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「クラス全員が鉄棒で逆上がりができるようになる」必要ってあるのかな?(混乱中)

先日、Voicyを聞いていたら、学校の先生方が、「クラス全員が鉄棒で逆上がりができるようになった!」という話で盛り上がっていて。

一体、なんでこんな話をしているんかなーと思って調べたところ、どうやら学習指導要領がそうなっているっぽいのですよね。

つまり、日本全国津々浦々、私立だろうが公立だろうが、このカリキュラムに則って授業をやるのが基本みたいです。(間違ってたら誰か教えて欲しい)

しかし、そもそも「全員が鉄棒で逆上がりする」必要があるのでしょうか?
「たまたま」鉄棒が苦手だったりする子もいるんではないでしょうか?

いくら良いカリキュラムでも、そのカリキュラムについていけない子や、逆に退屈する子がいたら?

学者のトムリンソンらは2006年の論文で、こう言っています。

どんな優れたカリキュラムでも、学習障害のある⽣徒や、逆に⾮常に学習が進んでいる⽣徒、英語⼒が限られている ⽣徒、経済的⽀援のない若者などの⼈々にとって的外れなものなら、そのカリキュラムは期待に応えられません。

Tomlinson, C.A., & McTighe, J. (2006). Integrating differentiated instruction and understanding by design: Connecting content and kids. Association for Supervision and Curriculum Development. https://chca-oh.instructure.com/files/3649/download?download_frd=1

日本はモノリンガルで単一民族の国と言われます。

しかし、細かく見たら、「鉄棒の得意な子」「運動が苦手な子」いろいろ、存在します。
その学期、鉄棒の得意な子はずっと満点ですが、できない子は「頑張って」と言われ続けます。
「たまたま」文章を理解するのが苦手な子がいつもテストの点が悪いのは、公平な教育でしょうか?

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