マレーシアが不可能を可能にした15の方法
こんにちは!
今回のパンデミックは、どの国もそれぞれのやり方で戦っており、どこもそれなりに落ち着きつつあるようです。
結局何がよくて悪かったかは、まだまだ言い切れない。
それでも、やっぱりマレーシアはすごいなーと感心することが多いです。
最近は、在住日本人ともよくその話になるのです。
日本でもGacktさんのテレビで一時マレーシアが話題になりました。
「なぜ厳しい制限の中で人々が落ち着いているのか」
「なぜ暴動が起きないのか」
「なぜ心穏やかに過ごしている人が多いのか」
「不満ばかりの人が少ないのはなぜか」
私もよく聞かれます。
で、日本の友人と話していると、「日本にもマレーシアのような政府がいたらいいのに」って言われます。ちょっと違うと思うのですよね。
政府の問題ではなくて、人々のパワーなんです。
そう思っていたのは私だけではないようです。
アメリカ人のYoutuberが、「マレーシアの不可能を可能にする底力」について、動画を出して、2日で7万回以上再生され、バズっています。
今日はこの動画を紹介してみます。
公開2日で7万回再生の動画とは?
動画は、マレーシア人が、どうパンデミック乗り切りつつあるのか、秘密を解き明かしたものです。
アップしたのは、「世界の全ての国を旅行した」というアメリカ人。
普段は旅行の動画などをアップしているようです。
Facebookでは公開1日4.5万いいね!がついて、5万回以上もシェアされています。タイトルは「How Malaysia Did The Impossible」で、「なぜマレーシアでは不可能が可能になるんでしょうか?」って感じでしょうか。
動画は不吉な前兆から始まります。
「想像してください。あなたの国は大変な政治的危機にあります。リーダーが新しくなり、いくつかの州でも新しい政府が誕生しました。そんな危機の中でパンデミックが発生したのです」
「しかし! 決してマレーシア人の底力をあなどってはなりません」
として、15のマレーシアが「不可能を可能にした方法」を挙げています。
簡単に、紹介します。
No.15 寄付とボランティア組織の助けが大きかったこと
No.14 保健省のトップが優秀な医師で、正しい情報を提供し、人々を冷静にした
No.13 MCOとEMCOで多くの組織・人が協力して働いた
No.12 間接的なボランティアの働きが効果的だったこと
No.11 一時的な病院を3日で建設したこと
No.10 最大の宗教施設のクラスターにいた人々が指示によく従ったこと
No.9 銀行がローンを6ヶ月猶予したこと
No.8 大学が学生を無料で滞在させ、食事を提供したこと
No.7 政府が400万もの家庭に1600RM(4万円ほど)を給付した
No.6 政治家が政争を一時棚上げして協力したこと
No.5 ホームレスと外国人労働者にテントを提供したこと
No.4 海外から帰国するマレーシア人に二週間のホテル・食事・ウイルスのテストを提供したこと
No.3 最前線で働く人への強いリスペクトがあったこと
No.2 個人用の防護具不足に対して、デザイナーや組織が早く動いたこと
No.1 チームワークが素晴らしかったこと
彼が強調しているのが、No.6の政治家が政争を一旦棚上げしたこと。No.3の「最前線で働く人へのリスペクト」に関しては「こんなリスペクトを今まで見たことがない」と言っています。
そして一番大きいのが、マレーシア人のチームワークにあると言います。
「有名だとか、社会的地位とか、ジェンダーとか、人種とか、民族とにかかわらず、全ての人がマレーシアのために協力したこと」
これは、普段から私自身が、仕事の現場でいつも感じていることです。
完璧な国はない
もちろん、完璧な政府も国もありえません。
マレーシアにも改善点がたくさんあることは、多くの人が指摘します。
政府は一時、家庭での過ごし方に口を出して炎上してたりしましたし、「規制を厳しくして欲しい」という嘆願には5万以上の署名が集まりました。
しかし今のところ、Youtubeの動画は1.3万の高評価に対し、低評価は52件。とても少ないです。
コメントもポジティブなものが多いです。一部紹介します。
「公正かつ正確な評価です。私たちは人種、言語、宗教が異なります。パンデミックでは、すべてのマレーシア人が違いを一旦忘れ、団結しました」
「私の国はこんな小さな国だけど、誇りに思います。政府は本当に良い仕事をしました」
「私たちマレーシア人は違いを尊重するために洗脳されてます。だから、政治問題は深刻な問題ではありません。私たちはただクールで穏やかなのです」
「私たちがマレーシアでいかに幸運であり、それを当然のことと考えてはならないことを実感しました」
「チームワークが大事です。他の国は、これはパンデミックだと認識しなくてはなりません。政治問題を忘れて協力するべきです」
「No.16 マレーシアの保健省とマレーシア軍は毎日のようにSMSを国民に送り続けたこと」
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感心するのは、これらのコメント、私たち外国人が見ていても、排他的な感じがないことです。他国を貶めたり、他の国と比較して「勝った」みたいなコメントが少ない。静かで、謙虚で、驚きます。
コメントにある通り、「違う考えの人とうまくやるために洗脳されていること」が、重要なんだろうなーと思うのです。
いつもながら、この国と国民からは学ぶことが多すぎます。興味を持ったらぜひ動画を見てコメントも読んでみてください。
それではまた!
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マレーシアの教育や人々の考えに興味を持ったら、私がマレーシアで体験したことを書いた書籍を読んでみてください。
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