ダイビングインストラクターってどうなの?
こんにちは、Chikaです。
2022年ダイビングインストラクターになり、2023年から新人インストラクターとして活動をしています。
インストラクターの情報がとても少ないなと感じたので、これを発信することでインストラクターになりたい誰かの後押しができればいいなと思っています。
ダイビングインストラクターってぶっちゃけ、儲かるんですか?
この職種について、何度も質問を受けるのですが
前職がITコンサルタントだった身からすれば、収入は1/4くらいまで減ったため、単純に「儲かるのか」という視点だけで言えば「NO」かと思っています。
じゃあ、なんでこの職種を選んでいるのかという話ですよね。
たぶん、ダイビングが好きになってくれた人のなかには、将来の選択肢として「ダイビングインストラクター」という職を考えてくれている人もいるかもしれない。
それは、個人的にも業界的にもとても嬉しいし、
理由がなんであっても、雇用形態にも関わらずとっても歓迎すべき内容だと思っています。
とはいえ。
それだけで生活できるレベルなのか?と言われれば、私は素直に首を縦に触れないな〜というのがここ半年で得た経験と情報からの感想です。
なので、いろいろこの記事で考えてみようと思っています。
ダイビングインストラクターの働き方
ダイビングインストラクターの働き方は、いくつか種類があります。
正社員
契約社員(期間契約)
パート/アルバイト
業務委託契約
ざっくりこんな感じです。
私はというと、業務委託契約でショップさんから仕事を頂戴している身です。
どれも聞き馴染みのある働き方かなとは思いますが、業務委託契約ともなると、「ある程度、仕事ができるようになってないと、仕事が任されない」ため、IT業界でフリーランスをやっている身からすると、「未経験です!でもインストラクター(ライセンスもってます)です!」という状態だとなかなか厳しい。
でも、私はたまたまファンダイバー時代にお世話になっていたショップオーナーさんからお声がけいただき、業務委託契約だけど、いろいろ学ばせていただく機会をいただき、なんとか一人で乗り合いの船で、お客様の体験ダイビング、講習、ファンダイビング(まだ全てのポイントは案内できない)をこなすことができるようになりました。
これは、ほぼ運がよかったというべきものかもしれません。
ダイビングインストラクターってどれくらいでなれるの?
これもよく聞かれます!
まずは、自分がダイバーとしてしっかり自立することは当然。
そのうえで、ファンダイビングを重ねてスキルアップし、ゆくゆくはインストラクター試験を受けるという感じです。
インストラクター試験を受けるにも前提条件があり、団体によって違うのですが、これも満たすためにお金が必要になる。
もちろん、試験受験にもお金がかかりますし、試験前の講習にもそれなりのお金はかかります。(団体によって違うけど)
お金、お金って感じですが初期投資だと割り切れる人、
楽しみながらクリアできる人ならきっとこれも大丈夫なのかも?
といっても、インストラクターになってからが本番です。
どの職業も同じですが、OJTが結局大切だなと思っています。
前章でも記載のとおり、ここまでくるまでに約半年。
それでも出来ないことは山のようにある。
毎日が学びの日々ですが、それも最初は与えられた業務でいっぱいいっぱいで、あれもこれも!と言われるとパンクしてしまう毎日を過ごしていました。
だから、当然お客様の些細な変化に気づけないことや、船の上の備品が不足していること、そういった類のことは、全然気づけてなかった。
安全に関することは一緒にオーナーもチェックしてくれるしカバーしてくれるけど、お客様を満足させるためのあと一歩みたいな部分はまだまだだな、と感じています。
ダイビングインストラクターへの道
あと、ここまでくると自分が一体何が苦手なのかもようやくわかってくる。
最初はやることが多すぎて、パンクしちゃう!という状態なのですが、一通り業務がなんとかスムーズにこなせるようになると、周りがようやく見えてくるんです。
もっと視野が広く、ともオーナーには常に言われてます・・・
苦手なことと向き合う必要があるかは、自分がどんなインストラクターになりたいんだ?というのを突き詰める必要もあるかなと思いますが、業務に関することなら、とにかく経験させてもらって、数をこなすしかないです。
私は、ロープワークと対峙する時間がなかったせいか、最近任された業務の一部のロープワークが苦手です。
あと、きっと新人ならではなのかもしれませんが。
目に入ってるのに、認知できない。
この状態って、どんな人にでもありがちなのですが、やはり経験とか知識とかそういったものが認知に繋げてくれる気がしています。
わかっていても、焦るとできなくなる。
これも、同じで少しいつもと違うことが発生すると、いままでなら出来ていたことが、急にできなくなってしまう。なんてことも、まだまだあります。
これも同じく、経験の数だなと最近ようやく感じることができました。
先輩インストラクターは、数こなすしかないよ〜って言ってくれますが、
自分の年齢とやりたいこともたくさんあるからか、謎にいつも焦っています。
もっと効率よく、多くを学べないか?って初期の頃は思っていましたが、今は「今日はこれができるようにがんばろう」という目標を積み重ねていくのが一番だな(というか、全部一気にとか無理だった)という結論に落ち着いています。
欲張る姿勢は大切なんですが、この仕事はITの仕事と違って、休憩も仕事のうちなので(休まないと自分が事故に巻き込まれてしまう)、
素早く頭の切り替えする
周りへの気配りを忘れない
安全のためのチェックを欠かさない(欠かさないための仕組みをつくる)
で、かつ自分も楽しむ。
をしっかりやることだな〜とようやく気づけた半年でした。
ダイビングインストラクター×◯◯
新しい、といっても実際にこういう働き方をされている方もおられるかもですが、私はダイビングの仕事と、ITの仕事、二足の草鞋です。
前述の通り、私は業務委託契約で、しかも期間限定(春〜秋)のため、冬はダイビングの仕事はありません。
働こうと思えばできるのですが、ゆっくり体を休めたり自分の器材をメンテしたりと来年にむけての準備がそれなりにあるので、ゆっくりしたいなーと思っています。
じゃあ、冬の間は遊んでいるのか?というと(まあ、遊ぶこともありますが)ダイバーとして自分が環境に貢献できる人間でありたいとおもっているので、水中ゴミ拾いや、陸のゴミ拾い活動などもしていく予定です!
