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イスラムが厳しくなっていく東南アジア

インドネシアから衝撃的なニュースが入ってきました。

インドネシア議会は6日、国内での結婚相手以外との性交渉を犯罪とする刑法改正案を可決した。この法律は、インドネシアに住む外国人や、バリ島などを訪れる外国人観光客などにも適用される。

改正された法律は3年後に施行される予定で、婚外交渉をした場合、最長で1年の禁錮刑となる。このほか、政治的な自由を制限する法案も可決された。

bbc.com

うーむ、ついにこうなったか、という感じです。
外国人にも適用だそうで、結婚してない男女の旅行ですら逮捕につながるため、おそらく観光への影響が出るでしょう。

マレーシアもイスラム教徒の場合は、婚外交渉は「違法」で警察により逮捕されます。男女が同じ部屋に居ただけで、捕まっています。よくマレーのドラマに出てきますよね……(って誰も見てないか)。

マレーシアでも強くなるイスラム

マレーシアでもイスラムがどんどん強くなっています。

今回の選挙ではPAS(全マレーシアイスラム党)の得票数が伸びました。

新政権のアンワル首相は同性愛の罪で投獄されたことがありますが、マレーシアの東海岸、PASが支配する地域では映画館は禁止。同性愛は鞭打ちなど、イスラムのシャリア法を支持しています。

「今回の選挙での PAS の大勝利は、マレーとイスラムの政治が依然としてマレーシア政治の支配的な中核であることを証明しています」と、プトラ マレーシア大学の准教授である Izani Zain 氏は述べています。
“PAS’ big victory in this election proves that Malay and Islamic politics is still the dominant core of Malaysian politics,” said Izani Zain, an associate professor at Universiti Putra Malaysia.

https://www.freemalaysiatoday.com/category/nation/2022/11/25/pas-gains-a-challenge-for-anwar/

実は私が最初にマレーシアに来た頃から比べても、イスラムは厳しくなっていると感じます。
90年代には、女性でトゥドゥンを被っている人は少なかったです。中年のマレーシア人に、当時の同窓会の写真を比較して見せてもらったのですが、かなり驚きます。

世界中で宗教が厳しくなりつつある

マレーシア、インドネシアだけではないです。
トルコも同様で、2002年の政権交代以来、イスラムの宗教学校などが多数復活しています。

私の見立てでは、アジアにおいて、西欧的な価値観はどんどん後退しています。

東南アジアで、アメリカや日本より中国を支持する人が増えているのは、そういう事情だと思います。

G20の中で最も信頼できる国や機関を尋ねたところ
▽ASEANが20%で最も高く
次いで
▽中国が19%
▽日本が16%
▽アメリカが14%などと、中国が日本を上回りました。

アメリカも、報道によれば、最近キリスト教右派が強くなり、中絶禁止の法律が施行されたりしています。
日本も中国も、「儒教に戻ろう」と政権が言い出していて、同じ方向に向かっています。

なんでなんだろう?
AIのチャットボットChatGBTに聞いてみたら、

近年では、政治的な力学が変化し、政治家や政党が宗教的なメッセージを掲げることが増えているため、宗教的な政治的な論争も激しくなっています。さらに、科学技術の進歩に伴い、人類が面している問題が複雑化しており、こうした問題に対する解決策として、宗教的な信仰が提示されることが増えているためです。

ChatGBT

ふーん、ほんとかなー、な答えがかえってきました。

ガーディアンの2018年の記事によると、世界で宗教を信仰している人は84パーセント。16%も、積極的な「無神論者」ではなく、なんらかの神やスピリチュアルなものを信じている人が多いようです。

宗教と哲学が強くなる、という見立ては以前からありましたが、それがいよいよ顕在化してきたなーというのが昨今の感想です。

それではまた。


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