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グローバル・イングリッシュから、ワールド・イングリッシュズ(World Englishes)の世界へ
日本では、相変わらず英語教育の是非で大騒ぎになっていますが、国外を見ると、途上国においてもすでに英語は当たり前の「世界語」です。
本日は大学院で面白い論文を読みましたのでご紹介します。
英語2.0の世界。それがワールドイングリッシュズ
英語があまりにも普及して、各国の日常生活に入った結果、「英語2.0」みたいな状態になってる、というお話です。
英語そのものが論争の的であると同時に、ブリュッセルでも、そしてより一般的にヨーロッパ全体でも(イギリスがヨーロッパ大陸と の間で声高に問題視しているにもかかわらず)日常的な社会生活の一部とな っていることは、オバマが(ビルマであれ、イランであれ、ジンバブエ であれ、ダルフールであれ)「グローバル化した世界から取り残された人々」ではなく、ヨーロッパの人々と共有する市民権を想定していると いう感覚と一致している。
もちろん、エスペラント語のような「人工的な世界語」ではなく、すでに英国や米国で標準語となっている「英語」がスタンダードになるのは「不平等だ」という考えもあります。なぜなら、言葉は思考も内包するからです。
しかし、 現実主義者である私たちは、現在、英語は国際的な研究言語であり(英語圏の学術誌で発表するよう、学者たちに圧力がかかっている)、大学 のモデルも、最近では(たとえドイツ語のモデルに重ねたとしても)英 語圏のものになりがちであり、学問の世界の中心は広く(少なくとも大 学の リーグテーブルなどによれば)北米であることも知っている。
そう、現実的に、批判はあれど、もはや英語はワールド・スタンダードになりつつある。
ウィキを見てみると、今や英語の立ち位置は、こんな感じです。
母国語(ENL):アメリカ、イギリス、オーストラリアなど、その国の人口の大多数が主に使用する言語。
第二言語(ESL):インド、パキスタン、ナイジェリア、シンガポールなど、多言語社会における国内および国際コミュニケーションのための追加言語。これらの英語のほとんどは、世界各地に言語をもたらした帝国の拡張の結果として発達した。
外国語(EFL); 日本のように、ほとんど国際的なコミュニケーションにのみ使用される。
なんでかというと、こんな理由。
以下のような言説的特徴を示している:
1.英語は学びやすい、2.英語は 実用的である、3.英語を学びたいという人々の願望は教育的動機に基づ くものである。
つまり、日本だけから見ていてもよくわからないのですよね。
英語のローカライゼーションにより生み出されてきた「ワールド・イングリッシュたち」とは?
英語のローカライゼーションにより、あちこちで生み出されてきたのが、「ワールド・イングリッシュズ」です。
同時に、英語のローカライゼーションと土着化によって、さま ざまなワールド・イングリッシュが生み出されてきた。
しかし 、私たちが再び素朴な賛美かせっかちな拒絶かの二者択一に囚われない ためには、英語が現在どの程度Englishesであるかを強調することが必要であろう。実際、変化し多様化するWorld Englishesに注意を向ければ、Global Englishが提供するような論争の的となるような代替言語ではなく、正式 な市民権に関連する言語を影で支えるグローバルな市民権の言語として、複数 のEnglishesが果たす役割を想像することができる。
ローカルで発達し、ネイティブ・イングリッシュとは別の系譜で発展してきた「土着の英語」とでも呼べばいいかな。
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