もうひとつの幼い頃繰り返し見た夢
私は夢をみない。
寝つきもいいので、ベッドに入ると直ぐに目覚ましの音に起こされる。
時計を見ると時間は過ぎてきる。どうやら寝ているらしい。
寝ている気がしない。そんなことを悩んでいたこともあった。
でも、悩んでも仕方ないこと、諦めるしかないと思い、悩むのをやめた。
昔から夢を見ないのだが、それでも幼い頃繰り返し見た夢がもう一つある。
時代はよくわからない。
私は家の中、梁を駆け巡っていた。
楽しくはない。遊んでいるのではない。
追われている。
理由はわからない。とにかく逃げている。
梁から梁を飛び越え必死になって逃げているた。
ハッ!とした瞬間、私の目の前には銃口があった。
そして私は目が覚める。
誰に追われているのか、何故追われているのかは全くわからない。
ただただ必死で逃げ回り、銃口を目の前に突きつけられて終わる。
そんな同じ夢を見続けた。
目が覚めると決まって恐ろしかった。
あれも前世の記憶なんだろうか。
幼い頃に両親を亡くした私はどんな生活をしていたのだろう。
どんな人生を歩んだのだろう。
それが前世の記憶なのかすらわからない。
そんなことを考えても仕方がない。
ただ、普段は夢を見ない私が、この2つの夢は繰り返し繰り返し見ていた。