
市と釜石森林組合、三木さんの3者で協議を行い、条件に合った山林の管理を担う、という流れで施業を展開されています。

よく耳にする、
山はあるけれど、遺産相続で持ち主の所在がわからず結局手をつけられない、ということが日本中で起こっていますが、
釜石市のような行政の斡旋があることで、問題解決に大きな拍車をかけることになるのではないでしょうか。


山主さんにとって、毎年固定資産税のかかる山は負債、というイメージが持たれていることも少なくないそうですが、
自伐型林業施業を行うことで、間伐材によって定期的な収入を生むことで、山は資産となります。

現在、30名の山主さんと契約を結んでおられる三木さんは、
山主さんとのコミュニケーションをしっかりと取り、信頼関係を結ぶことを大切にされています。

逆に、信頼関係を結べないときには契約はされないのだそうです。

山主さんに先祖代々引き継いだ土地を守っていただきたい、と三木さんは話します。

山主さん、ご先祖様への敬意を持って、山の施業を行う、という姿勢を学ばせていただきました。

講義のあと、
三木さんが日頃施業されている山を視察させていただきました。


土場に集められた端材
この端材も、薪として販売されています。
余す所なく
土場に積まれた、杉、赤松材



施業林へ


 集材に使う3トンのフォワーダー
一度に4立米を運び、ウインチ付きでダンプもできるすぐれもの


山に続く作業道


道端に仮置きしてある赤松の4m直材


アームに溶接し改造した、グラップル刃
(収納時)


バックホウでの集材効率が飛躍的に上がった、トング大と小


地すべり箇所
ここは避けるべきと判断し、
この先の道作りを中断されました。 


三木さん実演による、
作業道作り
丁寧で無駄のない動作


法面勾配は32°
土が自然に流れ出すことのない、安息角

丁寧な施業跡に、山主さんへの敬意が感じられました。


技術はもちろん、山主さんに対する姿勢、そして経営者としての考え方を勉強させていただきました。

ありがとうごさいました。









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