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不機嫌でいるのは暴力か

怒りはコントロールすべきか?

このツイートが反響を呼びました。

元のツイートはカナダにいるいくらんさんが、不愉快でいる家族について自分の体験を書いたもの。こちらはバズってかなり話題になったようです。私も便乗して書いてみました。

人間誰でも感情があります。いつも機嫌よくいるわけには行かないですよね。

ここで考えたいのは「不機嫌により他人を動かそうとする態度」です
特に日本社会、特に家庭内に蔓延する、他人を動かすことを目的とした「不機嫌」「怒り」について書いてみます。

不機嫌は当たり前だと思っている世代もいる

まず、「不機嫌」に対する態度には、育った年代による違いがあることを抑えておきましょう。「不機嫌な人が当たり前だ」と思ってる世代が日本にはいるんです。

私が育った昭和時代は、日本には不機嫌な大人がいっぱいおり、小さい頃から、それがフツーだと思ってました。

当時の漫画なんかには、怒りで人を動かす熱血指導者がいっぱい出てきます。

例えば、「巨人の星」という漫画があります。主人公の父親、よく癇癪を起こして暴力をふるいます。「エースを狙え」や「ガラスの仮面」など、スポ根などと呼ばれる当時の漫画には必ず熱血指導者が出てきて、特にモノを投げつけたり、暴言吐いたりやりたい放題です。昔の小説などを読んでいても、こういう人がよくでてきます。

なのにこういう人達が、割と肯定的に書かれてるんですよ

当時は日本で一番怖いのは「地震・雷・火事・親父」と言われてました。
つまり、父親というのは怖くて当然だったんです。家父長制で父親には権力がありまして、家庭内で意味もなく不機嫌でいることが、なぜか許される存在でした。
機嫌を損ねないようにビクビクしている家族、いっぱいいたと思います。

現実世界でもそう。家庭で、学校で、職場で、少なくない人が怒りで人を動かしてましたね。体罰も普通でしたし、棒を持った教師がいました。

学校の先生は機嫌悪いと怒りまくる。ピアノの先生は練習していないと怒鳴る。大学オーケストラですら指揮者が演奏が悪いと怒って帰る。親も家が汚かったりすると不機嫌になる。学年が一年違えば、怖い先輩がいて後輩に無理難題を突きつけてました。

当時は怒りという感情は割と肯定的に捉えられており、「叱ってもらって今の僕がある」という人もいっぱいいました。今も結構30代以上だと、こう思ってる人、多いんじゃないでしょうか。体育会系のクラブ活動の人は特にそうでしょう。

(ここで「叱る」と「怒る」は違うんじゃない? と思われた方、後述する書籍には「叱る」と「怒る」は同義だと書いてありますので、ぜひお読みください)。

大人は子供を叱るもの。
上司は部下を叱って不機嫌になるもの。怒りで人を動かして良い。

今でも、世代によってはこれが当然の価値観になっていることを、まずは留意してください。

親は子供を叱るべき?

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