元上司と裸の付き合いをして気づいた、自由な生き方
温泉が好きな僕は、週1ペースで温泉に行く。
地元でお気に入りの場所。
1日の疲れをとるために行くこともあれば、サウナに入って負荷をかけて「整う」ために行くこともある。
そんな地元の温泉には、不思議と安心感やリスタートの力がある。
そんなある日、偶然以前勤めていた上司にばったり会った。
退職してから一度も会っていなかったので、かれこれ1年数か月振りの再会。それがまさかの真っ裸。
状況が呑み込めずに、一瞬ここはどこ?状態になった。間違いなく、目の前に立っているのは元上司だ。
軽く挨拶をすると、僕たちは露天風呂に入った。
聞くと、この温泉にはよく来ているみたいで、1度僕を見かけたことがあるとのこと。でも、サウナの中だったから声をかける余裕はなかったみたい。急にその時、僕はどんな顔をしていたのか気になって恥ずかしくなった。目撃した方とされた方だと、こうも違う。
最初に言っておくと、僕は円満に退社した(と思っている)。
少なくとも、元上司とは2人で飲みに行ったり、時にはプライベートの話もするくらい打ち解けていた。
「最近どう?上手くいってる?」
予測していたはずの挨拶に、僕は少しだけ距離感を感じてしまった。面白いくらいに当時の記憶が蘇ってきて、物事をはっきり言う会社での上司と、真っ裸で温泉に入る姿が合致しない。作業着やスーツというオブラートに包まれた環境だと、無意識に’’働く人’’になり切れるみたいだ。
でも今は文字通り「裸の付き合い」だ。もともと良い関係だったと言っても、そこには上司ー部下の関係があった。何でも話せたか、と言われればそんなこともなかった。
退職を決めた時も、上司には一切相談しないで決めてしまった。相談したら断られそう、とか話ずらいというわけではなく、最終決断が固まってから言おう。僕にとって上司とはそんな存在だった。
改めて何を想って独立しようと思ったのか、独立してからのこと、離れた今の会社のこと。そんな事を話すと、
「いいねー、働いていて楽しそう」
そう言ってくれた。
そう言えば、仕事を辞める時、2人で飲みに行ったんだ。その時に、珍しく愚痴っぽくなっていた上司の事を思い出した。そりゃそうだ。上司だって一人の人間。
そんな話を聞けることが嬉しかったし、表面上の付き合いだけなら、そもそも飲みに行ったりしなかった。そして「僕の活躍を楽しみにしている」と言ってくれたのを覚えている。
それから、偶然だけど久々の再会が温泉になった。
お互いに立場も違えば、働く場所も違う。出身地も違う。やっぱり上司と部下という関係は、見えないけれどもどこかに壁があった気がする。
今回も、会社ではあまり聞けない上司のホンネを聞かしてもらった。でも、その言葉には上手くいかなくても、1人の会社員としての責任感が強く含まれていた。そして相変わらず、芯が強い人だと思った。
「例え会社員でも、俺は俺」
やっぱりこの人の働き方は、かっこいい。僕が会社に不満を感じていたのは、強制された環境で働き続けることだった。
自由になりたかったのかもしれないな。
僕は真っ裸で話しながら、そんなことを考えていた。
自由ってなんだろう
上司のスケジュールや仕事量からは、自由という言葉は程遠いと思っていた。残業時間が少なくなってきたとはいえ、休日にも仕事の事を考えていると聞くと、「窮屈な生き方」に感じていた。
常にPDCAサイクルを回していた上司は、いつも淡々と仕事をこなしていたし、あまり感情を表に出さない人だった。上からプレッシャーをかけられて、下からはクレームを受ける。そんな状態に自由は合わない。と思っていたのだが。
何もしないことが自由ではないと思う。
休みの日に何もすることがない。これが自由か。
何でも好きなだけ出来る時間が、自由か。
サボって生きること、これが自由か。
どれも僕には当てはまらない。
独立したら全てのことから解放される、確かにそれも一理ある。
強制された働きを手放すことは出来る。
でも、自由な生き方がしたい、と思って独立してから、決して楽な日々ではなかったし、常に不安がありながらも一生懸命に全力で生きてきた。
「そんなに働くの?」と言われることもあるし、「休みいつなの?」と聞かれることもあるが、本当に働くことが苦痛ではない。サラリーマン時代の2倍くらい働いていて、苦痛を感じないんだからホンネだ。
会社員時代には、よく時間が欲しいと言っていたし、今もよく口にしてしまう。ただ、そんな状態は時間がないというより、時間を管理できていない状態なんだと思う。
僕にとっての自由とは、サボるのでなく自分のやりたい仕事や挑戦に、本気で取り組める状態なんだ。時間を管理して何でも挑戦できる状態。やらなければいけない事も、全て管理出来れば自由な状態になれるんだと思っている。
自由な選択
でも、自由な生き方には、相当な努力が必要になってくる。
正直、覚悟はあとから付け足すことも出来る。
仕事辞めたいな、転職したいなって思う時に、頭によぎるのはなにか。おそらく多くが不安だと思う。
ただ、転職して活き活きしている人もいるし、キャリアアップに成功する場合もたくさんある。
生き方を変えようと覚悟を決めたら、道は進むしかない。
その先、困難が待ち構えているかもしれない。じゃあどうするか。やっぱり努力することになる。
転職だって独立したって、大成するかはその人次第だから、責任感も危機感も全部持ったまま必死に自由に生きる。
どこに就職しても、どこに転職しても、結局はどう生きたい?
リスクマネジメントで、100%問題ない橋を叩いて渡る。これも自由な選択だ。
独立・起業はリスキーだ、と言われても、終身雇用が崩れている今、労働者も自営業もリスクは付き物だ。
何を選ぶかは、自分次第。
ただ、これだけは言えるのが、「人生は一度きり」
当たり前だけど。
最初は分からなくていい。
バカにされてもいい。
どれが正しいか分からなくてもいい。
でも、動き出せば見えてくることもあるから。
動けば先が見えてくる。
行動して、更なる自由を掴んでいこう。
目標もアップデートして、進んでいきたいね。
読んでくれてありがとう。
もし、進んだ先で立ち止まるものがあるなら、一緒に行動してアップデートしていきましょう。
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