時間がくれる切なさを抱きしめながら生きる
本屋さんがフェアをやっていると、ついつい見入ってしまう。
最近見入っているフェアはこれ。
本屋さんに行っても、わたしの目に入ったり手に取るものは限られている。自分という小さい窓から手を出すから。とても限られた選択になってしまうことを自覚している。だから、だれかのおすすめ。というのはとても気になる。
まだ見ぬ、素敵な本と出会えるかも!
と思うとワクワクする。
わたしにとって、本を読むことは、世界を広げること。
勉強や学びも同じ、世界を広げていくこと。
ん?世界を「味見」してる。という表現が近いかもしれない。
味見して、合わなかったら自分の中に採用しない。
ほーーそうなんだね。以上。
(読者って勝手だなぁ …それを承知の上で表現し続ける著者さんってやっぱりすごい)
「いいな!」って思うものがあったらもちろん採用させていただきます。
(ありがとうございます)
本を読むことで、自分がドキ!ふわ!じゅわ!っと
広がる瞬間がたまらなく好き。
それは、小説であっても漫画であっても、ビジネス書であっても同じこと。
特に言葉のリズムだったり、世界観だったり、根底の本流に流れる哲学のようなものがバチ!っとはまるともたまらない。
付箋だらけ。(本は折らない、折れない人です)
で、今回冒頭のフェアでいくつか気になったものがある。
まず読んだのがこちら。
北村薫さんのことも初めて知った。
読後、胸が締め付けられて、どきどきして、苦しくなって、でもまた前を向いて「今」を生きていこうと思った。言葉もすてきだった。
本当は、一番最後の最後に出てくる言葉に一番胸を掴まれた。
でもそれは、読んだ人のお楽しみだと思うので書かないでおく。
年齢を重ねることは、だれにとっても必然。
体が衰えて行くことも、必然。でも心はどうだろう?
心は、体と同じスピードで大人になるとは思わない。
心と体の歩むスピードは大きく’ズレ’ている。(人によりますが)
20才になったときも、
30才になったときも、
「もっと大人だと思ってた」と思った。
でもそれも、ふと「今」を見つめてみると、’ズレ’ていないと感じている。
40才を迎える今年の秋。
「あぁ、これが40才」
そんな風に、感じるんじゃないかと思う。
若いから、素敵。ということもないし、
年老いているから、素敵。ということもない。
その逆もしかり。
主人公の真理子は、17才のときも42才のときも’ステキ’だった。
人間の魅力は、移り変わっていく。
それを、自分でよく理解して生きていくだけだな。
そんな風に気づかせてもらいました。
切ない場面もいくつかあって…
時間って切ないなぁって感じたりも…
心はみんな同い年なんじゃない?とか。
生きることは楽なことばかりじゃないけど、
それでも、前を向いて生きていける人で在りたいです。
***
スキップは、何才の人が読んでも気づきがあると思う。
何才で読むかで、違う気づきが得られる。
母娘で読んで、感想を語り合うとかやってみたい。
スキップは95年に刊行された本。
同時代の小説がフェア本の中にあって、次はこれを読んでみようと思う。
わたしが小学生だったころの若者たちの青春。
同じ時代を、異なる年齢で過ごす。
今の時代を生きる人はみんな同世代でなくても「同時代」
でも、分かり合えないこともきっとあって。
あ・うんの間みたいなもの。見ていたテレビとか、流行った曲とか?
それはそれでいいんだけど
その人の青春時代の本を読むことで
なんだか少しお近づきになれる気がする。
それって、とっても素敵だと思う。