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うるさい客を切る海外の商習慣と、「安くもないが、魅力も低い日本市場」

マレーシアのスーパーでも普通に日本の野菜を見るようになりました。入り口では「焼き芋」まで売ってます。

私の住むクアラルンプール郊外でも、もはや誰も気にも留めていません。パンデミックでさらに加速。近所のマレーシアのスーパーでも味噌や納豆はもちろん、塩麹などの調味料も揃います。

農林水産省によると、日本からの食品輸出が初の1兆円を突破したそうです。
いつの間にか、食品の輸出国になりつつあるのです。

とはいえ、日本製品を売るのはいうほど簡単ではありません。
ここには隠れた多大な努力があるはずです。

私もパンデミックの前にはクアラルンプール伊勢丹の地下で日本食品を販売しましたが、珍しくない上に高いので、売るのに四苦八苦です。

東南アジアのお客さんの目は厳しいです。

「うるさいお客さん」は切られる海外の現実

さらに最近、現地で日本製品を販売する人を悩ませていること。
それは、日本の港を「抜港」するコンテナ船が増えてる件です。

なんのこと? と思われるでしょうか。

日本に輸出入するための命綱「コンテナ船」。
なんらかの事情で、船が入港を取り止めて次の寄港地にいく「抜港」ーー日本を抜かした状態で船が移動することが増え、輸出が遅れるケースが出てきています。

12月15日の物流総合新聞「デイリーカーゴ」より。

世界的な港湾混雑と輸送遅延で抜港・欠便が相次ぎ、輸送需要が回復する一方、日本主要港のコンテナ寄港隻数は今年、4~6%減少したままだ。運賃そのものはアジア発と同水準まで上昇したが、地理的な特性やトランシップコストがかかる分、輸送確保で不利な立場が続く。

パンデミックで、世界的なコンテナ不足が大騒ぎになりました。

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