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ミャンマーの事件が話題になっているので、あらためて映画「No More Bets」と現地報道との違いについて

繰り返しになるのですが、騒ぎになっているので再度書いておきます。

現在、日本でもミャンマーでの詐欺事件に日本人高校生が巻き込まれたと報道されています。

東南アジアでは、カンボジアやタイにおける人身売買や誘拐がパンデミック直後くらいから、大問題になってました。中国のマフィアや現地の犯罪組織、一部の国際的な組織が関与し、台湾やベトナムなどのアジア諸国から多くの被害者がカンボジアに誘拐され、不法な労働を強いられている事例が続出しています。

元は、パンデミック中に中国国内の取り締まりが厳しくなったために、海外に逃げたのが始まりと聞きました。

特に、SNSや偽の求人広告を使って若者を誘い、海外移住させ、詐欺や人身売買に従事させるケースが急増しています。被害者の多くは、台湾、東南アジア諸国や中国にいる若者ですが、日本人もいるようです。

このために、しばらくは中国人の旅行者が東南アジア(特にミャンマー、カンボジア、タイ)を忌避する流れになっていて、国際問題となっています。

今日、あらためて紹介したいのは、一連の事件を題材にした中国の映画「No More Bets」(孤注一擲)。


中国や東南アジアでも大ヒットした映画です。
カンボジア・ミャンマーや周辺国での詐欺や人身売買の問題を広く知らしめる結果となりました。
Netflixで見ることができますのでぜひ見てみてください。
(ただし、かなり啓蒙色の強い映画です)

「孤注一擲」は、中国の劇場で大成功を収め、公開された8月には映画チャートで3週連続1位を記録し、中国で今年3番目にヒットした映画となり、公開初月に5億ドル(約758億円)を超える興行収入を上げた。

転職をきっかけに誘拐された人々、オンラインカジノの詐欺に引っかかる人、モデルとして勧誘される人、さまざまです。
暴力性とエンタメ色が強く、ちょっと怖いシーンが多いですが、家族で見ておくことをお勧めしたいです。

以下は割とどうでもいい話なのかもなので、興味のある方だけどうぞ。

中国の介入と「フォックス・ハント作戦」への言及

そして映画には、実際の話と同様に、中国政府が介入するシーンも出てきます。

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