一方で、ITの仕事は10年以上してきたもので、自分ができることで生活を維持させている基盤でもあるため、ダイビングの期間は稼働を減らして、それ以外の期間は稼働を増やして活動していく予定です。
こんなふうに、稼働を自由に増減させてくれるよい契約先に巡り会えたこともまた運なのかもしれません。
ITの仕事はフルリモートでできるものだけを今は受けています。
一時はお客さま先にお伺いすることもありましたが、やはり、現実的ではないなと考え、フルリモートに絞りました。
フルリモートだと、あちこちで仕事ができるのですが、最初はダイビングの仕事と兼務することはなかなかのハードルで、初期は体調を崩したこともあります。
とにかくダイビングの仕事は体力を使うので、帰ってきてから夕飯をとって、4時間パソコンに向き合うということが苦痛でした。
でも、ようやく5ヶ月ほどたったタイミングで、「あれ?なんかいけてるぞ」という感覚を掴んで、なんとか自分で両立させるための仕事バランスを見出せました。
今年の4月からフリーランスとなり、ダイビングの仕事もITの仕事も初めてのことだらけで、よちよち歩きすぎたのですが、ようやく周りに支えられてなんとか歩いてる!の状態になれました。
今後の計画
今回のメインですが(前置き長いな)、自分の将来やりたいことのスタイルが、おそらく今の形にそれなりに近いのでは?と思うこともあり、今のITとの二足草鞋生活を続けていこうと思っています。
今後、わたしは新島という東京都の島でダイビングショップを開きたいなと思っているのですが、島への足となる船の就航率が冬になると低くなってしまうため、冬の間の新島の過ごし方を考えていました。
風向き次第でも入れるポイントを整備するというのも一つなのですが、新島自体が小さな島であり、風裏ポイントでもかなりエントリーが難しそうなくらい、海がしけていたため、冬に新島でダイビングするのはそれなりに厳しいぞということがわかってきました。
もし、スタッフがいたら冬は遊ばせておくわけにもいかないので、
ここがいちばんの悩みどころです。
なので、冬の期間に希望者に限りITの業務をお手伝いしてもらえるようなトレーニングや、新しい取り組みでスタッフとIT×ダイビングの可能性が見出せないかなとぼんやり考えています。
新しいもの好き!ダイビングも好き!いつかそういう人と働いてみたいなーと思っています。
結論
ダイビングインストラクターだけで食べていくなら、複業がOKな場所や契約体系がよいのかなと思っています。
社員だと、ダイビングの副業は禁止されているところもあったため、「ダイビング一本」なら、生活を見直した支出の少ない生活をしていくもしくは、契約社員の期間以外は、別の仕事にすぐ戻れるような仕事を見繕っておくになると思います。
オーナーとして経営する場合も考えてみたのですが、経営とインストラクターってまた毛色が違うので、向き不向きに加えて、そもそも知識領域が違うのでは、と思っています。
そして、ダイビングの仕事で副業をするというのも、それなりに難しい。
ダイビングのスタイルってずっと昔から変わっていないようなので、じゃあ、ダイビングと◯◯をかけ合わせて、何を産む?のところってあまり議論されているメディアや情報をみないなと思っていました。
(ここは、地域のローカルルールや、さまざまな海の利用ルールがあるので、できることが限られるというのもあるかもしれません)
だから、ダイビングを仕事にする、となると
インストラクターになる、ショップ経営するとか似たような答えにしか辿り着けていなかった。
私も解があるわけではないですが、なにかを漠然と考えたいなとは日々思っています。
さいごに
ダイビングインストラクターになりたいと思っている人にむけて、
ダイビングインストラクター、ショップが情報発信するのもとても大切だと思っています。
後進の育成って、どこの業界もとても苦労していて特に専門スキルが必要な仕事は、その担い手が必要になる。
工場などの現場では特に2025年問題といって、人が一気にいなくなるタイミングがあり、そのタイミングまでに専門家をいかにして育てるかという課題に向き合いつつある。
ダイビングインストラクターも、体を使う仕事である以上いつかはやってくるはずなので、この問題にも私たちは向き合う必要があると感じています。
育てるには時間がかかるけど、発信するだけならきっと少ない時間でもできるから。これからも、まだ新人の段階ですが、できる発信を続けたいなと思っています。
本当のさいごに!
好きなことを仕事にするって、大変だけどおもしろい。
まずはインストラクターになって半年の人間の感想ですが、それでも楽しく過ごせたのはやはり「海がすき」のこれに限るな〜と思っています。